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【広報日記】 社長と良い対話を生み出すために大切にしていること

 「社長さんと1on1するとき、いつもどんな話をされているんですか?」と、別の広報さんから質問されたことがあります。

もちろん仕事の話もしますが、それ以外の話も私は大事に思っています。むしろ、そっちのほうが大事だなと思うことが多いかもしれません。このあたりはバランスもありますが、仕事の内容や連絡事項以外にも、感情や心の部分にもフォーカスして対話をする、その時間も十分にとるようにしています。

 ブックダムの場合、社長と近い距離にいられる、幸運な環境です。遠い存在でなかなか会えないとか、話すら出来ないという状況ではないからこそ、これを生かさない手はないなと思っています。
 また、心の中にあるもの・・・考えていること、思っていること、感情について(嬉しい、楽しい、苦しい、辛いなど)を聞くことのほうが、会社のことを知るうえで大切なことも含まれていることが多く、社長の言葉から会社の今を知ることも多いです。

▼ 十分な時間と心の解放

【安心して心の内側を出せる、信頼関係を】

 社長との10N1を重ねているなかで「今日は良い対話が出来たかもしれない」と感じることがあります。たまには時間を気にせず、納得するまで話ができる時は、どこまで互いの内側の部分を出しあえるか、会話を深く掘ろうとするか、心を解放しようとできるか、ということが大事になってくるなぁと思います。

 良い対話は、十分な時間を確保することと、心の解放から生まれます。(そこには、互いの価値観の違いを認めることと、相手を否定をすることを控えること)も含まれます。するとある日突然、予想もしていなかったところに対話が辿り着くことがある。
  
 お互いに、思いもみなかった言葉を見つけたり、社長の描いている未来を感じたり、想いが具体的に見えたりするんです。そういう瞬間に出会えたときの満足感や喜びは大きい。

 そのために会話を「急がないこと」「焦らないこと」対話の時間を何度も重ねていくことで、バラバラだった点がそれぞれが、ある日ひとつの線になって形となって頭に浮かび上がってくる瞬間がやってくる。でも、いつそれがやってくる来るかは誰にも分かりません。しかしその瞬間に一度でも出会ってしまえば、あぁ対話を諦めなくてよかった〜と心から思うのです。


▼落ち着ける空間や場所選び

【接客経験が長かったので、お店選びにはこだわる】

 心の解放には「場所」が大事だと思っています。お店選びは社長の好みやリクエストも優先しますが、私の場合、自分も話しやすいか、聞きやすい空間かということもあわせて大事にしています。話し手と聴き手、両方にとって良い空間というのが理想的。

 新しく訪れたお店に行ったとき、店内の全体の雰囲気や広さ、窓があるなら窓からの眺め、客層、流れている音楽、飾られているインテリアや照明、テーブルとテーブルの間隔、椅子の座り心地、接客態度、もちろん食事やドリンクの美味しさも大事です。

 予めその日に何を話すのか、どういうテーマで対話をしようとしているのか分かっていれば、そういう雰囲気に合うお店を選ぶこともあります。いつも同じオフィスのいつも会議室とか休憩室よりも、場所を変えて話をすることで会話が深まること、広がることもあります。

 また社長がそのお店を気に入っていて、且つ自分も気に入っているお店はリストに入れておき、また訪れる機会を作るようにします。


▼分かりあおうとしあいたい

【窓からグリーンの見えるお店は好き】

他者とわかりあうことはできません。他者に何かを伝えることはできません、という感覚は、広く共有されているように思う。分かりあうことができないからこそ、面白い、とか、他者は異質だからこそ創造的なものが生まれる、という言説もあふれている。その通りだ。その通り。全くもって、完璧に、同意する。だが、わたしはあえて言いたい。それでもなお、わたしはなお、あなたと完全に分かりあえないことに絶望する。

水中の哲学者たち

 これを読んだ時わたしも同じ気持ちだった。私も絶望する。完全にわかりあえなくて悲しい。わかりあえなくて苦しい、と。けれど、以下のような文章が次の頁にあります。

だが、そうだとしてもわかりあおうとしあいたい、とわたし願う。完全に通じ合わなくてもいい。わかりあうことはゴールではない。
わかりあうのではない、わかりあおうとしあうこと。互いに空を飛ぶことを夢見ること、それだけでいい。

水中の哲学者たち

 「互いに空を飛ぶことを夢見ること」と、永井玲衣さんのこの表現がまた素敵で。「分かり合おうとしあいたい」私もそれでいいと思っている。

100%に互いに理解しあうのも難しい。すべてを言葉にはできない。また、自分の思いをすべて言葉にして伝え切るのも難しい。だからといって対話を諦めるのではなくて、だからこそ、その人と(この場合社長と)「向き合い続けてみる」ことをしたいと私は思っています。


▼いつもメモを

【書かないと、はじまらない】

○月○日の社長。その日に口にされる言葉は、その日の言葉。取りこぼさないように気になったものをメモしています。
とくにリアルで会える場合は、言葉の強弱や間などから、特に大事思っていらっしゃるんだろうな、ということも分かります。(対話はやっぱりリアルがいいですね!)
 
 また前回話していた内容から繋がっていることもしばしば。言葉が変わっただけで伝えたいことが一緒だったり。繰り返し伝えいている言葉は、もっとも伝えたいことで大事なことだったりします。

 ときには前回の言葉から、さらに深い言葉に変化していたり。メモしておくことで「前はこう仰っていました!」と教えてあげることもできます。

ある程度メモがたまってきたら見返してみると、いつも考えていることが分かってきたり、思考の傾向が見えてくることもあります。メモは必須です。


▼自分の意見も持つ(伝える)

【人と人として、対等性を大切に】

 ただ話を聞くだけで終わらせるのではなく、私の場合、自分の意見や自分の気持ちも書き加えておくことがあります。

社長の意見や気持ちを一方的に聞いて終わりではなくて、私はこう思う、私はこう見ている、私はこう感じている、という違う視点や違う角度から見ること。

社長と同じ目線にたち賛成や同意することも大事なのですが、違うところに光りを当てることができるのも、広報として又社長の右腕としては大事なことだと思っています。

状況にもよりけりですが、後になってでも良いから伝えるべき大事だなと思ったことはちゃんと伝える。遠慮はせずに、広報は経営に直結しているからこそ、真剣に考えているからこそ、伝えるべきところは伝えるように心がけています。

▼すべてを言葉にはできないから

【光は外からではなく、内からも輝く】

言葉にできなかった想いはなんだろうか
人はすべてを言葉で語ることはできないから

言葉になしえなかった思いはなんだろうか
そんなこと思いを巡らせ、、、眠りにつく


今日もお読みいただき、ありがとうございます!


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