つむぎ

2022年の春から書店で働き始めました。好きな本のことや娘たちのこと、その他日々の感じ…

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2022年の春から書店で働き始めました。好きな本のことや娘たちのこと、その他日々の感じたことなど綴っていきたいと思っています。よろしくお願いします。

最近の記事

靴擦ればかりの人生でも

用事があって、小6の娘と東京に行った。 ちょっとちゃんとした格好をしないといけない用事だったので、娘はいつもの運動靴ではなく、紐とかマジックテープのないシンプルな黒い靴で行く。 履き慣れない上に、サイズが少し大きく、とくに右足はしょっちゅう脱げる。 100円ショップで中敷きを買って入れたが、今度は中敷きがずれてかかとから顔を出す。 その度に、片足立ちをして、ピョンピョンしながら中敷きを直す娘。 ふらつく体勢。 転げる靴。 何度目だったか、転げた靴を履き直しながら、コンビ

    • 抗っていい

      松田青子さんの「持続可能な魂の利用」を読んだ。 面白かった。 冒頭の「おじさん」に少女の姿が見えなくなり、不服そうな「おじさん」に対して自由を感じる少女たちというところから、掴まれた。 読み進めていくにつれ、腹を立てたり、胸を痛めたり、激しく同意したりしていたが、私自身振り返ったときに、「おじさん」によって何か嫌な目にあったことないなーと思っていた。 でも、思い出した。 高校生のとき自転車に乗っていて、向こうから来る自転車を避けようとしたら、すれ違い様に同じ年くらいの

      • グループラインとスイートポテト

        グループラインが苦手だ。気軽なグループラインは、主に用件と写真を共有する家族のグループ、娘たちと3人だけのアイドルオタクグループくらい。 両親と姉妹で構成される実家のグループラインも、姪っ子の写真や父の近況報告に、リア充自慢のような、褒め言葉を強要されているような、かすかな圧を感じてしまうことがある。 たぶん、気にならない人はまったく気にならない。送られることで、喜ぶ人もたくさんいると思う。 素直に姪のお出かけや、父の活躍に興味がもてない私がひねくれているのだ。 そして

        • 推し活の代わりに、子どもの中学受験にハマっていました。

          次女は現在中堅の私立中学を目指して勉強中です。 母親である私は、人生2回目の中学受験関係者となります。 そもそも、長女のときは、小6の夏も終わる頃に、「中学受験をする」と言い出し、何も知らなかった私は深く考えずに背中を押しました。 ところが、過去問を見てみたらびっくり!! 教科書の内容が出るわけじゃないのか! 学校の勉強ができればいいわけじゃないのか! 大人でも解けないよっ! と、知らないことだらけで、あまりの自分の無知と無謀さを痛感しました。 今回の趣旨とはずれるので

        靴擦ればかりの人生でも

          羽生さんの言葉と娘の中学受験

          10月6日にNHKで放送されていた「スイッチインタビュー」の羽生結弦さんと堂本光一さんの回を見ました。 その中で、堂本さんが前日に見た羽生さんの練習風景について、「ほとんどインターバルをおかずにずっと練習を続けていてすごい」というような感想を述べられていたのですが、それに対する羽生さんのお話がとても印象に残りました。 正確ではない箇所があるかもしれませんが、以下簡単にまとめます。 調子の悪い状態では(堂本さんが見た)あの練習はやらない。 調子の悪い状態でやっても、悪い経

          羽生さんの言葉と娘の中学受験

          「2000円の本を読みたいけど、高くて買えない」

          X(前Twitter)にTikTokerのけんごさんが自分の動画にきたコメントの1つで、「お金の問題で 読みたいけど2000円の単行本を諦めた」というものが紹介されていました。 けんごさんの投稿は、「版元さんも作家さんも読者さんもみんなが幸せになる形で、本を気軽に楽しめるようになってほしい」という意図だったと思うのですが、その後コメント等を読んでいると「図書館で読んだらいい」「2000円の価値が本にないと思っているのか」という意見も多く見られていました。 私は本は買って読

          「2000円の本を読みたいけど、高くて買えない」

          娘のプリクラ

          ゴールデンウィーク、娘たちはそれぞれの友達と遊ぶ約束をしていて、日中はほぼ家にいない。 私は一人でゆっくり読書をしたり、テレビで映画を見たりして過ごせるので楽なのだけれど、親離れしてるんだなと少し寂しい。 ところで、昨日長女が帰って来て、友達と撮ったプリクラを見せてくれた。 昨日のプリクラに限ったことではないが、みんな顎が細く、顔が小さく、目がやたらと大きく加工されている。 私はプリクラのこの加工された顔を見る度に思ってしまう。 これ、みんな、本当にかわいいと思ってる

          娘のプリクラ

          「川のほとりに立つ者は」 寺地はるな

          清瀬は店長として働くカフェで我儘な客、困った同僚に振り回されながら、忙しい日々を送っていた。 そんな中、長らく会っていなかった恋人松木が意識不明の重体との連絡が入る。 一方、松木と一緒に倒れていた男性の恋人だという「まお」には、なんだか得体の知れないものを感じていて…。 というストーリーで、主人公の清瀬が恋人のことを知っていく過程で、徐々になぜこんなことが起こったのかが明らかになっていく。 時折、元々松木のもので、清瀬が読んでいる本の文章とリンクしていくのもいい。 読ん

          「川のほとりに立つ者は」 寺地はるな

          「びりっかすの神さま」岡田淳

          小学5年生の次女チェケ(仮名)が 「ママ、これ面白いから読んでみて」 と勧めてくれたのが 岡田淳さんの「びりっかすの神さま」です。 「これでは人には勝てない」「人に勝つにはもっと頑張らないと」と頑張り続けた父が亡くなったことで、転校することになった始。 転校した先の教室には、ふわふわと漂う半透明の小さなおじさんがいるのを見つけます。 どうやら、おじさんは、始にしか見えておらず、テストやかけっこ、給食を食べる速さなど様々な競争でビリになる子のところへ来るらしい。 始はおじさ

          「びりっかすの神さま」岡田淳

          「宙ごはん」 町田そのこ

          町田そのこさんの「宙ごはん」を読みました。 こちらの作品は、本屋大賞にもノミネートされています! 生みの親であるカノさんと、育ての親であるママ。 二人の母がいる宙の幼児期から高校生くらいまでを中心に、周りの人々との関わりやその変化も交えながら描かれています。 そして、この本で、大切な役割を果たしているのが「ごはん」です。 誰かのために作るごはん。 誰かが自分のために作ってくれるごはん。 読むと、私も心を込めてごはんを作ろう。 少しでも、家族の心と体を優しく温め、元気が

          「宙ごはん」 町田そのこ

          あなたの生涯ベスト漫画は何ですか?

          2月1日の「ホンマでっかTV」でマンガ大賞という企画をやっていました。 「今のオススメベスト3」とは別に、「生涯ベスト漫画」が紹介されていて、興味深く見ていましたが、ふと、「私の生涯ベスト漫画って何だろう?」と思いました。 友達に貸してもらった「天使なんかじゃない」?「恋愛カタログ」?「フルーツバスケット」? 母が好きで、実家の本棚に置いてあった「トーマの心臓」? 最近読んだ「メタモルフォーゼの縁側」も好きだったなぁ。 いやいや、やっぱり、生涯ベストは「スラムダンク

          あなたの生涯ベスト漫画は何ですか?

          節分としぐれ煮

          今日は節分ですね。 今は全国的に節分と言えば、豆まきと並んで恵方巻きのイメージが定着しているのかもしれませんが、九州で育った私は、就職で関西に来るまで、恵方巻きの存在を知りませんでした。 関西に住んで、十数年、近年は恵方巻きを買って食べたり、家で代わりに手巻き寿司風なものを作って食べたりしています。 なぜ手巻き寿司「風」かと言うと酢飯があまり得意でない私は、塩味のご飯に、具材を用意して、自分達で好きな具材をご飯にのせて海苔で包んで食べるというスタイルだからです。 最早、

          節分としぐれ煮

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          つむぎです。 子どものこと、好きな本のことなど、綴っていけたらいいなと思っています。 よろしくお願いします。

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