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「2000円の本を読みたいけど、高くて買えない」

X(前Twitter)にTikTokerのけんごさんが自分の動画にきたコメントの1つで、「お金の問題で
読みたいけど2000円の単行本を諦めた」というものが紹介されていました。

けんごさんの投稿は、「版元さんも作家さんも読者さんもみんなが幸せになる形で、本を気軽に楽しめるようになってほしい」という意図だったと思うのですが、その後コメント等を読んでいると「図書館で読んだらいい」「2000円の価値が本にないと思っているのか」という意見も多く見られていました。

私は本は買って読みたい派ですし、本にはお金を払いたいと思っているタイプです。
(話がずれますが、文庫でも最近は2000円近くするものも出てきました)

だけど、このコメントが提起してくる問題は、「2000円の価値が本にあるかどうか」でなくて、「読書が贅沢な趣味になってきていて、読みたくても手が届かない人がいる」ということなのではないかなと思うのです。

もちろん、そのために図書館があるのだと思いますが、図書館が近くになかったり、そもそも生活のために働くので毎日精一杯で、図書館まで行く余力が残っていなかったとしたら-----。

「2000円の価値があるから、(生活費削ってでも)買って読んで」「(這ってでも)図書館に行って読んで」とは私は簡単には言えない気がします。

だからと言って、どう改善したらいいかは分からないけれど、せめて「2000円の本はちょっと高いけど、買えないこともないから、ずっと読みたかったし買っちゃお!」くらいの社会にはなってほしい。
休みの日、趣味を楽しめるくらいの余力をみんなが持てる社会であってほしい。

決して作家さんや版元さんを責めたいわけでもなくて、これは、本を愛する人たちが2つのサイドに分かれて争う問題じゃなくて、むしろ本を愛する人たちが、経済とか社会とか、政治とか、そういう簡単には変わらないけど大きいものに対して、一致団結していける問題なんじゃないかなと感じて、書きました。

偉そうにすみません…。




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