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機能不全家族へのおすすめ映画

先日父と母に「ホテル・ムンバイ」を見せよう計画を実行したところをお話しましたが、他にもおすすめしていたものがあります。

まず、父が好きそうだなと思っているのが仲代達也主演の「切腹」です。
Wikipediaであらすじを読むだけでもムネアツです。
ちなみに私はウィキの「おしん」のあらすじを読んで泣く女です。

父もこれは見たことがないと言っていました。でもきっと好きだろうと思います。たぶん切腹が好きだと思います(なんだそれ)

それから、ぜひ両親で見てもらいたいのが役所広司の「すばらしき世界」です。

何事も暴力で解決してきた男が出てきます。これがやるせないんです。人間の本質とは?
主人公の生い立ちと、犯罪歴に恐れおののいちゃいますが、関わる周りの人たちの優しさと強さは見習いたいところです。これを両親に見てもらいたいなぁ。
何と思うのかわかりませんけど、役所広司だし、やくざだし。
うん、たぶんヤクザモノも好きなんじゃ?知らんけど。
父も見てくれるのではないかと期待しています。
今度また、一緒に見よう!とかわいく言ってみます。
1回くらい騙されるかもしれません。

見ようと言うのはいいのですが、それがつまらなくて寝てしまった両親が私にちょっと気まずい思いを抱くのは、なんだか申し訳ないという気持ちも働いてしまう複雑な娘心なのです。
独り相撲です。
…生きにくい。


そしてさらに母には、「ウォルト・ディズニーの約束」です。
こちらはトム・ハンクスとエマ・トンプソンが主演なのですが、何の気なしに観賞したところ、胸に来ました。ぐわっと。

エマ・トンプソンがメリー・ポピンズの作者役で、ウォルト・ディズニーがメリー・ポピンズをディズニー映画として製作するお話です。
「メリー・ポピンズ」は作者であるパメラ・トラヴァースの父との大切な思い出のお話だったのです。
このパメラ・トラヴァースの父親をコリン・ファースが演じているのですが、この父親は行動力があり魅力的で、娘は父親が大好きだったんだろうと思います。
その歯車が狂い始め、どんどんお酒に溺れていく父親、それを傍で見ていることしかできない母親の苦悩と、父と母のはざまで板挟みになるいじらしい娘。
娘の胸に焼き付いている演説のシーンが私の胸にも焼き付きました。

これは兄にも見てもらおうと思いました。
それから母にも見てもらおうと思いました。

ウォルトディズニーの約束はディズニーチャンネルじゃないと見れないので、DVDを、まず兄に貸し、「兄が観たよ」と言って母に貸しました。
これで母は観るでしょう。
ふふふ。

この年になると、子供にもその母親にも父親にも感情移入できてしまいます。

映画にはたくさんの人生が描かれます。
その一片に自分の中の何かを重ねます。
そうやって胸を熱くしたり、涙を流したり、ちょっとずつ消化していくのかなぁと思っています。

この映画は、夫や子供は普通にそれなりに面白く鑑賞したと思うのですが
私や母や兄にはちょっとだけ、たぶん違う何かが感じられたんじゃないかな。

ただひとつ、ウォルト・ディズニーの人となりはよく知らないけれど、パメラは映画化について、本当のところどう考えていたのか気になります。その辺を考えながら、またメリー・ポピンズを見てみようと思いました。

しかし、生きにくい人ってなんであんなに生きにくいんでしょう。

こうすればいいのに、とか、こっちにいけばいいのに!ってはたで見てると思いますが、当人にとってはどうにもならないことなんでしょうね。
実は私の周囲の人たちも、「ああすればいいのに」と思っているのかな。

客観視するのは難しいですね。

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