「痛み」はまぼろし
「痛み」って何?
僕は医者でもないし「痛み」の専門家や研究者ではないから、こんな話をすると怒られちゃうかもしれない。
僕はピラティスでもバレエでも、よく人に「その痛みは幻(まぼろし)かもしれないので、もう一度よく感じ直してみてください」と言います。
そもそも「痛み」って何なのでしょう?カラダから発せられる警鐘?「痛み」は良くないものであって、取り除くべき存在?必ずしも「何か悪いもの」「あってはならないもの」なのでしょうか?
僕も人間としていろいろ怪我したり病気したり。ダンサーとして怪我と共に、大きな痛みを抱えながら立ち向かっていった経験もあります。
世の中には、僕の感じてきた痛みなんて甘っちょろい「想像を絶する痛み」や「生命に関わる痛み」と日々闘っている人もいるかもしれません。
でも「激しい痛みを伴う病気や怪我」もあれば「全く痛みを感じないけど死の淵にいる」ということもあります。
じゃあ「痛み」の役割って、一体何なのでしょう?
「痛み」をまず嫌がらない
痛いのはイヤですよね。あるかないかで言えば、無い方がいいに決まっている。
とあるテレビ番組で、世の中でとっても珍しい病気の「痛みを全く感じない少女」の話を観たことがあります。痛みというか、痒いとか、熱いとかも分からない「感覚障害」です。どこかを切っちゃって血がダラダラ出ていても気付かない。熱い鉄板に手を置いて、ジュージュー火傷しているのに気付かない。
「痛み」を知らないでいると、生きていることすら危険になる。
僕が今まで経験した痛みのベスト3は「スネの疲労骨折」「ぎっくり腰」「虫歯」です。
一番痛かったのは「ぎっくり腰」です。そもそもぎっくり腰だったのかもよく分かっていません。もしかしたら腰の筋肉のどれかが断裂していたのかもしれません。下手な動きをすると、まるでショットガンで撃たれたような痛みが走って、体が上と下で真っ二つにちぎれるかのようでした。ショットガンで撃たれたことないっすけど。
「スネの疲労骨折」とは、脛骨(けいこつ)が半分折れていて、折れきってない状態です。ダンサーとして長いお付き合いをしています。痛みの性質としては、ちょっと虫歯と似ています。なんかあったらジュワーと染みるような、時にギューンと貫くような…襲いかかってくる恐怖を感じながら、一歩一歩を歩いてきました。でも「痛み」の度合いそのものが「怪我の具合」と感じられるものでした。
「虫歯」はアカンやつです。痛いし、痛みが出ちゃったら、よく休んでも、神に祈っても治らないです。歯医者行けってやつです。
どれも共通して「痛い」ですけど、この「痛み」があったからこそ、次に何をすればいいのか?どうすれば解決するのか?を色々と思案することができたワケです。
「痛み」とよく相談する
このお話はもっと長々と、深々と話したいのでまた必ず続けますが、とりあえず結論です。
「痛み」って知覚神経で捉えられる「感覚」なんですね。だとすればまず「痛いっ!」の一言でまとめてしまわずに「どんな感じに痛い?」とか「本当に痛い?」とか、じっくり感じ直してみるといいと思います。
シェフご自慢の料理を、口に放り込んだ瞬間に「うまいっ!」って言われたら、シェフは「???」ってなります。
新しい香水にちょっと酸味があって、いきなり「臭っ!」って言われたら「???」ってなりませんか?
「痛み」にも色んな強弱、種類や色んな側面、性格のようなものがあります。
まずはようく「感じてみて」下さいね。
to be continued...
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