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最近読んで面白かった本の話

Twitterでの読了記録投稿は最近できていないのだけれど、本はいろいろと読んでいます。

十二国記シリーズ『黄昏の岸 暁の天』

いやもう、ほんとーに面白かった。
これを読む前に『魔性の子』を読んでいたので、「高里が蓬莱に行っているあいだにこんなことがあったのか……!」って、二つの世界を垣間見ているようでわくわくした。

なぜ泰麒はいなくなってしまったのか?驍宗はどこへ行ってしまったのか?
高里(泰麒)が蓬莱でああなってしまっていることを先に知っているからこそ、奔走する陽子たちの行動がもどかしかったり応援したくなったり。

中盤ぐらいからどんどん面白くなってきて、夜な夜な一気に読んでしまった。こんなに続きが気になった本も久しぶり。

で、読み終わった次の日、速攻で本屋さんに行って『白銀の墟 玄の月』を買ってきたよね。4巻まとめて。

実はわたし、数年前にこの『白銀の墟 玄の月』が発売して話題になっていたときに十二国記の存在を知って、遅まきながら追いかけ始めた、わりと新参者なのですが。ようやくここまで追いついたという感慨と、「あのとき書店でよく見かけてた表紙の男子、これが泰麒だったのか……!」と点と点がつながった感じとで、なんだかすごくうれしいです。

今は『白銀の墟 玄の月(一)』を読んでいます。相変わらず、わくわくしながら読み進めているところです。


『ママはキミと一緒にオトナになる』

ライター・コラムニストであり、わたしが受講していたライター講座の講師でもある佐藤友美(さとゆみ)さん。
この本は、さとゆみさんと息子さんのあいだに起こったできごとや、息子さんとのやり取りのなかで考えたことについて書かれているエッセイです。

けど、単なる育児エッセイではないのです。たしかに、子育てをしていくなかで起こったことや親子の会話を中心に書かれてはいるのだけれど。
その経験を通じてさとゆみさんが考えたことや感じたこと、それからさとゆみさんの考え方そのものが、ものすごく勉強になるのです。

それからさとゆみさんの息子さん、ほんとうにいい子で、人生何回目?と聞きたくなるくらい聡明でいらっしゃいます。

「ママはそう思ったかもしれないけど、僕はそうは思わないんだ」
「僕の意見も聞いてから、決めてほしい」
「それは、ママがやりたいことであって、僕のやりたいこととは違う」

『ママはキミと一緒にオトナになる』より

これをまだ10歳そこそこの子が言えるってほんとうにすごいと思う。
わたしもこうやって言える子どもでありたかったなぁ。

わたし自身はまだ子どもはいなくて。そろそろとは考えているけれど、仕事との兼ね合いとか、お金のこととか悩むことも多くて。
もう33歳。今ってそのタイミングなんだろうか、今じゃなければいつなんだ、来年か?もっと先か?けど年齢もあるし、転職したばかりだし……っていろいろ考えてはなかなか踏み出せずにいました。できなくなることも増えるだろうし、まだやりたいこともあるし、仕事ももう少し経験を積んでからのほうがいいかな、なんて思ったりもしていました。

けど、この本に書かれていたさとゆみさんの言葉に、少し背中を押されたような気がしたのです。

実際に子どもが生まれてわかったのは、「たしかにできなくなったこともあるけれど、それ以上に、できるようになったことの方がずいぶん多い」ということだった。これは、私にとって、驚きの誤算だった。

『ママはキミと一緒にオトナになる』より

たしかに、できなくなることは確実にあるのだろう。けど、得られることだってたくさんある。もっと気楽に、軽やかに考えてみてもいいんじゃないか?そう思わせてくれました。

とはいえ望んだからと言ってすぐに授かれるとは限らないわけだけれど。とりあえず、3年以上飲んでいたピルをやめることにしました。あとは神のみぞ知るというところ。

この本、子育て中の人だけじゃなく、わたしのようなまだ子どもがいない人にも、男女問わず読んでみてほしい。ほんとうに。
読んだ後はちょっとだけ、世界の見え方が変わっているかもしれません。


『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』

この本から学んだこと。それは、「成功している人は、成功するまで諦めず、努力している」ということ。

当たり前のようだけれど、その前提を忘れてしまっていることは多いのではないかと思います。成功しているように見える人たちはきっと何かが特別で、選ばれし存在なんだろう、と。

けど、そうじゃなくて。特別な何かではなくて、見えない努力や継続する力が、彼女たちを支えているのだと、この本を読んでしみじみと感じました。

ましてやこれまでは、女性の立場が弱かった時代。そのなかで女性として活躍するのは今以上に困難があっただろうなと思うと、彼女たちの努力にますます頭が下がる思いです。何度挫折しても立ち上がる強さをもった女性は、ほんとうにかっこいいなと思います。

この本には13人の女性たちが登場していますが、全てが順風満帆な人なんて、一人もいないんですよね。「そこにいる理由」が、ちゃんとある。
むしろ、順風満帆なんてつまらないとさえ思う。こういうふうにストーリーとして語るなら、波乱万丈なくらいが面白くてちょうどいい。自分の人生も多少波乱万丈でいいのかもな、なんて思えてきます。

勇気と、元気と、自分の人生を生きる覚悟をくれた本でした。


『推しにも石油王にも出会えない私たちの幸福論』

今なんとなくうまくいかない感じがしていたら、一回ちょっと読んでみてほしい本です。

日々を幸せに過ごすための思考法が書かれているのですが、これがほんとうにわかりやすい。

まずは、腸と同じように、心にも「善玉菌」「悪玉菌」がいるという考え方。これがすごくしっくりきました。

何となくやる気が出ないのも、落ち込んでしまうのも、全ては心の悪玉菌が増えてしまっているせい。そんなときは無理せず、善玉菌を増やすようなことをすればいい。悪さをしているのは悪玉菌であって、あなたが悪いわけじゃない。

その考え方に救われたような気持ちになりました。やる気が出ないときはたいてい、「なんて自分はダメなんだ」と自己否定してしまいがちだったから。
なーんだ、全ては悪玉菌のせいだったのか。そんな感じ。

じゃあ、悪玉菌を減らして善玉菌を増やすにはどうしたらいいのか?
それはぜひ本を読んでみてほしいのだけれど、難しいことは何もないので、物は試しでやってみてほしいものばかりです。

著者の描き子さんはノートでも記事を更新していらっしゃいます。
イラストも素敵。男女の考え方の差の記事は、更新されるたびによく読んでいました。そちらも本になっているようなので、いつかは読みたいな。


今読んでいる本、これから読む予定の本

今読んでいるのは、既に書いたけれど『白銀の墟 玄の月(一)』、あとは先日行った美術展で購入した『わたしは思い出す』をちまちまと読み進めています。

あとkindleで『静かな人の戦略書』も読んでいます。
読みたい本が多すぎて時間が足りない。

今度、読書にまみれる一人旅(と言っても一泊二日ですが)を計画しているので、そこで本を読みまくろうと思っています。楽しみ。

それでは、今回はこのへんで。

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