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我が家にとうとう電気がつきました

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この度全盲夫婦の暮らす我が家に新しい家族が加わりましたので、合理的配慮として電気をつけることにいたしました。 同時に我が子との成長の記録もつけることにいたしました。 ごゆるりとお…
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2024年4月の記事一覧

「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(後編)

 宮島に着くとたくさんの観光客に紛れ、シカが蠢いていた。読み通りひなちゃんは通りすがるシカに、
「にゃんにゃーん。」
と呼びかけ手を振り、笑顔を振りまきいわゆる「ファンサ(ファンサービス)」を送っていた。
シカは「にゃんにゃん」でもなければ、ひなちゃんのファンでもないはずだが。
ひなちゃんは今、ネコに限らずシカも含め、人間以外の生き物を「にゃんにゃん」と呼ぶことにしているようだ。
 宮島に着くと、

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「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(前編)

広島旅行一日目は、三人で新幹線に乗り込むところから始まった。
 車内は週末とあって混雑していた。新神戸に差し掛かるまでに、ひなちゃんは持ち駒の一つ「クッキー」を食べつくし、ぐずり始めていた。どうにか岡山まではねばったが、ひなちゃんお気に入りの木の車を用いた「おもちゃ作戦」も通用しなくなった。
私はひなちゃんをだっこひもに入れ、新幹線のデッキに立つことにした。人通りはあるがひなちゃんの泣き声も大きな

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ひなちゃんの保育園生活

 ひなちゃんの保育園生活が始まってから早くも3週間が過ぎた。最初の1週間は、登園時別れ際に泣いていたが、2週目からはずっと笑顔で手を振ってくれている。
保育園の先生からも、順調に園にも慣れてきているようですとのお墨付きをもらった。
きっと保育園がひなちゃんにとって「楽しい場所」になってきたのだろう。嬉しい限りである。
ひなちゃんのみならず我々も、子供を保育園に通わせるという生活に慣れてきた。
 ひ

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備えあれば憂いなし?広島への全盲子連れ旅 準備編2

 全盲子連れ旅の準備二つ目は持ち物の用意だ。
 私たちの持ち物には必須アイテムが三つある。
 一つ目はジップロックだ。私たちは旅行の荷物を、大きなリュック一つにまとめている。泊りがけかつ三人分荷物ともなれば、もっとバッグを増やしたいところだが、私たちは多くの荷物を持ち運べないのだ。
 まず10キロを超えたひなちゃんの抱っこ担当に一人人員が割かれるため、全員分の荷物運びは残りの一人に委ねられることに

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ひなちゃん保育園初日!

 この4月からひなちゃんの保育園が始まった。
ひなちゃんが生まれてから1年と6ケ月。これまでのひなちゃんの人生の大半の時間、ママかパパのどちらかは必ず傍にいた。ママのほうが圧倒的に一緒にいる時間は長い、と書いておかないと後から怒られそうだが、二人が同時にひなちゃんの傍を離れた時間をトータルしても、2日に満たないのではないだろうか。
それぐらい一緒にいた。家にいる時も外出している時も。
 これからは

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