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エンタメ2023

映像聖域ーサンクチュアリー 相撲を題材にしたドラマがこんなにも売れたことがあったのだろうか。 様々な相撲・角界の現実問題を取り上げつつも、1話冒頭である「異常の先にしか見てこない世界がある。異常の上に成り立つ異世界、それが角界。」このセリフにとにかく痺れた。これから先このドラマでどんな相撲を見せてくれるのだろうか、期待せずにはいられなかった私は、ほぼノンストップで8話全てを見終えてしまった。 主人公・猿桜の猛々しく、荒々しい相撲は身体中に力を入れて見入ってしまう。それをNe

    • 2022エンタメ備忘録

      アイドルBEYOOOOONDS「ハムカツ黙示録」 「ハムカツ」と「はぁ、ムカつく」を掛けた怒りに焦点を置いた歌詞は勿論、天才作詞家児玉雨子先生による手腕。さらに、作曲家星部ショウ先生のアクの強いインド風な曲調と、狂気の終始流れるハムカツ咀嚼音ASMR。その全てが合わさり、BEYOOOOONDSにしか歌えないオンリーワンな1曲に仕上がっている。 怒りにスポットライトが当てられているため、強い女性が顕著に現れている。℃-uteの名曲『Danceでバコーン!』の令和最新版の用にも思

      • 僕のいる現実に突き刺さる『銀兵衛』

        天才が現れた。 いや、現れたというよりは、発見した。 彼らはずっと前から天才であり、彼らを発見したファンは数多くいるのだろう。その彼らを見つけるというレースにおいて、僕がゴールした順位はわからないが、まずは、ゴールできた自分にさえ誇りを持ってしまう。 前置きが長くなったが、要は、「M-1グランプリ2021 3回戦」で 『銀兵衛』を見てしまったのだ。 彼らの漫才は一度見てしまったら、じわりじわりと覆われるように彼らに引き込まれ、 いつの間にか、彼らの漫才を再生してしまってい

        • 「優しい笑い」とは何だったのか

           普段から人の悪口を言ってはそれを安全圏から嘲笑うような、とてもいい性格とは言い難くなってしまった僕ではございますが「この性格では、社会で生きてく上で様々な支障が出てしまうのではないか。」と思い、2019年の『M-1グランプリ』あたりから流行し、彗星の如く去っていった「誰も傷つけない優しい笑い」について、つらつらと思いを書き、あわよくば「誰も傷つけない優しい僕」になれればと思っている次第でございます。願わくば、この文すら誰も傷つけませんように。  では、そもそも「誰も傷つけ

        エンタメ2023

          ユートピアギャルとラジオ

           土曜の夜というのは1週間の中でも、特に羽を休めることができる最も自由な時間だと考えております。平日の疲れも土曜の半日で癒され、次の日も休みであるという最高の条件ということもあり、友達とお酒を交わしたり、クラブでミラーボールが回る中フィーバーしたりと平日の鬱憤を晴らすかのように多くの人は夜の街に繰り出すことでしょう。しかし、人間誰しもがそういった夜遊びを楽しめる人ばかりではございません。せっかくの休みだからこそ一人で自由になりたいそう思う人も少なからずいるはずです。私もそうい

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          私と彼とリリスクと

           私たちの暮らしの中では、往往にしてその場において馴染むという行動があると思っております。例えば、葬式ならば喪服に身を包み、悲しいような表情をしつつ黙々と式が終わるのを待ちます。それがたとえ一度も会ったことのないような親戚だろうと変わりはしません。では、アイドルのライブ所謂、「現場」ならばどうでしょう。物販のT シャツに首にはマフラータオル、手にはペンライト、叫ぶコール。そんなイメージでしょう。実際そうです。しかし、私は例外を二つほど観たことがあります。    一つは『坂道グ

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          ukkaを観て聴いて語らせて

             先日の『関ジャム 完全燃SHOW』にて放送された「最新アイドル勢力図」に感化され、僭越ながら私もオススメかつ今年確実にくるあろう大注目のアイドルをご紹介したいと思います。  『関ジャム』では15組のアイドルの特に楽曲について、言わずもがなのヒャダインさん、「BiSH」の楽曲を手がける松隈さん、「凛として時雨」のドラムとして活動しながらも、熱狂的なアイドルファンとしても有名なピエール中野さんらによる解説を踏まえて、このアイドル楽曲の凄さについて、専門的かつ作り手側の目

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          穴から覗くメイドインアビス

           「穴」には魔力とも思えるほど魅力を感じる事が多々あります。  穴といっても種類は様々です。底がはっきりとわかる穴。底が知れぬ穴。貫通している穴。これらには穴の大小に関わらず目も心も惹かれてします。どうもこれは人間の性のような気がします。  想像してみて下さい。四畳半の何もない部屋。目の前にある壁の直径1ミリの小さな穴。どうでしょう、「誰が開けた穴なのだろうか」「覗かれているのではないだろうか」「逆にこちらから覗いてみようか」「いや、覗いたら危ないかも」このように、きっと

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          精神の弱いオタクのジレンマ

               アイドルが好きだ。アイドルソングが好きだ。しかし握手会は嫌いだ。                                     私は専ら坂道オタクであり、他のアイドルについて知識は赤子も同然である。ご存知の方も多いと思うが、アイドルには握手会というものが存在する。これは、CDの中に封入されている握手券と引き換えに、メンバーのうちの1人と握手ができるというシステムだ。  一枚あたり大体5秒から7秒ほど。会話でいうとワンラリーくらいだ。オタクにとって、これ

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          フライトまでの待ち時間って緊張具合えげつない

           人間は「待つ」という行為をどこまで許容できるのでしょうか、僕は最近ディズニーにいった時に3時間ほど並びましたが、それは勿論一緒にいる人と喋りもするし、パーク側も飽きさせない工夫をしてくれています。そして、何より「だいたいこの時間になったら、アトラクションに乗れるだろうな」という検討も付いています。もっと厳密に「一人で」「途方もなく」僕は「待つ」という行為をした記憶がございません。  少し前には『水曜日のダウンタウン』の企画で『「待て」と言われたら、さすがに人なら犬よりも長時

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          ホラーもnoteも初体験。

           幼い頃から「怖いもの」がとても苦手でした。  一口に「怖いもの」といっても様々ありますが、単純に幽霊的な怖さ、人形などの不気味な怖さ、大きな音による怖さ、排水溝を見たときや暗闇に感じる未知への怖さ、そんな考えうるすべての「怖いもの」が、幼い僕に対して牙を向いているように感じられました。  ある程度歳を重ねた今でも、幼いころの「怖かったもの」というのは恐怖感とは言わないまでも、うっすらとした嫌悪感は感じています。そのためか、「恐怖」をエンターテイメントととして楽しめる人の

          ホラーもnoteも初体験。