エンタメ2023

映像

聖域ーサンクチュアリー

相撲を題材にしたドラマがこんなにも売れたことがあったのだろうか。
様々な相撲・角界の現実問題を取り上げつつも、1話冒頭である「異常の先にしか見てこない世界がある。異常の上に成り立つ異世界、それが角界。」このセリフにとにかく痺れた。これから先このドラマでどんな相撲を見せてくれるのだろうか、期待せずにはいられなかった私は、ほぼノンストップで8話全てを見終えてしまった。
主人公・猿桜の猛々しく、荒々しい相撲は身体中に力を入れて見入ってしまう。それをNet flixの撮影技術でケレン味たっぷりで映し出されるのだから、そのパワーはあまりに筆舌し難い。猿翁の師匠であるピエール瀧演じる猿将との掛け合いも素晴らしく、ヒューマンドラマとしての側面でも素晴らしく最終回では感涙を禁じ得なかった。


怪物

是枝監督×坂本脚本ということで今年一番期待していた映画だった。
どこにでもあるような、些細な子供の喧嘩を母親・教師・子供の視点の三幕構成で描いたこの作品。喧嘩やすれ違いから彼らの周りが渦のように飲み込まれ、堕ちていく。その様はあまりにも平凡でありふれていて、日常に溶け込んでいるから、きっと現実世界にも似たようなことは起きている。だからこそ、恐ろしいのかすらわからなかった。
脚本・演出の妙はさる事ながらエンドロールで流れる坂本龍一氏の音楽が素晴らしかった。そのエンドロールが流れ出してから、浄化や願いの気持ちで少し泣いた。


エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス

財政難のコインランドリーのおばちゃんがマルチバースの力を駆使して巨悪と闘う話。というぶっ飛んだ設定ながらも、ストーリー自体は見やすく、コメディ要素もかなり強いので、アカデミー賞の最多受賞も納得の作品。
マルチバースを表現するため映像のスピード感や不条理感、圧倒的な情報量が各所に散りばめられているが、それがとにかくスタイリッシュで格好良かった。


MONDAYS /このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない

邦画の低予算SFでめちゃくちゃ私好みの映画。数多くのタイムループものを見てきたが、切り口が斬新で脚本の力強さを感じた。特に上司に気づいてもらうために、「上申制度」と称して、一人一人役職順に説得していく進め方が、攻略感と仲間を増やしていく感がゲームのようでとにかくよかった。また、部長であるマキタスポーツにプレゼンするシーンは腹を抱えて笑ってしまった。

漫才

金魚番長「自慢」

スタミナパン「YouTuber」

キュウ「セクシー」

コント

ダウ90000「今更」

ラテン調「イマジナリーフレンド」

ハチカイ「かほ」

ピン

小松美海「電車」

可児正「よく見る「アレ」の正式名称」

YouTube

高野さんを怒らせたい「【ドッキリ】140日かけて撮影した企画がショート動画にアップされて怒らせたい。【きしたかの】」

佐久間宣行のNOBROCKTV「【悪魔の企画爆誕】カメラマン かが屋加賀はグラドル西綾乃の誘惑に屈せず、照れずにグラビア撮影できるのか?照れたら賀屋に即電流で魂の絶叫!」

ララチューン「パワポできないニシダ」

楽曲

TEAM SHACHI「おとなりさん」


ヤマモトショウ楽曲特有の盛りに盛られたカワイさが致死量が如く詰め込まれた楽曲。もちろんファンクの格好良さは健在で、2番終わりのクラップからバキバキのエレキソロで、ラスサビにかけての盛り上げを絶好調まで引き上げてくれる。

OCHA NORMA「オチャノママホロバイコイノバ〜令和も昭和もワッチャワチャ〜」

ハロプロ感ど真ん中の沸き曲。遊び心のある歌詞や編曲に、時代が練り込まれているこの感じはハロプロのOCHANORMAだからこそ説得力があり、完璧に彼女たちの曲になっているのを感じる。

星野源「Orange」

Netflixの若林と星野源のトーク番組「LIGHT HOUSE」で生まれた、若い頃に苦悩を共にした街、阿佐ヶ谷・高円寺を歌った楽曲。若林の若い頃の妬み嫉み、そして現在これからの悩み全てが包括されているような歌詞を、星野源のギターと歌声で包み込む。私の過去や現在、そしてこれからの悩みすらも包み込んでくれているようだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?