どん底にも光はさすのか
考えてみると、28歳になった今年の誕生日は、近年でもっとも地味だった。
美容院に行って誕生日サービスのトリートメントをしてもらい、ひとりでパスタを食べて、夕食の買い物をして、帰宅して家族の分のハヤシライスとサラダを作った。
そんな誕生日を迎える数週間前、わたしは地方の移住先で1人、ぼろぼろだった。
出勤中の車内で号泣し、夜になると4,5時間涙が止まらなくなり、嗚咽したままその晩の食事を戻す。食欲が失せてすとんと体重が減り、髪は減り肌は荒れ、逃げるようにして帰郷した。
帰省中