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連載小説「超獣ギガ(仮)」#2
第二話「番犬」
昭和九十九年(西暦二〇二四年)。
十二月二十五日。雪の降る午前四時。
東京。晴海埠頭。
いまや、雨音は終わりつつある。続く雪には音らしい音がない。永遠かのように錯覚する静謐。そして、その時間帯らしく人の話す声は聞こえてこなかった。そもそも、人が集まる場所でもなく、真冬の、深夜から早朝へ移るころ。そして、雨。そして雪。昨夜からのそれは止むことも激しくなることもなく、一定感
連載小説「超獣ギガ(仮)」#20
第二十話「未来」
昭和九十九年、十二月二十八日。
国際宇宙ステーションひかり。その通信用モジュール、室内から。
「ハロー、マイフレンド」
こちら、国際宇宙ステーション。こちら、ひかり。応答せよ、地球。応答せよ。つぶさに見つめた各計器は平常。異常なし。
「応答せよ。こちら、ひかり」
窓の外に広がる、永遠の無音。拡大する永遠の暗黒。終わることのない永遠の孤独。一切の色を喪失した闇。すべてを