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超獣ギガ(仮)

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昭和九十九年、東京。 晴海埠頭にモンスターが現れた。彼らは超獣ギガと呼ばれる、地球の正統進化外生命体。しかし、その出現は予期されていた。 圧倒的な力に蹂躙される人類。 反撃を開始… もっと読む
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【おさらい】超獣ギガ(仮)【好評連載中】

【おさらい】超獣ギガ(仮)【好評連載中】

 さて。今回は、回を増すごとにご好評いただいています(ありがとうございます)、#超音速スーパーバトル #連載小説 「超獣ギガ(仮)」のここまでをおさらいしながら、今後の展望などについて触れておこうと思います。
 何卒、お付き合いくださいませ。

 物語は昭和99年。架空の日本。クリスマスの朝。東京、晴海埠頭に謎の巨大生命体があらわれます。「あらかじめ予期された災厄」とありますように、そのモンスター

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連載小説「超獣ギガ(仮)」#7

連載小説「超獣ギガ(仮)」#7

第七話「起動」

 超獣と超人の交戦が続いている、
 早朝の東京、晴海埠頭。

「なんじゃあれ」
 間もなくの対岸に飛び交う銃声。鳥谷りなはその巨影を視界に捉え、やや速度を落としながら走行していた。速度を緩めなければ、間もなく会敵する。弾む息。吐き出す白息。目指す先では、すでにチームメイトがモンスターと戦闘を開始している。
「ほんまに猿やねんな、超獣ギガって」
 明け方の山影が揺らめき動いているよ

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連載小説「超獣ギガ(仮)」#10

連載小説「超獣ギガ(仮)」#10

第十話「初陣」

「あれ、なに……」
 蓬莱ハルコは、その見慣れない風景に対して、その、たった一言をこぼして、白い息を吐いた。心臓がとくんと鳴った気がした。水色のストールが海風に揺れた。見下ろす岸壁、港湾には、夥しい血が流れている。半身。上半身。下半身。腕。脚。頭部。様々な人の部位と、もはや、判別ができない肉片たちが血を流して落ちていた。そして、装甲車、戦車。それぞれに横転して、脆弱な腹を天に晒し

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連載小説「超獣ギガ(仮)」#11

連載小説「超獣ギガ(仮)」#11

第十一話「神技」

 見上げると透き通る冬の青。北から鳴る風はその音色だけで耳たぶを揺らすには至らず、しかし、正面の、視界の先の南、東京湾からの潮風が凍える体にさらなる試練を突きつけていた。岸壁に立ち向かった冬の波は縦に弾けて潰れて、止まることなく落ちる。発破によく似た音塊が飽くことなく繰り返されていた。

 東京、晴海埠頭。
 招かれざる災厄、地球の進化外生命体とされている、超大型の類人猿、もし

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