仕事で得られるものはお金だけじゃない
仕事は一般的にはお金のためにやるもの、やりたくないけど我慢してやるものと思われています。
私は学生の頃から若手時代まで、仕事は忍耐だとか、理不尽や不条理はつきものとよく言われよく怒られました。
お金以外を仕事に求めたり、理不尽や不条理に反発したすると、「甘えるな!」とか「仕事を舐めるな!」と幾度となく怒られたものです。
しかし振り返ってみるとやはりお金がすべてじゃないと思います。
学びが得られる
会社は何かしらのノウハウを持っているものです。これはどんな会社でも同じでしょう。だからこそ仕事を受けてお客さんからお金を頂くことができます。
個人が独学で学ぼうとすれば時間がかかることを、どこかしらの会社がすでに持っていて、商売に使っているのです。
どんなことでも同様です。むしろどの会社も持ってないノウハウなら、ベンチャーを立ち上げるチャンスかもしれません。
ということは言い換えれば、自分が学びたいことをやっている会社に入れば、お金をもらいながら学べるのです。会社は活用してなんぼです。
ただし世の中のほとんどの会社はノウハウを持っているとはいえ暗黙知です。形式知化されている会社は一握りですので、先輩や上司のやり方を見て盗むことになります。
OJTという名の下、研修などは行わず、習うより慣れろ、先輩の背中を見て覚えろが社会の常識です。
これは本当は良くないのですが、未だにこれが現実です。
とはいえ会社を活用すれば仕事を通して様々なノウハウを学べることは確かです。
そしてそれらは実践で積み重ねられたものであるがゆえに、個人が独学で学ぶよりも高度だったりします。
個人ではできないことができる
ネームバリューやコネ
会社は創業したばかりのところと不祥事を起こしたところを除けば、顧客がいる場合がほとんどです。
しかし個人で何かをやろうとして顧客を獲得することは難しいです。
会社は個人よりも社会的地位が高いので、顧客獲得も個人よりはしやすいです。また先程書いたようにほとんどの会社は既存顧客がいます。
つまり会社が信用を得ている顧客たち相手に、会社の信用を活用して仕事できるのです。
個人で顧客を獲得して信用を得ることの大変さを考えたら、会社が既に持っていて信用も得ている顧客を相手に仕事する方が効率的です。
また会社という立場ゆえ、従業員数が数百人規模以上すなわち大きな会社との取引もできます。個人がこういう規模の会社から仕事をもらうのは困難です。
会社が持つ信用力や顧客基盤を活用しない手はありません。
仕事の規模感
個人でチームを組んで仕事をするのは簡単ではありません。個人の信用力や資金力では人を集めるのが難しいからです。
しかし会社なら創業したての会社を除いて、すでに資金や人数は個人を遥かに上回ります。
チームでの仕事や、数百万円、数千万円という金額が動く仕事も、会社の中の人という立場を手に入れるだけでできてしまうのです。
これがもし個人事業主や一人社長、副業などだったら、そんな人員や資金を動かすことはまず無理でしょう。実家が資産家とか、本人がインフルエンサーだというのなら話は別ですが。
そう考えると会社は有効活用すべきツールと言うことになりますね。
以前ビジネス系の記事で、会社というモビルスーツを乗りこなせという記事がありました。
モビルスーツというのはガンダムシリーズに登場するガンダムのような人型ロボットのことです。
会社を高性能な人型ロボットに例え、それを使いこなせという話ですね。
色々な人との出会いがある
仕事をしていると色々な人と出会います。もちろんここでの出会いは友達や恋愛相手ではありません。
もちろんそういう関係に発展する出会いもなくはないです。私も辞めた会社の人とたまに飲みに行きますし、これは会社を辞めても友達のような関係が続いているということです。
また社内恋愛や職場結婚が未だにないわけでもありません。私自身が色々な会社を渡り歩いてみて、100人前後以上の会社だとチラホラと職場結婚をみかけます。
他にはITエンジニア同士で結婚した人によく出会います。これはプロジェクト単位で派遣で動く業界だからでしょう。
IT業界の受託開発ではプロジェクト単位でメンバーが変わり、しかも複数の会社の人が1つのプロジェクトに集まるからです。
これなら出会いも多いですね(残業や根性論、理不尽が多い業界なので、そういう目的でいると痛い目を見ますが)。
脱線してしまいましたが、私が一番言いたい仕事での出会いとは、一緒に仕事をする人です。
それは同じ会社の仲間も、協力会社の人も、お客さんも含みます。
この人たちはいわば戦友です。一緒に悩んで協力し合い、一緒に問題を解決する仲間たちです。
色々な人がいて、それぞれ得意なことや価値観が違います。こういう人たちと共に仕事をすることで、学びを得られるのです。
そして多くの会社では異動がありますし、案件単位で人が動くこともあります。それゆえこの戦友たちとは一期一会の関係でもあります。
同じ人と一生ずっと一緒に仕事をして行く方が稀なのです。
案件ごとに違う人と一緒に仕事をするから、毎回新しい出会いと学びがあるとも言えますね。
終わりに
このように仕事を通して得られること、会社を活用するからできることがあります。そしてこれらは金額で表すことが難しい、いわばプライスレスなものです。
仕事は生計を立てるためにするもので間違いはないでしょう。
でも生計を立てるために嫌々ながらしょうがなく我慢してやるなんてつまらないです。
ましてや長時間労働や理不尽、不条理に耐えるのが偉いなんてバカバカしすぎます。
だったら学びたいことを学べる会社でノウハウを吸収しまくって、一人じゃできないことを会社を活用してやって、色々な体験をした方が得に感じます。
バカとか非常識、解ってないと怒られることではありますが、嫌々ながら我慢して仕事してる人よりは有意義に感じます。