ぼくらの物語 0話
始まりのはじまり
移動販売の仕事を始めて17年目です。
なぜ移動販売の仕事を始めることになったのか。
まずは、友人と2人でのスタートでした。
まぁ厳密にいうと準備段階の友人ところへ僕が押し掛けて始まりました。
『いつか一緒に仕事でも出来たらいいな』
高校の同級生だった僕らは、高3の時に廊下で何の気なしにそんな話しをしました。
まさか数年後に突然、本当に一緒にやることになるとは思わずに。
相方
ブン君(仮名)。
彼は高校時代、成績優秀で甲子園に出場する強豪の野球部に3年間所属しながら、特別進学クラスを抑えて成績トップでした。これはまさに偉業!
高校入学して野球部に入部を決めた時、ブン君は担任の柔道部の顧問にこう言われました。「野球部なんて野球しかできないバカばっかりだ!」
確かに、野球部に推薦で入ってくる者の中には信じられないくらいのバカがいました。これは否定できない笑
それでもブン君は、こう言われたままでは悔しいので意地でも勉強しました。負けず嫌いなんです。笑
毎日の遅くまでの厳しい練習の後でもサボることなく、成績上位を取り続けました。
毎年、プロを排出する野球部で成績上位を取り続けるのは快挙です。監督も部員も一目置く存在となりました。レギュラーにはなれませんでしたが、強豪校の練習を3年間耐え抜いたことはそれだけでもすごいことです。
まして、特別進学クラスという授業数の多い生徒たちを差し置いて最終的には学年トップで卒業しました。(とはいえ、天然なところもあるので笑い話の宝庫です)
大学へは推薦入学。成績優秀のため授業料その他免除。大学3年生になると、ゼミの定期試験まで作るようになっていたそうです。
この頃、ブン君とは年に数回会う程度の関係でした。
教授からは大学院に進学して大学に残ってくれと言われたようですが、大手I T系の会社にあっさり就職しました。
一方、その頃の僕は2浪をしてのんびりと大学生活を送っていました。自分自身を追い込むことが出来ない青年でした。
それでも、自分自身には必要な時間であったと思ってます。
大事件勃発!
9・11 TVを見ていたら、ニューヨークの世界貿易センタービルに飛行機が突っ込むというテロ事件のニュースが飛び込んできました。
大変なことが起こったなぁなんて感じていた時、思い出したことがありました。
「あれっ、ブン君。今ニューヨークじゃない?」
ブン君はシステムエンジニアとして、ニューヨークのとある銀行に出向していました。
電話、メールをしましたが返信はありませんでした。
TVに名前が出てくるわけでもなく行方不明でした。無事を祈るしかありません。
数日後メールに返信があり、とりあえず無事の確認が出来てホッとしたのを今でも覚えています。
少し落ち着いた頃に、ブン君を話すことができました。
1機目が突っ込んできたときは、衝撃があったので「以前にあった爆破テロがまた起きたのか」と思ったそうで、すぐに外に出たらしいです。
そして、振り返ってビルを見ると2機目が突っ込んだところだったそうです。
まさに九死に一生。
ブン君の人生観を変えるには十分すぎる大事件でした。
ブン君は会社を辞めることになります。
この事件の後、当然に会社と連絡を取ります。そこでブン君が言われた事は「クライアントの方はどうだ?システムはどうなった?」
自分の身体の心配、心のケアもしてくれない会社に人生を捧げていいわけがないと思い、帰国後程なくして退社しました。
今回はこの辺で終わります。 いかがだったでしょうか。 この話しを続けていいですか? ちなみに移動販売はもう少し後に始まります(笑)
つづき→ぼくらの物語 1話
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