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日本語と記憶力の関係

こんにちは!今日は毎週恒例の言語学とかコミュニケーションのコーナーです。

最近は日本にも外国にも肩入れしない、どちらも肯定も否定もしないスタンスの記事ばかり生産していたのですが、今日は全力で日本に肩入れしていきたいと思います( ・∇・)

今日は日本語話者は記憶力がいいという論文のご紹介です。

ドイツの人類言語学研究チームの論文に「各言語の語順は話者の記憶力に影響を与える」という研究発表があります。これは、従来の「言語」と「思考」の関係についての仮説をより明確にするために行われたものです。

元の論文はこちら

言語って大きく左わかれの言語と右わかれの言語の2パターンに分けられるそうです。

左わかれ、右わかれというのは修飾関係を矢印で表した時に、どちら側に矢印が多いかというわけかたで、左わかれということはそれだけ動詞が後ろにあることを意味し、右わかれということは動詞が前にあることを意味します。
世界の言語の80%は右わかれの言語だそうです。ここでも日本は少数派なんですね。

左わかれは日本語や韓国語やトルコ語のような言語、右わかれはイタリア語やスペイン語のように動詞が最初に来る言語を言います。

この論文の実験では、エチオピア南部で話されるシダモ語、ナミビア、ボツワナ、南アフリカで話されるナマ語、韓国語、日本語の4つの左わかれの言語とナミビアやアンゴラで話される、ンドンガ語 、カンボジア語であるクメール語 、タイ語、イタリア語の4つの右わかれ言語の合計8つの言語で研究が行われました。


日本語話者と韓国語話者は前半部分だけでなく後半部分まで細かく記憶できていることが他言語話者との比較で明らかになったようです。そして記憶力の高さは日本語と韓国語の語順が影響している、と合併調査からも裏付けらも取れた模様です。一方で、日本と韓国は被験者の多くが学生でコンピューターテストに慣れていたことや、南アフリカやその他の発展途上国にはまだ技術が浸透してないのが原因かもしれない、とも書かれています。
下記結果は左から順に日本語、韓国語、ナマ語、シダモ語 、イタリア語、クメール語、ンドンガ語、タイ語の順です。日本と韓国が圧倒していますね!

あくまで一つの論文のであり、これが全てとは言い切れないですが、このような研究もあるんだなあと思っていただければ幸いです。

このように言語によって様々な性質があります。同じ陸上競技でも、100m走金メダリストがマラソンでも金メダルをとるのって使う筋肉が違うので無理ですよね。同じ言語というくくりでも使う頭の部分が違うのは興味深いなと思いました。

なぜを考えることは大事だとかよく言われますが、違うことによってどんな影響があるかなどという視点で物事を考えてみるのも面白いのではないかと思います( ・∇・)
皆様も身近なもので是非やってみてください!新たな発見があると思います(^_^)


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