原田洋一@ロボット・プログラミング教室BRIDGE

東京都大田区上池台で独立系の小・中学生向けプログラミング教室をやっております。日々雑感…

原田洋一@ロボット・プログラミング教室BRIDGE

東京都大田区上池台で独立系の小・中学生向けプログラミング教室をやっております。日々雑感的に考えてることをアップしております。また、「子どもたちにプログラミングを教えたい」「自分もプログラミング教室をやってみたい」という方がいらしたら、参考になるような記事も心がけております。

最近の記事

「考える」ってどういうこと?

教室をはじめたばかりの頃、わたしは子どもたちによく「考えてみよう」という声がけをしていました。 ところが、あるときそう言ったら、PCにじーっと向かって動かなくなる子を見たのですね。数分間ずっとPCを眺めてフリーズしたような状態の子に、「どうした?」と声をかけたら、どっと疲れたような顔をして、絞り出すように「わかんない…」と言われてしまいました。 結局この子は「考えろ」と言われて何をしたかというと、じっとPCの画面を見つめて、まるで瞑想してるかのように、何かが「ひらめく」と

    • アナログシンセサイザーのあるプログラミング教室

      わたしの教室に置いてあるもので、一番らしくないものといえば、多分これですね。これは、日本の老舗シンセサイザーメーカーであるKORGのMS-20miniというアナログシンセサイザーです。もともとは1970年代に名機と呼ばれた シンセサイザーを、メーカー自らが2010年代に小型化して復刻販売したものなんです。3Dプリンターがあるプログラミング教室はよくあると思いますが(うちにもあります)、こんなものがあるプログラミング教室はちょっと珍しいのではないかと思ってます(^^) わたし

      • ちょっとした教室マスコットの話

        わたしの教室には、いま3びきのマスコットがおります。この写真の子たちなのですが、最初右上のやつをたまたま買って教室に置いておいたら、案外子どもたちが触るので、順次投入して、最近3つめの手前のピンクのやつを買いました。右上の黄色い鳥がうす汚れているのは、だいぶ子どもたちにさわられた結果なんです。 案外人気がありまして、何も言わずにこそっと追加した1匹をさりげなく置いておくと、「あー、新しいの増えてる!」とか、すぐに気づく子がいますし、先日はある女の子に「誕生日に買ってもらうか

        • 「言われたことをやらない子」と「言われたことしかやらない子」

          プログラミングが上達するのはどんな子か? 「性格の悪い奴は受験で失敗する」 これは確かドラゴン桜のネタだったかと思いますが、先日、X(旧Twitter)で、ある人材コンサルタントの方が、「性格の悪い奴は成長しない」というコメントをしているのをたまたま目にして、そうかなぁ〜と思っていたのです。 わたしも実はサラリーマン生活結構長かったのですが、その中で「性格悪くても仕事はできる」という人間はけっこう見てきたような気がしますので、一概にそう決めつけるのもちょっと違うような気が

          どんどん子どもたちのタイピング能力が上がっています!

          もう11人の生徒に抜かれました…(^^) わたしの教室で一通りのタイピング練習のルーチンをこなして、タイピングの力がだいぶついてくると、1分間の入力文字数を測定して、これをランキングにしています。(これは教室に張り出したりせずに、わたしのパソコンで表計算ソフトでただ一覧にしているだけです。以前はみんなの見えるところに張り出したりしたこともあったのですが、これを異常に嫌がる子がいたために、やめてからは、希望する子だけ個別にわたしのPC画面で見せるようにしています) あるとき

          どんどん子どもたちのタイピング能力が上がっています!

          ちょっと教室のステータスが変わりました(^^;)

          「入室1年以内の退室者ゼロ」ではなくなりました... 以前自己紹介の記事などに、 ・入室1年以内の退室者ゼロ とか、書いていたんですよね。ちょっと煽り気味に(笑) この記事を書いた時点では本当にそうだったのですが、その後この看板だけは下ろさなくてはいけない状態になりました。新学期を迎えてから今日までに、1年未満で止めた生徒さんが3人も出てしまったのでした。 黙っていればわからないのかもしれませんが、そのままにしておいて、あとで「隠した」とか言われるのは嫌なので、告り

          ちょっと教室のステータスが変わりました(^^;)

          たかがファイル名、されどファイル名

          「ファイル名をつけて」と言われるとフリーズする子たち わたしの教室では、Scratchのアカウントを取得せずに、USBメモリを持ってきてもらって、各自ファイルを保存するようにしています。Scratchのアカウントを取得するのは、保護者の同意とメールアドレスが必要だったり、アカウント取得後に、SNSでの諸々などに教室として目を配れないという点もあって、このようにしています。また、PCを扱うに当たって、File Chooser(Windowsのエクスプローラー、Macのファイン

          たかがファイル名、されどファイル名

          「順番がわからない...」子どもたち

          なぜ「逐次処理」が腑に落ちないのか... 子どもたちにプログラミングを教えていて、わかったことがあります。それは、どうも「順番に実行する」という概念が、いつまでたっても腑に落ちない子が一定数存在するということです。 プログラミングにおいて、一番基本となるものの考え方は、「プログラムは順番に実行される」というものです。これを「逐次実行」「逐次処理」などと言ったりします。これは、Scratchに限らず、どんなプログラミング言語でも普遍的な、この世界では大原則といっても良い考え

          マインクラフト+Scratch3.0でプログラミングを②

          〜複数のPCから同じワールドにアクセスする方法〜 わたしの教室は、小さな教室ですが、Windows11のPCが5台設置してあり、どのPCからでもマインクラフト+Scratch3.0(つまりMCブロックビルダー)が使える環境を用意しています。(サーバーは建ててません。クライアントPCのみです。) Java版のマインクラフトは、PCローカルにワールドデータを保存する仕様です。すると、教室のような環境では、子どもがある1台のPCで自分のワールドを作ると、次回も同じPCを使わない

          マインクラフト+Scratch3.0でプログラミングを②

          究極のタイピング練習キーボード!

          〜MacBookAirのキーボードをシールで無刻印化してみました〜 実は、わたしの仕事用メインマシンとして使っていたインテルCPUのMacBookAirを買い換えたんです。最新のM2搭載MacBookAir15インチです(^^) まあそちらの話はどうでも良いのですが、古いMacBookAirをこの記事で紹介されていたシールを買って、無刻印化してみました。 結果がこんな感じです。 購入したシールには全部のキー用のシールがついているのですが、こちらはわたしの教室で子どもたち

          ワンオペ教室の生徒管理術

          ひとりで何人まで生徒をみることができるのか? わたしの教室は、これまでも書いてきたように、わたし1人だけで運営しております。いちおう株式会社という体裁にはなっておりますが、代表取締役がひとり(もちろんわたしw)いるだけで、それ以外に会計担当とかもおりません。子どもたちに接するのもわたしひとりで、アルバイト講師なども現在はおりません。典型的なワンオペ教室なのです。 この状態で、現在教室には60人以上の生徒さんをかかえています。この人数の生徒の現状や進捗をひとりで管理している

          子ども用タイピング練習キーボード使ってみました

          〜ELECOM KEY PALETTOの良かった点、残念な点〜さっそくひとつ入手しました。子どものローマ字タイピング学習用に特化したキーボードは、これまでわたしの知る限り商品化されたことはなかったと思います。正直、こういう商品ほしかったのですね。開発されたELECOMさんには敬意を表します。 ただ、実際に教室で子どもたちと使ってみると、「もっとこうした方が良かったんじゃないか」という点が見えるのも、よくあることです。個人的な意見ではありますが、まとめてみます。 1)左右の

          子ども用タイピング練習キーボード使ってみました

          子ども向けプログラミング教室のゴールとは?

          〜テキスト言語にステップアップすることがゴールではないんです〜 先日ある方に、「子ども向けのプログラミング教室のゴールって何ですか?」と聞かれました。「ゴール」ですか、なるほど。実はそのときまであんまり考えたことが無かったのですが、そのときわたしはとっさにこう答えました。 「自分で作ったプログラムが、自分でデバッグできるようになること」 わたしの教室で教えている生徒は、小中学生です。またわたしのプログラミング教室では、Scratchのみ教えていて、Java Script

          子ども向けプログラミング教室のゴールとは?

          本を読まない?子どもたち

          〜「読む」どころか、「手にとる」ことすらしない?〜 わたしの教室には、このような本棚があります。ここに並んでいる本は、生徒さんには無料で貸し出しをしています。ところが最近、この本を借りていく生徒さんが激減しています。教室には貸し出しノートがあるのですが、この記録によると、この2〜3年のうちにここの本を借りていった生徒さんはたった3人だけなんです。 もともと、教室を始めた頃は、今よりも本は少なかったのに、もっとたくさんの生徒が本を借りてくれたのです。なんか年々、「本」という

          マインクラフト+Scratch3.0でプログラミングを①

          無料ツール「MCブロックビルダー」を使ってみよう!  2021年6月にリリースした、「MCブロックビルダー」というツールがあります。これは、マインクラフト(Java Edition)とScratch3.0をつなぐためのツールで、Scratch3.0のプログラミングで、マインクラフトの世界にブロックを置くことができるフリーツールです。わたしの会社のオリジナルです(^^)。  実は、2021年6月というのは、それまで学校でしか利用できなかったマインクラフト教育版がプログラミン

          マインクラフト+Scratch3.0でプログラミングを①

          プログラミングを教えて感じる記憶力と論理的思考について

          「論理的思考」って、どうやって鍛えるものなんでしょう… 子どもたちにプログラミングを教えていると、本当に人間の能力というのは、人それぞれで、同じ人間など一人もいないのだと言うことを思い知らされます。ある子を見て、「ああ、こうなんだな…」と思っても、それが他の子にそのまま通用すると言うことはほとんどないと言ってもいいでしょう。 そんな中で、最近ちょっと考え始めたのが、「記憶力」と「論理的思考力」についてなんです。あんまり結論めいたものには正直まだ至ってないのですが、これまで

          プログラミングを教えて感じる記憶力と論理的思考について