ベルゲン珍道中(+私の友達)後編
前編はこちら。
洗濯機の問題も何とか一件落着し、街歩きに出かけた私と友達。
ベルゲンは平日ということもあり街は静かで、ゆったりと流れる時間の流れすら見えそうな、そんな平和な雰囲気に包まれていた。
さらにこの日はベルゲンではかなり珍しい(らしい)雲一つない青空に、友達はテンションがめちゃくちゃ上がっていた。私が快晴を連れてきた、ということにしておきました。
翌日は朝早くドイツに出発するということで、今日にベルゲン街歩きをぎゅっと詰め込む計画である。早速行ってみよう!
①北欧らしい伝統的な赤い家
私は知らなかったのだが、北欧=赤い家、らしい。(友人曰く)
家はすべて、三角屋根の絵本に出てくるような造形でとてもかわいらしい。
住宅街の道路は石畳で出来ており、昔ながらの街並みそのままといった感じだ。今は走っていないトラムの路線の後もそのまま残っているのが趣深い。
②ブリッゲン
ベルゲンの観光と言えばここ、ブリッゲン!(すべて友達からの情報だが!)
色とりどりの可愛い家屋。ほとんどはお土産屋さんになっているのだが、そのお土産屋さんも量産型なのではなく、一つ一つ扱っているものが違うのも素敵なポイントである。家具屋さんもあれば、雑貨屋さん、北欧の超高級コート・帽子屋さんまで存在する。
全長はそこまで長くないので、一つずつ見て回っても1時間~2時間以内で終わるはずだ。ほっこり空間。
③本場の北欧カフェへ!
実はこれが本当に楽しみだった!北欧カフェ!本場である。
初めてのキュロットケーキを注文し、食す。サワークリームの上に色鮮やかな花びらが散らしてある。見た目はかわいらしく味はさっぱり爽やかな甘さ。チャイティーラテも同時にいただく。
木のぬくもりと観葉植物の緑、温かみのあるホワイトを中心に配色された空間。せっかくのいい天気なので、日の当たる窓側の席に座る。友人と会話を交わしながら、またはノルウェー語に耳を傾けながら過ごす幸せな時間だった。
④ベルゲン最大の美術館、KODE
本日の目的の一つは、ベルゲンにある美術館KODEを訪れることでもあった。
というのも、ノルウェーはあのムンクの出身地であり、ノルウェーの首都おスローにある国立美術館には数多くの作品が飾られている。
KODEも国立美術館に比べて収蔵数は劣るものの、ここには私が見るのを楽しみにしていた作品が展示されているのである!それがこちら!!!
アンディ・ウォーホル × ムンク『叫び』!!!
かの有名な『叫び』に、アンディー・ウォーホル独特のビビッドな色遣い。この絵を一目見ると。その場から離れることも、絵画から目をそらすことも勿体ないと思ってしまうような不思議な魔力が溢れている絵だった。
別バージョンも存在し、このポップで不思議で狂気で恐ろしい空間のあまりの矛盾と面白さにずっと滞在したかったが、そんなわけにもいかない。
閉館まで15分なのに全然展示物が見られていないからである!!!!
迷ったのだ。
KODEの入り口全然わからなかった。なんか作りが変。別館が多すぎていちいち外に出ないといけないの不便じゃん。
とかいう文句は置いておいて。
時間がなさ過ぎて、写真だけ撮り、後ろ髪を引かれるように次の展示物に行かねばならなかった。
そういう時に限って面白い展示ばっかり見つかるよなあ!?!?
美術館オタクのマイキーみたいになってしまった。
アンディー・ウォーホルの展示後見つけたもの、それは、今まで美術館を訪れた人たちが残した絵葉書のようなものが、壁に一斉に残されている部屋だった。
2人とも英語が強いわけじゃないので、このワークショップのコンセプトを読み取るだけで5分くらい時間を費やしてしまい。。。(残り15分なのに?)
どうやらこれは「あなたがこの美術館で残したいと思った展示を描いて知らせてください!」というコンセプトらしい。北欧らしい…かは分からないが、ここを訪れる人の意見を取り入れ、さらに展示物にもしてしまうという非常に面白いアイデア。時間さえあれば…(n回目)
名残惜しさを感じながら、それでも充足感と共に美術館を去る。ありがとうKODE。私は必ずリベンジを果たしに来たいと思います。
⑤近隣の図書館へ
続いて図書館へ。夜に何か映画でも見ようか?ということで、DVDを借りようという話になったのだ。
ところが、ここで私が自身の異変を察する。
異様な寒さ…。のどの痛み…。体のだるさ…。関節痛…???
間違いない、発熱している。
まさかの図書館で確信した私。友達にそれとな~~~く伝え、一応DVDも見てみて、帰宅。恐る恐る熱を測ってみると…。
38.3度。 ま、まじか~~~~(知ってた)
まあ、無茶な日程を繰り返していたし、何度もトラブルもあったのだから、心も身体もちょうど疲れていたタイミングだったんだろう。
友達には熱があることを伝えて部屋に閉じこもる。とにかく熱を下げることが最優先なので、水を飲み、部屋を暖かくし、安静にする。
でも、正直すごく悔しかった。
オランダ、ノルウェー、ドイツを旅する予定のこの一人旅では、オランダ・ドイツはそれぞれ3泊4日するものの、ノルウェーは2泊3日。
友達と居られる時間も限られている中で、初日はロスバゲで大幅に時間を奪われ。
ゆっくり一緒に過ごせるはずの最後の夜も、発熱によって奪われてしまうのかと思うと悔しくて悔しくて。
そんな中、友達は日本から持ってきた材料で、久しぶりの日本食を作ってくれた。
国民食、カレー。
それが本当に美味しくて、もりもり食べた。(友達にそんなに食べるところ初めて見た、と言われた)
悔しさは変わらないけど、ドイツに備えて熱を下げなければならない。明日の自分を信じて、パッキングもろくにせず眠りにつく。おやすみなさい、自分。明日は回復してますように…。。。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?