カサンドラ

カサンドラ症候群。双極性障害(急速交代型)。不規則型睡眠覚醒リズム障害(ISWRD)に…

カサンドラ

カサンドラ症候群。双極性障害(急速交代型)。不規則型睡眠覚醒リズム障害(ISWRD)による社会生活困難者。 猫好き。音楽、読書(SF、ミステリー)が好き。 無神論者。

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  • 双極性障害

    薬や症状、情報など。

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薬さえ飲んでいれば健常者と同等の生活ができるって本当?

■ お断りいきなりだが、「双極性障害が治った(完治した)」という方も世の中には少数ながら居られるようだし、そのノウハウなるものをweb上で発信されているのも、ちらほら散見される。 ただ双極性障害は重症度を含めて幅のある障害なので、失礼ながら(ご本人の感覚とは別に)極めて軽度であったとも考えられるし、更に言うなら近年、過剰診断が問題になっている障害なので、元より双極性障害では無かったという可能性も否定できないのではないだろうか。私見ではあるが、そもそも治らないから「病気」では

    • 夏風邪とヒロイズムと

      夏風邪はバカがひくと言うけれど、 なるほど、なるほど、と納得させられた。 僕のようなほぼほぼ引き篭もりの生活をしていると、 感染経路が無いので、覚えている限りでは年単位で風邪を引いていない。 新型コロナウイルス感染症(COVID19)にも、一度もかかっていない。 関節炎性乾癬の治療で、免疫抑制剤を服用しているにも関わらずだ。 しかし残念ながら、同居人は医療従事である。 月曜日あたりから喉が痛いし、咳が止まらなくなった。 「もしかしたらCOVID-19かも」 発熱はないけ

      • デパス(エチゾラム)を減らしているからだけでは無いのだと思う

        昨日だったか今日だったか、診察日だった。前回の診察からこの2週間ほど、デパスを0.5 mgから0.25 mgに減薬している。 デパスはもういつからか忘れるくらい服用していて、これが無いと寝付けない。今日は寝付けないな、と思うと大概デパスを飲み忘れているので、本当に効いているのだと思う。 デパスはこの界隈では有名な薬なのでご存じの方も多いと思うが、一応説明しておく。デパスは一連の「悪名高き」ベンゾジアゼピン系精神安定剤・睡眠薬(通称ベンゾ)の中でも服用から効果を示すまでの時

        • 幸運な者たちに勝者はいるが、不運な者たちには勝敗さえない

          僕がnoteを書くようになって、そして他のnoterさんの記事を読むようになって強く感じたのは、自分は「ありふれた、ちょっと『不運』な人間」でしかないことだった。 確かに裕福とは無縁だったし、小さな頃は父親が泥酔して暴力を振るうのを恐れ、早く酔い潰れて寝てしまうの待ち侘びたし、父方の親類には症状の程度は別にして精神疾患の割合が多い気がする。それに加え、幼少時の不自然な欠落のある不穏な記憶に不安を感じるし、接触恐怖症でもある。これらを原因別に分類するならば、前者は運に恵まれな

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        記事

          五感と並列処理

          聖徳太子は10人の訴えを同時に聞き、適切に対応できたという伝説(豊聡耳(とよとみみ、とよさとみみ))は有名だが、誠に羨ましい限りである。 最近、様々な音楽、動画と言った娯楽メディアの再生装置には倍速再生する機能が備わっている。朗読アプリには当初より備わっていたみたいだし、TikTokに至っては倍速動画が1ジャンルとなっているらしい。TikTokについては僕が最近テレビを見て知ったくらいなので、すでに時代遅れの情報である可能性もあるから注意。 人間は並列処理に向いていない。

          五感と並列処理

          恋愛依存症

          僕はこの人が好きなのだろうか?  スラっと背が高く細身で、美しい女性だ。 落ち着いた声音で丁寧に話す。聴いていて心地が良い。 僕の接触恐怖症的な部分は、彼女に対しては既に全くと言って発動しない。 それは、好きと言ってよいのでは? とも思う。 話題は少し逸れるが、 僕の女性への好意は、いつも性欲とうまくリンクしていない。 だから、いつも悩んでしまう。 おそらくは幼児期に年長男性により為された、 もしくは為させられた行為に拠るものだと考えている。 決定的な部分は断ち切られたよ

          骨は折れるよりヒビが入った方が痛いのを実感した話

          最近、また昼間に寝る生活に戻ってしまった。 まともに生活が出来るのは早朝に目覚めてからの数時間と、晩飯後から就寝(薬で寝る)の数時間。それ以外は、ほぼ寝ている。午後も本人は起きているつもりなのだが、いつの間にか30分から1時間くらい時計が進んでいるので、どうやら寝ているらしい。夜間に良くて3時間くらいしか眠れないから昼に寝るのか、昼間寝るから夜眠れないのかは、永遠の謎。医療系の本とかでさえ、「昼間に寝ると夜の睡眠に影響があるので、昼寝は避けましょう」って書いてあるものもある

          骨は折れるよりヒビが入った方が痛いのを実感した話

          前回記事の訂正

          前回の記事で、 躁と軽躁の定義が間違っていたようなので、以下に訂正しておく。

          前回記事の訂正

          記憶の連続性からみたBD、SZ、およびDID。加えて、BDの分類への懐疑的見解。

          二大精神疾患として双璧を成す双極性障害(BD: Bipolar Disorder)と統合失調症(SZ: Schizophrenia)。そして解離性同一性障害(DID: Dissociative Identity Disorder)。もちろん、これらは全く異なる障害である。 最たる違いはBDとSZの2つには「ほぼ」完璧な記憶の連続性が保たれているのに対し、後者は失われている点にあると考える。実際は僕は双極性障害患者なので、SZとDIDについては想像の域を出ない。DIDについて

          記憶の連続性からみたBD、SZ、およびDID。加えて、BDの分類への懐疑的見解。

          面会室であり、尋問室でもある部屋

          「興味深いですね。持ち帰って検討したのち、お答えします」 僕は面会室でガラス窓の向こうに居る相手と向き合っていた。そのガラス窓は透明ではあったもののあまり綺麗とはいえず、さらに照明も暗いので正直なところ相手の表情を読み取るのは難しい。もしかしたら僕がガラス窓だと思っているのは、巨大なモニタで、敢えて映像の解像度を下げているのかもしれない。音声もどこかくぐもって聞こえる。 面会に来てくれた相手は、人と接する際、物理的、精神的な「境界線」を維持するのがお互いを守る上で重要なの

          面会室であり、尋問室でもある部屋

          異世界チートものの歴史は、「のび太がもしもポックスで『あやとりが評価される世界』に行き、そこで大絶賛されたことに端を発する説」を密かに唱えている。 因みに、僕はラノベを読んだ事がない。但し、「西尾維新作品はラノベではないのか?」については、ここでは議論しない事とする。

          異世界チートものの歴史は、「のび太がもしもポックスで『あやとりが評価される世界』に行き、そこで大絶賛されたことに端を発する説」を密かに唱えている。 因みに、僕はラノベを読んだ事がない。但し、「西尾維新作品はラノベではないのか?」については、ここでは議論しない事とする。

          『相互フォローのnoterさん』を広めてみる

          遊びの記事なので、あんまり真面目に読まないで。 相互にフォローしあっている相手を記事に出す時、その方を何と表現するのが良いか、いつも悩む。 他人が書いた記事を引用する際、きちんと断り書きをしないとオリジナルの人は良い気がしないと思うので、できる限りそこら辺ははっきりさせたい。しかし、いちいちアカウント名誰々さんの記事にあったようになどと引用元を入れると文章のテンポが悪くなるし、場合によっては勝手に名前を出されるのは嫌だなって思われるかもしれない。 僕はそんな時、「相互フ

          『相互フォローのnoterさん』を広めてみる

          姿を消せないチェシャ猫は、余所の縄張りを彷徨くただの猫でしかない

          『不思議の国のアリス』のキャラ、チェシャ猫はどこにでも現れ、そしてニヤニヤ笑いを残して消える。 中学生1年生の時いじめの対象にされた僕は、バンドに誘ってくれた転校生のおかげでその身分から解放された。その後は、どこのグループにも所属せず、フリーの道を選んだ。そんな一歩引いた視点で見ると、次にターゲットになりそうなクラスメイトは明白だった。そして次の悲劇を未然に防ぐよう、休み時間になると特に用も無いのに話し掛けたりしてその子の傍らで過ごした。別に善意からという訳ではない。単に嫌

          姿を消せないチェシャ猫は、余所の縄張りを彷徨くただの猫でしかない

          テキストの下書きの中に、『循環論法』ってタイトルだけ付けられたファイルが長いこと保存されているんだけど、本文は1文字も書いてないので何を書こうとしたのか自分でも全く分からない。いつも通り本文を先に書くべきだったよ。 個人的にはちょっと期待できそうなタイトルなので、思い出したい。

          テキストの下書きの中に、『循環論法』ってタイトルだけ付けられたファイルが長いこと保存されているんだけど、本文は1文字も書いてないので何を書こうとしたのか自分でも全く分からない。いつも通り本文を先に書くべきだったよ。 個人的にはちょっと期待できそうなタイトルなので、思い出したい。

          「幸福になるには、幸福を感じる気持ちが大事」という、ある種の自己責任論が蔓延してきているように思う。 この台詞を吐く奴とその支持者には想像力が圧倒的なまでに欠如しているので、「俺(ら)ってすげ〜いいアドバイスをしたわ」ってご満悦かも知れないけど、言われる側は堪ったものではない。

          「幸福になるには、幸福を感じる気持ちが大事」という、ある種の自己責任論が蔓延してきているように思う。 この台詞を吐く奴とその支持者には想像力が圧倒的なまでに欠如しているので、「俺(ら)ってすげ〜いいアドバイスをしたわ」ってご満悦かも知れないけど、言われる側は堪ったものではない。

          「ココロのキョリ感」のソウシツ

          以下、長大な前文が続く。「ここから本文」まで飛ばしていただいて構わない。 現在のところ人類は社会性の獲得により、各個体は肉体的に脆弱な割には繁栄している訳だが、その前提となる「周囲の他人と上手くやっていく」のは未だに難しい。人種、宗教、国家、経済格差など、全ての異質なものの間でトラブルが生じ得る。 王侯貴族による独裁制は自由化運動により打破され民主主義国家が誕生した。しかし、その多くは資本主義を採用したため貧富の差を解決するには至っていない。一方、社会主義という理想的な概

          「ココロのキョリ感」のソウシツ