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「好き」が前提の美容師って

1年前に美容師を辞めて先日まで転職活動中でした。この1年間の転職活動についてはまた記事にする予定です(接客業が事務職に転職する苦悩ったら‥)

美容師=好き

好きな仕事をしている代表みたいな職種が美容師。技術、接客ともに苦悩を乗り越えた(かどうか)美容師が口にするのはこんな言葉

「やっぱり美容が好き」

やっぱり猫が好きみたいだな。なんてさておき。やっぱり美容が好きだから美容師をやり続けているんだよね私たちって☆という空気。そんな言葉を聞くたびに生まれる罪悪感とウンザリ感。

 やっぱり美容師ムリ

このムリは仕事仲間に対しての感情。ただ「仕事」として美容師を選んで、好きも嫌いもない「仕事」をしている私にとっては罪悪感のなにものでもない。そもそも罪悪感を感じる必要もないと思っていた。好きも嫌いも何も「仕事」なのだから、ただ「仕事」すればいいのだから。(とはいっても感情のない接客をするというわけではない)けれども彼らは「好き」な美容に誇りをもっていてそうでない美容師は後ろめたさを感じてしまうのだ。勿論私と同じように「好き」より「仕事」にウェイトが傾いている人もいるが それは店長や幹部だったり。ヒラのスタイリストではない。


「今日はこれからどこかに行くんですか?」

「お休みの日は何されているんですか?」(何してるんですかぁ?)

「お子さんはいらっしゃるんですか?」(いるんですかぁ?)

「お仕事は何されているんですか?」


この拷問ともいえる「接客」に美容が大好きな彼らのトークは終わらない。


「あれ?自分で前髪切りました?」

「髪の毛だいぶ傷んでますね」

「トリートメントしてますか?」

「すみません」

お客様、謝ってるみたいな流れ。あるある。


大好きだからこそ、シャンプー中であろうが(水圧で聞こえない)ドライヤー中だろうが(音で聞こえない))接客します。カットは真剣になり過ぎて黙々するから完全に美容師側の都合。それでもお帰りの際にお客様の満足度が高ければいいんです。「ありがとうございます」と笑顔のお客様を見て、美容師も満足する。「気に入ってくれたんだ」(技術、接客共に)「次、指名くるかな」「やっぱりあの対応よかったんだ」と自信につながる。お昼もまともにとれなくても水分補給だけして乗り切ります。本当に大変な職業だと思う。美容室を後に一旦振り返ったお客様はこう言います。

「疲れた!!」

疲れたでしょうよ。高いお金を払って接客されたのではなくて接客してあげてスタイリストのヘアスタイルにされて(自分の『したい』よりスタイリストの『したい』より)なんだかなぁ…ってこと。自分たちのセンスを疑わない美容師にクレームなんて言えないのがほとんど。同情します。

インスタグラムには #美容師の休日  なんてのがあったりして何だか「個」の表れキラキラ感充実が見え隠れしていたり。

職人気質で仕事をできない美容師には美容師なりの都合があるわけで結局のところ美容師側にも同情してしまう(また別の記事で)

「接客」を習うことがないまま美容師になって、自分たちオリジナルの「接客とは」を築き上げていっている美容室が多い。今時の美容学校では「接客マナー」(コミュ力)の講師を呼んで授業として取り入られていると聞きますが。まだまだ‥というところも。やっぱりそのサロンでオリジナルの接客という感じ。相槌、共感、当たり前だけどお客様を立てる接客術というところを学んでから入客した方が気持ちのよい接客につながる。聞き上手って何でも聞くことでしょ?って思っている人や、本当オマエ入客する度 喋り過ぎ!って何回も思った美容師は終いに「あの客ノリが悪い」って..これじゃ、美容師はバカッばっかて言われちゃう。まだまだ言いたいことはあるけど「好き」が大前提の美容師にウンザリしていた話しでした。

そしてまた相性のいい美容師をみつけることは大変だけど自分に合った美容師さんは必ず存在しているので美容師に諦めを感じないでほしいなとも思います。

なぜ、こういう記事を書いたかというと、私は美容師が苦手な美容師だったからです。

美容室の鏡越し..。どうしても納得できなかったら言ってあげてください。「口よりハサミを動かしてください」と。きっと我に返ります。。






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