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10曲目 会社作りに陥りやすい失敗論とこれからの動向

アルバムで言えば、ひとまずこれで一区切り。

失敗論をテーマに描いてるからには、当然山盛りの失敗はペヤングの比にならない。30代後半、自分はかなり厳しい状況に追いやられていた。追い込みレベルで言えば萬田銀次郎か牛島くんか。

人から見ると、店舗展開して賞を受賞させてもらったり、CMや広告など30代前半から半ばまでは、かなり飛躍の歳になったと思う。

それと同時に後半は、その成功が見事に崩れ去り、沢山失ったものもある。それは人であったり、信頼や信用であったり、お金だったり、恋人だったりと、まー散々だ。笑 ただ、これは問題点がはっきりしている。30代経営者がよく陥りがちな課題なのかなー。人によるか。根性論だけではどうにもならないが、そうした教育を植え付けられてきた自分の音楽環境や洋服環境をそう簡単にシフトするにはかなり至難の技。僕みたいな頑固で負けず嫌いには当てはまりがちかも。

例えば年商いくら目指して、年収はいくら欲しいか、どんな人脈が欲しいか、他店舗展開してこうなりたいなど、その野望は多岐に渡る。徐々に付き合う人間も経営者ばかりになる。すると、どうだろう。自分ではそんな気はさらさらないが、随分と今振り返ると脇が甘い。あれもこれもとなるうちに気付けばスタッフや現場の空気が変わっていく。

音楽が今までは精神安定剤だったから、まだ保ててた30代前半と違い、音楽を離れてからぽっかり心に穴が空いたままの30代後半は何をしても心が満たされることは無かった。一番の理由は、右腕がいなくなった事。この男と頂上目指して、寝る間を惜しんで頑張ってきたんやけど、自分が無理させ過ぎて、今の結果に。人生で後悔する事はあまりないが、ここだけは一番の後悔だ。彼とは今たまに温泉に行ったりする仲だ。

どうしても自分が味わってきた辛い過去や辛い状況を基準に置きがちだが、自分は自分、彼には彼の限界や基準がある。そんな大切な男と音楽をなくした自分はこの時すでに一旦終わっていたのかも。

うちに入社してくる大半は、小倉康平といるとなんだか楽しそうが目的であり、僕の周りの面白い人脈と触れ合うことが何より楽しかったのだそう。僕がそこにいち早く気付き、もっと余裕もって長期的に経営ビジョンを持てる人間であれば、きっと今頃結果は絶対違ってた。ただ、今となれば後の祭りだが、こうして考えれるようになったのはその失敗があってこそ。

結局小倉康平の側にもっといたかっただけってスタッフに後になって言われて、そんな単純な感情にも気付けなかった自分を反省しまくった。

なぜ、そう出来なかった理由の一つはこうだ。連日のように言われていたのが、小倉康平だから、BAZ-Kだからって言われるお店ではなくて、組織として店の名前のブランドで来るようにしないとねと。僕がいちばんそれを理解していたし、いち早くその状況を脱却したかった。スタッフもそれ言われるとプレシャーだろうし、自分の存在意義考えたら辛いだろうし。周りの経営者からは毎日の様に、自分がいなくても回る仕組みを作れと言われ続けた。ありがたいアドバイスもあまりにも言われ続けると、そんなもん自分が一番わかってるわ!!って腹立つも事も多くなってきた。そうなると、何が起こるかというと、自分に余裕がなくなり社員やスタッフたちにその責任を押しつけだす。今考えると本当に最低な社長だなw

今考えると良く理解はできるが、子供の頃に宿題しなさいばかり言われるとしたくなくなるのと一緒で、その当時はちょっと正直ほっといてくれや、ぐらいストレスだった。従業員も抱えたことがないくらいに増えて、総務に経理まで出来て、会社ごっこにはいきなりでかくなり過ぎた。人間不信もその頃から加速度を増す。胡散臭い人間関係にも嫌気がさしていた。周りのスタッフには本当に申し訳ないが、正直、一番信頼していた彼が今ここにいてくれたら。。。何度そう思ったことか。

その結果何が起きるかというと、優秀な人間は上に上がっていくが、出来ない社員や結果残せないスタッフはどうにも面白くないし、モチベーションも上がらない。結果残す人間が現場マネージャーやっても、落第気味の社員がその子の言う事を聞くわけがない。しまいには、優秀な社員は、社長からは現場どうなってるんだ!と言われ、現場サイドからはお前に言われたって響かない。そんな態度だ。そんな組織が上手くいく訳が無い。

とうとう、その環境に耐えきれず優秀な社員から辞めていって、その後に赤字店舗は切り離す際に、色々あったが、落第気味の社員も後を続くようにお互いのために話し合い辞めて頂いた。結果は社長の全て自己責任。プロ野球でも助っ人外国人に何十億円と払って結果一年も立たずを戦力外通告となり母国に帰る人間がいるように、うちでも額は違えど同じことが起こった。

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