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【改訂版】読書にまつわるエトセトラ

読書という言葉のもつ鍛錬的なイメージについては、賛否あろうかと思います。

実際、天性の本好きは、本が読みたいから読むのであって、鍛錬とか知識とか、そんなことはどうでもいいと言うでしょうから(^^)

読書、または読書周辺の情報について、思いつくままにご紹介しておきますね。

1.読書について

2.本棚

3.中断を活かすとは?

4.読書の面白さ

5.人にとって、“読書”とはいったい何なのだろうか?

6.娯楽のための読書

7.記憶にある一番古い読書体験は?

8.読書法いろいろ

9.読書でダイエット!?

10.本が人生を変えるんじゃない、自分が人生を変えるんだ!

11.「読む」ということに関することで・・・・・・

12.小説をいくら読んでも直接的に何かの役に立つようなことはないから・・・・・・

13.本を読むことが好きになるコツ・秘訣とは?

14.読書のお風呂に入る効能は?

15.どんな内容でもいいと思うんだけど・・・・・・

16.実用書をいくら読んでも、現実という枠は超えられないけけど・・・

17.読書と記憶と知層

18.子どもに読書を薦める理想的な方法は?

19.私たちは現実を生きているわけですから・・・

もっと自分本位で自由な本とのつきあいを見つけていただけたら、と思います(^^)

1.読書について

書物とは自分自身の経験を処理し、自分自身の問題を解決するための道具であると言ったのは、清水幾太郎氏。

また、読書の究極目的は、知識を自己の生活に役立つ道具とすることであると言ったのは、桑原武夫氏。

ハマートン氏は、読書の技術とは、適当にうまくとばして読むことであると言ってったなあ。

最後に、本を選ぶコツは、出てきてから一年とたたない本はけっして読まないようにと、マーソン氏は、忠告してくれていますが、読んじゃうよな~面白そうな本だと(^^)


2.本棚

男の価値観は本棚に並べられた書籍によって決まる言い方は極論かもしれないけど、ある程度、その人となりが分かるかなって思います。

素敵な本棚があり、種類ともに充実した書籍のコレクションが才覚を形成し、尊敬するに値する人望を形成するのだろうと想像できるかな(^^)

これまでにどのような本を選び読書をしてきたか、これが男の価値観に大きな影響を与えることは間違いない。

でも、経験と体験も重要なことには変わりはないけど、ね。

本棚は男の知的好奇心の宝の山ともいうべきか、生きていくうえでの美学が詰まっている場所だとは思います。


3.中断を活かすとは?

詩人の長田弘さんが書かれた新聞記事には、また、「中断を活かす」という小見出しのあとに、こんなことも書いていました。

「読書というのは、本を読むというだけのことではないのだ。

本を自分の日々のなかに置いて、自分にとって必要な本の置き場所をつくる、そういう日々のあり方をすすんでもちこたえてゆくというのが読書なのだ。

いつの世にも読書というのは、その人の人生のスタイルのことなのである。」

そのことをはじめて強烈に意識したのは黒田清輝の『読書』(1891年)という絵だったといいます。

黒田清輝の『読書』

こんな絵だそうです。

「パリ近くの小村で描かれたもので、鎧戸から差し込む日差しの明るい部屋で、娘が一人、黙って本を読んでいる。

娘は村の肉屋の娘で、左手に持った本のページを、いましも右手の指でめくろうとしている。

娘が手にもっている本は、もうよれよれの、すでに幾度となく読まれてきたと覚しき本だ。

何の本かはわからないが、描かれているのは、日々の生活の一部をなす、人の人生の一部をなす読書というもの、そのものの姿だった。」

続けて、こんな文章で終わっています。

「読書というものが失ってはいけないものが、『読書』という絵にはのこされている。本を読む娘の目を見ればわかる。文字を見つめることは、こんなにも人の眼差しを透明に、無私なものにするものなのかというおどろきだ。」

はたして、私の本を読む目、文字を見つめる眼差しは透明だろうか、などと思ってしまったのでした^^;


4.読書の面白さ

読書の面白さ、醍醐味は、まさに“思わず夢中に”なってしまうことかもしれないね。

とはいえ、読書では勉強や仕事のために、夢中になれなくても読まなきゃいけないこともあります。

いろんな読み方があるだろうと思う。

話は変わりますが、ちょっと前の記事を読んでいたら、「読みさす」という言葉が出てきました。

「読み止す」と書きます。

「読み終わらずに、中止すること」という意味です。

そういわれれば、「読み流す」とか「読み違える」とか、「読み」の後にいろんな言葉がついて、「読む」ことのいろんな状態を表わすものがありましたよね。

ちょっと調べてみたら・・・・・・

意外とたくさんあって、驚きました。

次のようなものがありましたよ。

読み上げる/読み漁(あさ)る/読み誤る/読み合わせる/読み入る/読み落とす/読み返す/読み替える/読み掛ける/読み聞かせる/読み切る/読み下す/読みこなす/読み込む/読み過ごす/読み捨てる/読み立てる/読み回(た)む/読み溜める/読み散らす/読み付ける/読み解く/読み飛ばす/読み取る/読み慣(なら)ふ/読み馴れる/読み悪(にく)い/読み耽(ふけ)る/読み破る/読み渡す

意味のわからないものは、辞書を引いて調べていただければと思いますが、いろんな「読む状態」があるものなんだって、改めて日本語の表現に驚きました。

そういえば「読書からはじまる」の中で長田弘は、言葉は平等なものだけども、人と人を違えるのも言葉だと述べていました。

「読書からはじまる」(ちくま文庫)長田弘(著)

「読書からはじまる」(ちくま文庫)長田弘(著)

大事なのは言葉で自分を表現することだ、と誰もがそう思っているし、そう言われています。

言葉を人間の家来と見なせばそうですが、実際は違うんでしょうね。

問われるのは、言葉で自分をどうゆたかにできるか、ではなくて、自分は言葉をどうゆたかにできるか、なのでしょう。

言葉のゆたかさというのは、たくさんの言いまわしをあれこれ揃えることではありません。

美辞麗句は言葉のゆたかさを意味しません。

そうではなく、むしろ限られた言葉にどれだけ自分をゆたかに込められるかが、言葉にとっては重要なことなのだと思います。

人は良く分かり合えないとか、性格の不一致とかといって、相手とのコミュニケーションを閉ざしがちです。

必要なのはどういう言葉で、相手とのコミュニケーションを図っていたかなのかなってことが大切だと感じます。

言葉なんか毎日、好きなように、好きなだけ使っています。

全然、不自由していないと、そう思おうとしています。

しかしそのように思おうとしながら、本当はそうではないのではないかという不安があるのも事実です。

というのも、自分を表す言葉に不自由していないと感じているために、どういう言葉が自分に必要なのかということを、誰もが考えなくなったのかもしれませんね^^;

自分がどういう言葉を使って、どういうことを話しているのかなどと考えないところに、自分を置いて話すことが当然のようになっているためです。

けれども、ふと見まわすと、どこにも自分という存在がなくなっています。

これからは、どんな言葉をどれだけきちんと使っているか、あるいはどれだけきちんと使えないでいるかが、それぞれを違えるとても大事なものになってゆくだろうと思います。

わたしたちは自分達の頭を、自分達が信じてもいない言葉のがらくたで一杯にしてしまいかねない危うさを持っていることを忘れないでいたいですね。

言葉のゆたかさとは、どういう自分であるかを語ることができる、みんなおなじなかでお互いがどういう人間であるか、お互いにどういうふうに違っているかをすすんで語ることができる、そういうゆたかさにほかなりません。

日常に普通にある言葉を、どのように使うか。

言葉は、それが全てだからです。

だとしたら、言葉というのは、使い方の問題です。

自分がどういう言葉をどう使うか、その言葉のなかに自分をどう表してゆくか、それができるか、できないかが、これからコミュニケーションを行う上で、いちばん重要な錘となってゆくのだと思います。

人にも器量があるように、言葉にも器量があって、言葉を使う人との結びつきで、ゆたかにもなり、貧しくもなってゆくのでしょうね。

みながみな、おなじにもつ言葉をかけがえのない自分の言葉にできるものは、ひとつだけです。

自分は自分の言葉というものをどう結んでゆくかという言葉に向き合う態度こそが、心の方向を相手にちゃんと伝えられることに繋がっていくのかも知れませんね(^^)


5.人にとって、“読書”とはいったい何なのだろうか?

詩人の長田弘さんが書かれた「読みさす」という言葉が出てきた新聞記事は、「悦ばしい読書 自分の時間で読み継ぐ」と題されたもので、人にとっての読書というものの意味について書かれたものです。

その記事は、次のように始まっていました。

「読書というのは、本を最初から最後まで読むこと、しっかり読みとおすこと、読み切ること、読みぬくこと、読み解くこと、なのだろうか。

そうではない、と思う。

むしろ、最初から最後まで読まなければ読んだことにならないと断じるくらい、読書というもののありようを不用意に歪めてしまうものはないのではないか、と思う。

本は、最初から最後まで読まれなければならないものでは、本当はなかったからである。

最初から最後まで読まれることをのぞんでいない。

そういう本が、本の世界にはけっして少なくないし、さっと読み飛ばせない、というより、さっと読み飛ばさせない、そういう本がある。

読み方しだい。

読み方によって生き生きとしてくるのも、つまらなくなるのも読書だ。

読みとおすのでなく、読みさす。

読み切るのでなく、読み余す。

読みぬくのでなく、読み継ぐ。

読み解くのでなく、読みとどめる。

そうして、開いたまま本を伏せて、あるいは閉じて積んで、自分の日々の時間のかたわらに置く。

そういう本のあり方、読み方をおのずからもとめる本があり、本というもっとも古い人間の文化のありようをもっともよく伝えてきたのは、そうしたけっして読み飛ばさせないような本の記憶だったと思う。

二千年のいのちを今もたもっている強靭な本のおおくがそうだ。」

ギリシャやローマの哲学者の本や、論語などの古代中国の本、聖書にしても、

「最初から最後まで読み飛ばせる本とは到底言えない。

どんなに引き込まれても、読み切れず、繰りかえし読みさしてしまう。

それでいて、読みさしをくりかえすうちに、いつか気づくこともなく、その本の言葉が自分のなかに畳まれていて、一度も通読した覚えがないのに、いつのまにか全体を読んでいる。」

というのです。

そして、「中断を楽しむことのできる本は間違いなくいい本だ」といっていました。

なるほどなあ~本を読むということは、その内容や考えを検索し、要約するというようなこととは違うのでしょうね。

それは本によって、本というひとつの世界のつくり方を学ぶということなのかもしれません。


6.娯楽のための読書

イギリスの作家、サマセット・モームは読書について、読書のあり方に再考を促すような興味深い意見を述べています。

「読書案内 - 世界文学」(岩波文庫)ウィリアム・サマセット・モーム(著)西川正身(訳)

「読書案内 - 世界文学」(岩波文庫)ウィリアム・サマセット・モーム(著)西川正身(訳)

それは、資格や勉強のために本を読むことはやむを得ないけども、、基本的に、読書の目的は娯楽であるということ。

漫画を読むにしても、難しい古典を読むにしても、娯楽であるべきだと。

モームが読書をすすめる理由は、読書がすぐれた娯楽だからと考えているからんでしょうね(^^)

モームにとって、娯楽は低俗だとか、読書は高尚だ、とかいう先入観がないことに注意が必要であり、モームは、読書を習慣づけるメリットとして、次のようなことを挙げていました。

・知的な娯楽ほど長持ちし、満足を与えるものはない。

・年をとってからも楽しめる数少ない娯楽である。

・多くの娯楽と違って、相手が必要ない。

・気の向くままにできる。

・少ない元手で多くを得ることができる。

さて、モームは、もう一つ面白いことを述べています。

それは、「ひとはだれでも、そのひとにとっては、自分自信が最良の批評家である。」ということです。

モームは、もしあなたが、周りの人間が高く評価する本を読んで、おもしろくないと感じても恥じる必要はないし、世評の高い本を義務感で読む必要もない。

あくまで、自分にとって重要で興味をひく本を読みなさい、とアドバイスしてくれています(^^)

テレビで名著と言われていたので買ってみたけど、30ページで挫折した、ということは、みな経験することですよね^^;

その時、「やっぱり読書は向いていない」と思うか、「この本は縁がなかった。もっと面白い本を読もう。」と思うかは、大きな違いだと感じます。

モームの考えは、一つの見方であることを忘れてはいけませんが、彼の読書アドバイスは、世評やメディアの影響力の強い現代にこそ有意義なものではないかと思いませんか?


7.記憶にある一番古い読書体験は?

村上春樹が読書は心の貯金って言っていたけど、覚えている(貯めた)エピソードなどあれば、教えてください(^^)

読書という、「旅」を楽しんだ記憶が、少しは、残っていませんか?

読書という名の旅をする上で、考える効率・感じる効率がポイントです!

そのためには、ページを大幅に戻ったり、中断して考えたり、ときにはその本は閉じて、他の本を開いたりすることも大切。

楽しんだり、悲しんだり、ショックをうけたり、情景を思い描いたり、未来を想像したり、過去をふりかえったり、人に伝えたり、そういうことが自分を作っていく。

だから、本(旅)の途中で戻ろう~止まろう~♪

大切なことは、本の中にあるのではなく、本と自分の接点にあるのだから。

中谷彰宏も言っていました。

「あなたの人生は、移動ですか?旅ですか?移動の人にはマイナスの回り道も、旅の人にはたのしみになる。」って(^^)

旅の目的は、目的地にたどり着くことではなく、道中をたのしみながら、日常では出会うことのできない、新しい発見や出会い・成長をたのしむこと。

読書という「旅」をたのしんでみませんか?

一つのことから、多くを学びとる人がいる。

一方で、たくさん体験しても、ほとんど学びとれない人がいる。

もちろん、速読・多読で、多くを学び取れる人もいるだろうと思います。

読書という「旅」にも、「感読」「耽読」「惜読」「愛読」「敢読」「氾読」「食読」「録読」「味読」「雑読」「狭読」「乱読」「吟読」「攻読」「系読」「引読」「広読」「精読」「閑読」「蛮読」「散読」「粗読」「筋読」「熟読」「逆読」と、こんなに多くの旅の仕方があるんだよね(^^)

ただ、不器用でそれができない人は、スピードを落として(「遅読」)みるのもいいかもしれません。

きっと高速道路を下りたあとのように、景色がゆっくり見えるはず。

たくさんのことに気がついて、知識が形作られていくかもしれないし、ね(^^)


8.読書法いろいろ

単に読書といってもいろいろな読書法があります。

ちょっと調べてみた限りにおいても、以下の読み方がありました。

1.黙読 ・・・ 声に出さずに読むこと。反対は音読。

2.通読 ・・・ 始めから終わりまで読み通すこと。また、ひととおり目を通すこと。

3.熟読 ・・・ 文章の意味をよく考えながらじっくり読むこと。精読と同じ意味合い。

4.精読 ・・・ 細かいところまで、ていねいに読むこと。熟読と同じ意味合い。

5.音読 ・・・ 声を出して文章を読むこと。反対は黙読。

6.唇読 ・・・ 声に出さないで、くちびるで読むこと。

7.速読 ・・・ 本などを普通よりも速く読むこと。

8.適読 ・・・ 摘まみ読みこと。

9.多読 ・・・ たくさん読むこと。

10.乱読 ・・・ 手当たり次第に読むこと。

11.斜め読み ・・・ 斜めに読むこと。

12.飛ばし読み ・・・ 飛ばし読むこと。

13.拾い読み ・・・ 文字を一字ずつたどって読むこと。読める文字だけを読むこと。

実に多くの読書法があるのがわかります。

ここ最近は、時間を効率的に使うことが可能な速読や、理解を増す読み方の音読などが増えてきています。

みんなもご自分の用途に合わせて読んでみてはいかがでしょうか?

私は、黙読が多いかな(^^)


9.読書でダイエット!?

例えば、同時通訳をするとき、人間は大変頭脳を使います!

人間が、頭脳を使う時、ブドウ糖を多く使うため、同時通訳の間、通訳の方達は、チョコレートを食べ続けるそうです。

そうでないと、頭の葡ブドウ糖が足りず、頭が充分に働かなくなるからだそうです。

それほど、頭を使うということにはエネルギーが必要なわけなんだけど、読書は、その頭を使う一つなんですよね。

確かに、テレビを見るだけの状態と、本を読んでいるときでは、明らかに、読書中のエネルギー量が勝っていると思われます。

本の種類に注意が必要ですが、読書中は、視覚から食欲を刺激されるものがありませんから、何かを食べたいという衝動も少なく、また、面白い本をひたすら読んでいると、飲み食いしなくてすむため、読書の習慣はダイエット効果もあり、読書で痩せるかも?!(^^)

ダイエットとして、読書を採用したいと思われた方は、自分が興味のある分野で、なおかつ、大変頭を使う難しい本を読むと、効果は大きくなると思われますが、運動しないから頭の体操になるだけか・・・・・・?

いやいや、寝る前に記憶した内容は頭に定着しやすいという医学的な結果もあるから、毎日寝る前に読書をすれば、いい頭の運動になるし、ストレッチで凝り固まった体を伸ばしていると、体がリラックスしてくるので、ダイエットも成功する確率が高くなると思います♪

そうそう、人のタイプにもよりますが、読書よりも自分で文章をつくる方がよりエネルギーを使うという場合が多いと思われるため、読書と同じように自分で文章を作るということもまたかなりいいダイエットになるのではないでしょうか?


10.本が人生を変えるんじゃない、自分が人生を変えるんだ!
https://note.com/bax36410/n/ned707d8ac626?from=notice

はたして、本には、人生を変える力はあるだろうか?

結論から先に言うと、私は、本には人生を変える力などないと思っています。

あるとしたら、それは、人が変わりたいと思うきっかけを作ることぐらい。

そう、本は、読むだけでは変わらなくて、例えば、ある本を読んだことをきっかけに、自分を変えたい・変わりたいと思って、そのための行動をすることで、自分の中で何かが変わっていきます。

やはり、行動なくして、人に変化は起こらない。

もちろん、本を読むということも、行動の第一歩ではあります(^^)

何も読まないよりは、それは思った以上に大きな一歩かもしれないし。

だけど、本を読むことは、あくまできっかけであって、そこで灯った変化の火はとてもか細く、ちょっとしたことで消えてしまいがちです。

だから、変わりたいと思ったときに、すぐ動くことが大事だってことは、嫌と言うほど聞いたと思います。

一般論に逃げるわけではなく、これは私自身の実感なんですが、最近、特に感じるのは、年をとると、人は変わりにくくなるようです。

年々、変化を厭うことが増えてきました。

でも、そんな自分を苦々しく思う自分が、もう一人いるのも確かです。

変わりたくない自分を変えるために、できること。

それを探して、少しずつ実行するしかない。

自分を変えるのは本ではなくて、やっぱり自分自身なんだよね(^^)


11.「読む」ということに関することで・・・・・・

もうひとつ「音読」とか「多読」、「精読」などのように、下に「読(どく)」がつく熟語があることに気がつきました(^^)

これも、いろんな読む状態を表わしていますよね。

これも調べてみると、次のようなものがありました。

愛読/(暗号)解読/一読/閲読/会(かい)読/回読/解読/訓読/講読/購読/誤読/再読/細読/査読/色(しき)読/自読/熟読/誦(しょう)読/触読/心読/真読/晴耕雨読/速読/卒読/素読/体読/代読/耽読/直読/通読/積読(積ん読)/点読/転読/顛(てん)読/難読/拝読/背(はい)読/白読/判読/範読/繙(はん)読/必読/披読/復読/併読/奉読/捧(ほう)読/味読/黙読/訳読/濫読(乱読)/略読/流(りゅう)読/輪読/連読/朗読/和読

まったくねえ、いろんな読む状態というか、読み方があるものですよね。

人間は言葉をもつようになり、それを表わす文字をつくり出してきた証拠のような気もしてきます。

言葉は違いを表すものなんだろうなあ。

文字を持たない文化というか民族もあるようですが、それは例外といってもいいのかもしれませんね。

文字で文章を綴り、それを本、といっても最初は石とか板などに一字一字書いていたのですが、紙や印刷術を発明して大量に本をつくれるようになったから、そこに書く言葉の表現方法も、いろいろ考えられて、言葉が生まれてきたんだろうけど、実は、私達、その言葉の中に生まれてきたとも言えますよね。

本がなければ、文化・文明は維持できないし、発展もない、と言えるかもしれません。

人は「文字を読む動物、本を読む(読書をする)動物」、つまり「読書する生き物」と言えるかもしれませんね(^^)


12.小説をいくら読んでも直接的に何かの役に立つようなことはないから・・・・・・

心にゆとりがないと小説を楽しむことはできないんだけど、小説を読むことって、現実を何重にも楽しむために役立ちますよね♪

小説で一番の面白さは何かと言えば、自分の現実の人生とは違う人生を疑似体験できる、ということです。

小説の中には、現実私たちとは異なる生い立ちや経験、人間関係や事情、課題や目標を持った人物が登場し、それらの登場人物の視点を通して、私たちの人生には起こりえない事件に遭遇し行動する、という体験をさせてくれます。

そう、小説を読んでいる間の一時は、現実の枠を超えて別の人生を生きることができる利点があります。

この、現実の枠を超えて別の人生を生きることができる、という点こそが、小説ならではの醍醐味なんじゃないでしょうか?(^^)

【参考サイト】

1 お前の罪を自白しろ 著:真保裕一

2 黄砂の籠城 著:松岡圭祐

3 マリアビートル 著:伊坂幸太郎

4 滅びの園 著:恒川光太郎

5 傍聞き 著:長岡弘樹

6 4TEEN 著:石田衣良

7 あと少し、もう少し 著:瀬尾まいこ

8 悪意 著:東野圭吾

9 陽気なギャングが地球を回す 著:伊坂幸太郎

10 カラフル 著:森絵都

11 クリムゾンの迷宮 著:貴志祐介

12 バトル・ロワイアル 著:高見広春

13 ハードボイルドエッグ 著:荻原浩

14 最悪 著:奥田英朗

15 フェルマーの最終定理 著:サイモン・シン

16 殺戮に至る病 著:我孫子武丸

17 掏摸 著:中村文則

18 魔術師(イリュージョニスト) 著:ジェフリー・ディーヴァー

19 ガダラの豚 著:中島らも

20 ある閉ざされた雪の山荘で 著:東野圭吾

21 太陽の塔 著:森見登美彦

22 奪取 著:真保裕一

23 密室殺人ゲーム王手飛車取り 著:歌野晶午

24 青の炎 著:貴志祐介

25 アヒルと鴨のコインロッカー 著:伊坂幸太郎

26 告白 著:湊かなえ

27 秘密 著:東野圭吾

28 潔白 著:青木俊

29 空中ブランコ 著:奥田英朗

30 失はれる物語 著:乙一 

31 噂 著:荻原浩

32 犯人に告ぐ 著:雫井脩介

33 星を継ぐもの 著:ジェイムズ・P・ホーガン

34 獣の奏者 著:上橋菜穂子

35 十角館の殺人 著:綾辻行人

36 白夜行 著:東野圭吾

37 ジェノサイド 著:高野和明

38 欺す衆生 著:月村了衛

39 七回死んだ男 著:西澤保彦

40 死神の精度 著:伊坂幸太郎

41 サウスバウンド 著:奥田英朗

42 ハッピーエンドにさよならを 著:歌野晶午

43 悪の教典 著:貴志祐介

44 くちびるに歌を 著:中田永一

45 ジョーカーゲーム 著:柳広司

46 クライマーズ・ハイ 著:横山秀夫

47 むかし僕が死んだ家 著:東野圭吾

48 永遠の0 著:百田尚樹

49 ハサミ男 著:殊能将之

50 たけまる文庫 謎の巻 著:我孫子武丸

51 99%の誘拐 著:岡嶋二人

52 永遠の出口 著:森絵都

53 陰の季節 著:横山秀夫

54 有頂天家族 著:森見登美彦

55 占星術殺人事件 著:島田荘司

56 ぼくらは虚空に夜を視る 著:上遠野浩平

57 舟を編む 著:三浦しをん

58 殺人症候群 著:貫井徳郎

59 儚い羊たちの祝宴 著:米澤穂信 

60 怪笑小説 著:東野圭吾

61 サクリファイス 著:近藤史恵

62 とっぴんぱらりの風太郎 著:万城目学

63 葉桜の季節に君を想うということ 著:歌野晶午

64 邪魔 著:奥田英朗

65 タイム・リープ 著:高畑京一郎

66 旅のラゴス 著:筒井康隆

67 ゴールデンスランバー 著:伊坂幸太郎

68 神様のカルテ 著:夏川草介

69 ワイルド・ソウル 著:垣根涼介

70 GOTH 著:乙一

71 ぼくの、マシン 著:アンソロジー

72 ウォッチメイカー 著:ジェフリー・ディーヴァー

73 夜は短し歩けよ乙女 著:森見登美彦

74 仮面山荘殺人事件 著:東野圭吾

75 人体模型の夜 著:中島らも

76 村上海賊の娘 著:和田竜

77 クラインの壺 著:岡嶋二人

78 オリンピックの身代金 著:奥田英朗

79 罪の轍 著:奥田英朗

80 さまよう刃 著:東野圭吾

81 第三の時効 著:横山秀夫

82 黒い家 著:貴志祐介

83 怒り 著:吉田修一

84 海賊とよばれた男 著:百田尚樹

85 深夜特急 著:沢木耕太郎

86 64(ロクヨン) 著:横山秀夫

87 われ笑う、ゆえにわれあり 著:土屋賢二

88 関ヶ原 著:司馬遼太郎

89 燃えよ剣 著:司馬遼太郎

90 あの頃ぼくらはアホでした 著:東野圭吾

91 不夜城 著:馳星周

92 誘拐 著:五十嵐貴久

93 孤狼の血 著:柚月裕子

94 天地明察 著:冲方丁

95 ヒートアイランド 著:垣根涼介

96 エヴェレスト-神々の山嶺- 著:夢枕獏

97 みかづき 著:森絵都

98 新世界より 著:貴志祐介

99 検察側の罪人 著:雫井脩介

100 明日の記憶 著:荻原浩

101 いつか、虹の向こうに 著:伊岡瞬

102 なかよし小鳩組 著:荻原浩

104 竜が最後に帰る場所 著:恒川光太郎

105 メドゥサ、鏡をごらん 著:井上夢人

106 幕が上がる 著:平田オリザ

107 クリス・クロス-混沌の魔王 著:高畑京一郎

108 モンスター 著:百田尚樹

109 私の頭が正常であったなら 著:山白朝子

110 海賊島事件 著:上遠野浩平


13.本を読むことが好きになるコツ・秘訣とは?

読書を行っていくと、どのような効能が期待できるのでしょうか?

何事もノリとタイミングで、いい本があったら読もうと考えるより先に、今月は何冊読もう!と決めてしまうことです。

その何冊を本屋さんで探しているうちに、面白そうな本が現れるんですよね、これが(^^)

最初の頃は、読んでみると、それほどピンとこないことも多いかも知れませんが、読み切る本を積み重ねていく意識をもって行動することで、読書好きに変わっていけると思います(^^)

先走って、結果として何を得られるのかを先に考えようとすると、どんどんと年月が経ってしまい、一冊も読まない状況を自ら作ってしまいますので、質を問おうとするより、ともかくある一定量を読んでみることを目標とするのがコツですかね。

1.本を読むことのメリットを覚える。

2.長期性・継続性を目指すこと。

3.頻繁に本屋さんへ行くようにする。

4.人生における基礎体力作り。

5.緊張感を利用する。

6.二宮金次郎のように時間ができたら、開いて読む。(すき間時間の利用)

7.読書する冊数の目標を立てる。

8.本にエンターテイメント性を見出す。

9.選り好みをしない。

10.読書記録をつける。

11.自分を磨くために読む本は自腹で買う。

12.知的な香りのする友人を持っておく。

13.自分が面白そうだと思う本をみつける。

14.常に本を持っておくようにする。


14.読書のお風呂に入る効能は?

読書を行っていくと、どのような効能が期待できるのでしょうか?

例えば、

長期的視点が養える。

知性的なバックグラウンドを身につけられる。

一流の人たちとの対話ができる。

物事を多面的に見ることが出来るようになる。

自分の知らない世界を知る端緒になる。

アイデアが出てくる。

知識が増える。

メンタルヘルスに役立つ。

語彙が増え、国語力・読解力の向上の一助になる。

人生に潤いが出る。

集中力が鍛えられる。

意味を多元的に捉えていくことができる。

人の思考パターンを吸収できる。

自分に自信がついてくる。

感動のセンサーが発達していく。

センスが良くなってくる。

人に対する想像力が養われる。

想像力が鍛えられる。



などなど、いろんな効能があると思います。

読書により、自分とは違った生き方や境遇の人たちのことを知ることで、心に刺激が与えられたりもします。

読書を通じていろいろな考え方を知り、また世の中のいろいろな事実・現実を知ることによって、自分の心や精神面での変化も出てきますし、自分の判断に対する自信も段々とついてきます。

また、読書により知識が増えていくと、感性のアップにもつながっていくと思います。

読書というのは、一人の個人が勉強したこと、研究したこと、体験したことなど、個人の名前を通して責任を持った意見としての生きた媒体なわけです。

ここには、歴史の流れや、個人の感情、見解、様々な要素が絡み合っているわけです。

ですから、読書でいろんなことを疑似体験することは、そこから広がる様々な方向性によって、人間の幅を広げていき、思考能力や鋭い見解へと繋がっているのだと考えられます。

知性を鍛え上げていくのには、時間がかかります。

10年、20年のスパンで考えていくだけの根性が要されるものなのではないでしょうか。

もちろん実践して磨いていかないとそうはなりませんが、読書により、いろいろな面でのセンスが少しずつ身についていくはずです(^^)


15.どんな内容でもいいと思うんだけど・・・・・・

読書ができる状況というのは、精神的に大変、穏やかで健康的なことなのだと思います♪

確かに、本当に追い込まれているような情況下では、本と向き合うだけの精神状態になれないものですよね^^;

「多読術」の中で松岡正剛は、読書はわからないから読む、それに尽きると述べていました。

自分ではわからないことだから、その本を、その作品を、私たちもわからないから読んでいるのでしょう。

つまり、わからないことというのは、言い換えればもっと知りたいことだと言えます。

であれば、もっと知りたい、わからないことについて知りたいために、人はたくさん本を読むなどして勉強することは、さほど重要ではなくて、実は、知りたいことをアウトプットすることを心がけて本を読むという行為自体を楽しんだ方が、健全で体にもいい作用を与えてくれるような気がします。

そして、読書することで、実際にこれから起きる様々な問題や、人生の課題を取り組む訓練ができるのです。

本をたくさん読んだ人と、そうでない人は、大人になってからの幅が変わっていくのは、この経験の差なんでしょうね。

これは本でなくても、実際の経験でもいいんですけどね(^^)

また、あまり読み方に拘らなくていいと思います。

本に書かれているのは、自分はこう考える、こういう主張をするという著者の訴えであり、その訴えや問いかけにどのように反応するかは、基本的に読者の自由であることから、もっと恣意的で、自分勝手に解釈していっていいと思います(^^)

間違った解釈に気づけば、直していけばいい訳で、著者が提示することを自分の都合で取り入れ、結果的に自分が成長したり幸せになっていけばいいのです。

自分に必要なところだけ、採っていくのでもOKだと思いますよ!

但し、諸刃の剣の側面があるのも事実^^;

ただ、自分が知らない、世間が知らないだけで、すごいことをやっている人が無数にいます。

そういった世界の一端をどんどんと見つけていって、自分の生き方を反省したり、頑張るための努力するためのモチベーションとしていければ良いですよね(^^)

何はともあれ、多くの視野から物事を眺めるということは大切なことなんだって思いませんか?


16.実用書をいくら読んでも、現実という枠は超えられないけけど・・・

小説を読むことで自分一人の視点・考え方・感性では、見ることも感じることもできなかった世界が、異化によって様々に開けていくのでしょう♪

前にも同じようなこと書いたけど、小説を読む効用のひとつが、一度きりしかない人生を、登場人物に自分を置き換えて疑似体験することによって、これほど深く濃く何重にも楽しむ方法は、少ないように感じます。

もっとも、新しい視点を得るという体験だけなら、異分野を体験してみたり、実用書を読むことによっても得られることはあると思うけど、実用書がくれる新しい視点は、自分がもともと持っている視点の延長線上のものでしかなく、新たな視座を与えてはくれないような気がします。

専門書や実用書を読むときの自分の頭にあるのは、過去や現在や未来の自分が、仕事や生活の上で遭遇する課題や問題であって、それらはどこまでいっても現実の延長線上、もしくは点であり、まったくの明日への視座を与えてはくれないんですよね(^^)


17.読書と記憶と知層

以前、読書によって知識が積み上げられていくことを、堆積されてできる「地層」にかけて「知層」と表現したACのTV/CMが非常に印象的です。

「本や新聞を読むたびに積み重なっていくものがある」

「読み終えるごとに、ほら、新しい世界が見えてくる」

「読めばあなたの知層になる」

学生風の青年が大きな本に架けたはしごを登っていくシーン、読書によって積み重なった知識が身とな肉となって蓄えられてゆくというものです。

食べ物が肉体を養う栄養であるのに対し、読書によって得た知層はその人の心の栄養となります。

読書は広い知識と豊かな心を養ってくれるんでしょうね。

読書というのは、短時間で他人の知識が濃縮したエッセンスをを吸収することができることを考えると、1000円弱で手に入ることを考えると非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。

自分ひとりの経験というのは非常に限られたものだけど、様々なジャンルの本を読むことで、大勢の人の人生を疑似体験することができるわけです。

時間といえば、前述の長田弘さんの「読書からはじまる」(ちくま文庫)に「共通の大切な記憶」の中で、詩人らしいこんな言葉が載っていました。

「自分のもっている時間というものは、自由になる時間というのではないのです。自由に何かをする、何かができる時間というのではないのです。そうではなくて、自分のもっている時間の井戸から、記憶の水を汲みあげるための時間が、一人の「私」という空のバケツを満たす、充実の時間であるだろうというふうに思うのです。」(同上116ページ)

自分ひとりの記憶はたかが知れています。

すぐに空になってしまうバケツをたゆまず満たしていく行為、それが読書なのかな。

それは、本が単なる情報ではなく、人が紡いできた共通の記憶の集大成であるという畏敬をあらためて感じさせてくれます。

自分も読書によって大量にインプットしている時期がありましたが、やはりその経験つまりは「知層」が、今生きていると実感します。

ふだん接しない世界に気軽に触れてみることができるのも読書の魅力ですよね。

みなさんは、どんな知層を自分の中に蓄積していますか?

18.子どもに読書を薦める理想的な方法は?

そういえば、なぜ大人は子どもに「ためになる本だから読みなさい」というのでしょうか?

子どもだってうんざりだろうなって思います。

大人が夢中になっておもしろがって読んでいるを、子どもが「何読んでいるの?」って聞く。

そこで大人が「読む?」って返すくらいが、子どもに読書を薦める理想的な方法じゅないかって気がするんだけどね。

子供以外にもそうかもしれないよね。

ツイツイ自分が良かったからと無理に薦めてしまうことがあります(^^;

そうではなく、相手が興味を持ってから紹介するようにしたいものです。

19.私たちは現実を生きているわけですから・・・

現実はいうまでもなく大切なものです。

しかしだからといって、自分の現実だけに埋没してしまっていいのかといえば、それはそれで残念なことなのかも(^^;

自分を取り巻いているいくつかの小さな社会(家族や地域や会社や友人など)の中で生き、それらをよりよくするために働く、というのは人として大切なことですよね。

ただ、自分の現実の枠から一歩も外に出ることがなく、自分という単一の視点、単一の考え方、単一の感性しか持てないままに生きるというのは、少しばかり寂しいものに思えませんか?

例えば、優れた書物を読むことによって、いま生きている現実の見え方が大きく変わることがあります。

このような、世界が今までと違って見えるような作用のことを「異化」と呼ぶそうです。

これはたいていの場合、書物世界の中のモノの見方や考え方、また、そこに登場する人物の言動や生き様と共に新たな経験をしたときに得られます。

こうした異化を体験するたびに、私たちの現実世界は深みを増していくのでしょう、ね(^^)/


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