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★【チーム作り】監督の役割

監督の最大の役割は「チームの年間目標を達成すること」になります。

その目標を達成するために監督がすべきことは
● 選手の”野球の技術”の成長をサポートすること
● 選手を”人間的な”成長をサポートすること
● 選手の能力を100%生かせる環境・チーム作りをすること
● 試合でチームが能力を100%発揮できるよう準備すること
● 上記項目を”チームの勝利”につなげ、勝利に導くこと

が大まかな項目になります。「育てながら勝てる」チームを作っていきます。


信頼ある監督になるために

監督になったからと言って、いきなり選手を成長させることも結果を出すことはできません。”人対人”なので、当然信頼感が必要になり
● どうしたら選手は話を(言うことを)聞いてくれるか?
● どうしたら選手に信頼を得るようになるか?
という問題に必ずぶつかります。

選手と関わる期間は約2年半くらいの短いものですが、その期間で「いかに”野球の技術””人間的な”成長をしてもらうか?」を常に考え、高校を卒業するときに「この学校に来て良かった…」と思われるような指導を監督は意識します。

ルールを熟知する

また、監督はルール・戦術等野球の勉強を積み重ねチームを結果に導くための”引き出し”をたくさん持っておくことが重要になります。

選手の成長をサポートする

野球の技術でも人間的にも高校生はまだ発展途上なので、より正しい方向に大きく成長できるよう監督がサポートすることが重要です。

出来る限り多くの時間を共有する

いきなり信頼関係を作るのは難しいですが、信頼関係を作りやすい環境を作る方法として有効なのは「一緒にいる時間を多くする」ことです。

監督は、選手と一緒にいるとどうしても自分の体験談を含め”教えたがり””自分の意見をいいたがり”になってしまいますが、まずは選手・選手の動きを見て(見守って)選手の話を聞くことが重要です。
選手はそれぞれに悩みを持ちながら練習していることが多いです(例 できない・上手にならない・わからない…)。その選手がいきなり何でもかんでも監督に話し相談することはないです。
選手が持っている悩みを正確につかみ、その悩みに対して解決の方向に導くことができるアドバイスをするためにはまずは選手をしっかり見て(見守って)「この選手はどういう選手か?」を理解することを重視します。
個々の選手の特徴や悩みを正確に把握し、「何をすれば相手が喜んでくれるのか」を察して選手と接することができれば、自然と”教えたがり””自分の意見をいいたがり”にはならなくなっていきます。
  (自分の承認欲求を満たすアドバイスでなく、
        相手(選手)に喜んでもらえるアドバイスを意識)
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承認欲求に関しては心理学者マズローの言葉を基に説明されるものが多く、(概要でも)頭に入れておくことができると、選手の存在を認め自立した人間を育てるサポートをする関わり方が出来るようになっていきます。

選手の自主的な動きを尊重する

「やらされること」と「自らやること」では取り組む姿勢に大きな差が出ます。
選手が意志を持って監督に話(提案)を持ち掛けるときはよほどの考えがあってのことが多く、選手の大きな成長の機会となることも多いです。チームとしてスタート時に掲げた大きな目標とのブレがあまりないようであれば、尊重し積極的に選手が動くことができるようサポートします。

試合の中では、時間が取れるときはタイム等使い指示を送ることができますがとっさの判断は選手個人が判断するしかありません。上記にような自主的な動きを育むことで、自立し自分で考え動ける選手を育てるよう意識します。

結果でなくプロセスで褒める・叱る

特に高校野球では選手は”成長過程”の段階なので、ミス・失敗は数多く出てきます。また一つの成功体験が選手を大きく伸ばすこともあります。

監督として行なう指導はどうしても「結果」からのものになりがちですが、その指導がその後の選手の成長につながるためには「結果」でなく「プロセス」で褒める・叱る をすることをポイントに置きます。
(褒める例1  ホームランを打った)
  ホームランを打ったことが素晴らしい ⇒
    日々厳しい練習を続け打者として成長したことが素晴らしい
(褒める例2  チームが勝利)
  チームが勝ったことが素晴らしい ⇒
    勝つために努力をし、立派に成長していることが素晴らしい

プロセスで褒める・叱るを続けることにより、選手は意識が「結果」でなく「プロセス」の方に向いていくと思います。この効果は、
● 練習・練習試合で失敗することを恐れなくなる。
    (三振したら・四球を出したら怒られる…がなくなる
                   チャレンジ精神が育つ)
● 練習の目的を理解して「何をしたいのか?」練習するようになる。
● 改善のためのアイディアを、他者に求めやすくなる。
● 日々の練習のモチベーションを、自分の心の中で維持できる。
● 周囲に対しての感謝の気持ちを強く持てるようになる。
         (挨拶が出来る。ありがとうが言える。…)
                      ⇒ 人間的な成長

というのが主なものになります。

試合(大会)では結果がすべてになります。その結果につなげる練習・練習試合だからこそ普段は「プロセス重視」での指導にします。

型にはめ過ぎない

野球の動きにはより効率的な(理想的な)動き・フォームがあるのですが、そこにはめようとして選手の良さ・個性を消すことがないよう、型にはめ過ぎないことを意識します。
投手であれば「腕がしっかり振れること」、打者であれば「バットを強く振れること」を重視し、それが出来ていればクセのある動き・フォームであっても矯正しないほうが将来的に伸びる選手になっていきます。

褒めるは間接的に、叱るは個人に対し直接

褒める際は、本人に直接話すよりは第三者を通して行なうほうが信ぴょう性が上がるため効果的です。
  監督から直接 ⇒ チームメイトから、親から、学校の先生から
そのためには、普段から周囲の方々とのコミュニケーションを取る機会を増やし褒めていることを聞いてもらうようにします。

また叱る際は、周辺に聞こえる人がいない状態で必ず本人に直接話すことが重要です。”叱られる”ということは叱られる本人にとって決して気持ちの良いものでありません。持っているプライドを傷つける可能性もあるため、あくまで”1対1の状態”で感情的にならずに修正すべき点を伝えます。
ミーティング等でどうしても叱らなくてはいけない場面があった際は、後で時間を取りフォローを入れるようにします。

各分野の専門家に教えを請い、力を借りる

監督といえど、すべての分野に精通しているわけではありません。全部自分一人で教える…ということではなく様々な専門の方に教えていただく機会を作り、選手の能力・頭脳を・監督の能力・頭脳以上に伸ばすことを意識します。
● 直接の野球能力UP(例 投手の球速UP・打力UP・走塁技術)
       ⇒ 過去に野球(野球顧問)経験のある先生や野球部OB等
● 食事面  ⇒ 栄養学に詳しい先生
● メンタル面の改善 
       ⇒ スポーツ経験の豊富な先生・メンタルトレーナー
が主だったものです。野球部に対し関心を持っていただく方が増え「わが校の野球部」として学校全体で応援していただける環境にもつながっていきます。

目指す目標にふさわしい監督に

選手は監督のことを非常によく見ています。

監督の姿がチームの姿になることも多いので、姿勢として「日本一」を目指すチームなのであれば監督が日本一の監督になれるよう、「甲子園(県の代表)」を目指すチームであれば監督が甲子園にふさわしい監督になれるよう日々の姿勢を見せるようにします。


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