見出し画像

★【守備】カバーリング 走者1・3塁 内野への打球の場合

(このnoteでは、”強い高校野球チームを作る”方法を仮想の高校を見立て様々な角度から具体的にシミュレーションしております。野球に関わる全ての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。)
「工藤note高校 野球部」甲子園・日本一までのチーム育成プロセス を考える|工藤

各守備位置の”ほぼ定位置”に打球が飛んだ場合の対応・カバーリングになります。

≪基本の考え方≫
 ● ポジションごとの番号と基本守備位置は下図。
    1 投手(ピッチャー)    2 捕手(キャッチャー)
    3 一塁手(ファースト)   4 二塁手(セカンド)
    5 三塁手(サード)     6 遊撃手(ショート)
    7 左翼手(レフト)     8 中堅手(センター)
    9 右翼手(ライト)

 ● 打球に対し、野手全員が必ず動く。
               何もしないポジションは存在しない。
             (打球のカバー・送球のカバー・ベースのカバー)
 ● 明らかにファールの打球はカバーリングを行なわない。ただし、
  フェアか?ファールか?ギリギリの打球は必ずカバーリングを行なう。


         ↓ 2024 夏の高校野球応援ソング/「熱闘甲子園」テーマソング


ケースごとのカバーリングの動き方を全選手が理解するよう基本図を明示し、練習で繰り返しシミュレーションします(試合では無意識でも動けるようになるくらい)。
ここで9人のうち1人でも違う動きをすると、穴が開くポジション(ベース)・連携の不備が出てしまうため ”全員が理解し、基本図通り動ける状態” にすることがチームにとって大きなポイントです。

ただし、試合では状況により違う動き(とっさの判断で)をすることはOKです。


※ 2アウトの場合は打者走者をアウトにすれば良いため、動き方は基本走者なしのときと同じになります。

ここでは、0アウト・1アウトのときの考え方になります。


走者1・3塁のときの事前のポジショニングは…


※ 基本的な判断は、
   緩いゴロ・3塁走者がスタートした 
     → 本塁へ送球(フォースアウト)
   0アウトで3塁走者がスタートしていない
     → 3塁ランナーの動きを目で牽制してから2塁での併殺
   1アウトで3塁走者がスタートしていない 
     → 2塁での併殺(確実に併殺が取れそうなタイミング)
  になりますが、ここでは2塁での併殺の対応方法になります。

  そのため、内野の守備位置は中間(前進でない)守備になります。

投ゴロ(1→6→3)

各ポジションの動き

≪優先順位≫
   ① ゴロ捕球に対するカバーリング
   ② 2塁送球に対するカバーリング
   ③ 1塁送球に対するカバーリング

● ゴロを捕球し2塁へ送球 … 1
  捕球後まず3塁走者を確認、目でけん制
         (3塁走者が飛び出していたら、3塁に追い込み狭殺)
  送球は6(4)がベースに入るタイミングに合わせて投げる
  送球は捕球した6(4)がスムーズに1塁へ送球できるよう、
                   ベース上か1塁側寄りに投げる
       3塁側に行くと6(4)の捕球→送球の動きが難しくなる
● 2塁ベースに触れて送球を捕球 … 6
  ベース・1からの送球・1塁走者が目に入るが慌てず、
             送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る
  併殺を狙うが1塁送球が間に合わない場合は、無駄な送球しない
● 2塁送球時暴投対応のカバーリング … 4・8
  打球が三塁側寄りの場合は4が2塁ベースに入る場合あり
      ※ 2塁ベースの入り方はあらかじめ決めておくと良い
      (例) 右打者なら4・左打者なら6が入る
           三塁側の打球なら4・一塁側の打球なら6が入る
          ただし、基本的には6が2塁ベースに入る
              (6のほうが、動きの流れで送球しやすい)
● 1塁ベースに触れて送球を捕球 … 3
  送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る
              (捕球優先、そのあとでベースに触れる)
● 1塁送球時暴投対応のカバーリング … 9
  他にカバーがいないため、重要なカバーリングになる
● 3塁ベースのカバー … 5
  3塁走者が飛び出した場合の送球に備える
● 3塁送球時暴投対応のカバーリング … 7
● 本塁ベースのカバー … 2
  
本塁を空けない状態にする(1塁送球のカバーリングはしない)
  全体の動きを確認し、必要な指示を出す

一ゴロ(3→6→3 3→6→1 3・3→6)

各ポジションの動き

≪優先順位≫
   ① ゴロ捕球に対するカバーリング
   ② 2塁送球に対するカバーリング
   ③ 1塁送球に対するカバーリング

● ゴロを捕球し2塁へ送球・1塁ベースを踏む … 3
  一二塁間のゴロは、迷わず2塁へ送球
                (3塁走者を目でけん制はいらない)
  1塁ベースに近いゴロは、先にベースを踏んでから2塁に送球
  (併殺を狙う際は、1塁ベースを踏んでから送球するか?
        先に2塁送球するか? 適切な判断がポイント
           迷わない、優先は1塁走者をアウトにすること)
  すぐに1塁ベースに戻れるとき以外は
                 1塁ベースに入るのは1に任せる
● 一ゴロ捕球時エラー対応のカバーリング … 4・9
  4は捕球確認後1塁ベースカバー、9は全力でカバーリングに入る
● 2塁ベースのカバー、送球を捕球し2塁ベースに触れる … 6
  2塁ベースに入り3からの送球を受け取り、1塁へ送球(併殺)
  3が先に1塁ベースを踏んでから送球した場合はタッチプレー
● 2塁送球時暴投対応のカバーリング … 7・8
● 1塁ベースのカバー … 1・4
  打球が一塁側に飛んだと同時に1塁ベースに向かう
  3が打球処理により1塁ベースから離れるため、
            1が1塁ベースに入って6からの送球を受ける
  ベースを踏んだ後は、打者走者と交錯しないよう
                 フェアグラウンド側に駆け抜ける
  4が1塁ベースカバーに間に合う場合は、4が入る
● 1塁送球時暴投対応のカバーリング … 9
  他にカバーがいないため、重要なカバーリングになる
● 3塁ベースのカバー … 5
  
3塁走者が飛び出した場合の送球に備える
● 本塁ベースのカバー … 2
  
本塁を空けない状態にする(1塁送球のカバーリングはしない)
  全体の動きを確認し、必要な指示を出す

二ゴロ(4→6→3)

各ポジションの動き

≪優先順位≫
   ① ゴロ捕球に対するカバーリング
   ② 2塁送球に対するカバーリング
   ③ 1塁送球に対するカバーリング

● ゴロを捕球し2塁へ送球 … 4
  併殺狙いの守備陣形なら、捕球後3塁走者を目でけん制はいらない
            (かなり緩いゴロの場合は本塁送球も考える)
  送球は6がベースに入るタイミングに合わせて投げる
  送球は捕球した6がスムーズに1塁へ送球できるよう、
         トスするか?投げるか?判断し、ベース上に投げる                   
  一二塁間へのゴロで態勢が悪ければ、無理せず1塁へ送球する
※ ゴロを捕球後1塁走者にタッチする場合
  捕球後1塁走者が目の前にいた場合はタッチアウトが可能
                       タッチ後、1塁送球
  タッチの際、衝撃でグラブからボールが出ないよう注意
                  (1塁走者は全力で走っている)
  タッチに行こうとした際1塁走者が逆走した場合は、
                   すぐに2塁送球に切り替える
● 二ゴロ捕球時エラー対応のカバーリング … 8
  捕球確認後2塁カバーリングにまわる
● 2塁ベースに触れて送球を捕球 … 6
  ベース・4からの送球・1塁走者が目に入るが慌てず、
             送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る
● 2塁送球時暴投対応のカバーリング … 7(・8)
● 1塁ベースに触れて送球を捕球 … 3
  打球を追って1塁ベースに戻れない場合は、1に任せる
  送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る。
              (捕球優先、そのあとでベースに触れる)
● 1塁送球時暴投対応のカバーリング … 1・9
  1は打球が一塁側に飛んだと同時に1塁ベースに向かう
  3が打球に向かい1塁ベースを離れた場合は、
            1が1塁ベースに入って6からの送球を受ける
  9は他に後方カバーがいないため、重要なカバーリングになる
● 3塁ベースのカバー … 5
  
3塁走者が飛び出した場合の送球に備える
● 本塁ベースのカバー … 2
  
本塁を空けない状態にする(1塁送球のカバーリングはしない)
  全体の動きを確認し、必要な指示を出す

遊ゴロ(6→4→3 6・6→3)

各ポジションの動き

≪優先順位≫
   ① ゴロ捕球に対するカバーリング
   ② 2塁送球に対するカバーリング
   ③ 1塁送球に対するカバーリング

● ゴロを捕球し2塁へ送球 … 6
  送球は4がベースに入るタイミングに合わせて投げる
  送球は捕球した4がスムーズに1塁へ送球できるよう、
         トスするか?投げるか?判断し、ベース上に投げる
  捕球場所がベース近くにあれば、4を制し自らベースを踏んでも良い
● 遊ゴロ捕球時エラー対応のカバーリング … 7
● 2塁ベースに触れて送球を捕球 … 4
  送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る、ただし
  2塁ベースへ行く方向と1塁送球の方向は逆方向になるため、
                     1塁送球時の悪送球に注意
● 2塁送球時暴投対応のカバーリング … 8
● 1塁ベースに触れて送球を捕球 … 3
  送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る
              (捕球優先、そのあとでベースに触れる)
● 1塁送球時暴投対応のカバーリング … 1・9
  1は三本間で挟殺になった場合は本塁に行く
  9は他に後方カバーがいないため、重要なカバーリングになる
● 3塁ベースのカバー … 5
  
三遊間の打球の場合は、打球方向に向かったあと3塁ベースに戻り、
  3塁走者が飛び出した場合の送球に備える
● 本塁ベースのカバー … 2
  
本塁を空けない状態にする(1塁送球のカバーリングはしない)
  全体の動きを確認し、必要な指示を出す

三ゴロ(5→4→3)

各ポジションの動き

≪優先順位≫
   ① ゴロ捕球に対するカバーリング
   ② 2塁送球に対するカバーリング
   ③ 1塁送球に対するカバーリング

● ゴロを捕球し2塁へ送球 … 5
  かなり緩いゴロの場合は、本塁送球も考える
        (3塁走者が見えるため、送球場所の判断がしやすい)
  送球は4がベースに入るタイミングに合わせて投げる
  送球は捕球した4がスムーズに1塁へ送球できるよう、
                        ベース上に投げる
● 三ゴロ捕球時エラー対応のカバーリング … 6・7
  
6は捕球確認後3塁ベースカバーにまわる
● 2塁ベースに触れて送球を捕球 … 4
  送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る、ただし
  2塁ベースへ行く方向と1塁送球の方向は逆方向になるため、
                     1塁送球時の悪送球に注意
● 2塁送球時暴投対応のカバーリング … 8
  
送球の延長線上に必ず入る
    カバーの位置が悪いと走者は本塁まで生還する可能性が出てくる
● 1塁ベースに触れて送球を捕球 … 3
  送球が逸れても対応できる捕球体勢を取る
              (捕球優先、そのあとでベースに触れる)
● 1塁送球時暴投対応のカバーリング … 1・9
  
1は三本間で挟殺になった場合は本塁に行く
  9は他に後方カバーがいないため、重要なカバーリングになる
● 3塁ベースのカバー … 6
  
3塁走者が飛び出した場合の送球に備える
● 本塁ベースのカバー … 2
  
本塁を空けない状態にする(1塁送球のカバーリングはしない)
  全体の動きを確認し、必要な指示を出す


※ 本noteでは、Amazonのアソシエイトとして適格販売により収入を得ています。

  ↓ 高校野球の歴史がわかる、おススメの書籍になります。

 ↓ 人気ブログランキング(高校野球)に登録しております。
                クリックをよろしくお願いします。


よろしくお願いします!