見出し画像

「教えることは教えられる側より、教える側が育つ」

何事にも未経験のことがあったり、初めて挑戦することがありますが、そんな時に誰かに教えてもらったり、調べて実践したりすることがあると思います。
こういう場合に教える側と教えられる側がいますが、何を目的にするかで教育することは大きく今後の作業や効率に変化が出てきます。

会社やお店での教育方針の違いはありますし、育てる目的も様々です。
新人が早く覚えられるように、効率よく教えるように、マニュアルに従ってなどが挙げられると思います。

僕は店長をしていて、教育の際に気を付けていることがあります。

「育つのは教えられる側より、教える側」

というのを常に心掛けて、誰に教える側を任せるのか毎回考えて決めています。
これが正しいかどうかはわかりませんが、僕みたいな考えを持つ人もいると思います。

教えられる側を経験することは多くの人の中で小さい頃から当たり前になっています。
学校や職場などで何かを教えてもらうことは多いですし、学生時代などは何年も経験してきます。

でも、教える立場を経験することって数える程度にしか経験しません。
先生などであれば常日頃から教える立場ですが、会社の先輩などであれば教育担当になったときぐらいしか経験しません。
それ以外の場合でも短期的に教えたり、部分的に教えたりすることはあると思いますが、それはその場限りで特に考えることはないです。

「教えること」を常に行うような状況になると、自分が思っている以上にいろんなことを考えることになります。
どう教えていくべきか、相手の理解度はどのくらいか、教える順番はどうしようか、間違ったことを教えていないかなど多くのことを考えます。
いろんなことを教えたりしていると、教えたスタッフが出来なかった時やミスした時に、少なくとも教える側に一定の責任が生じてきます。

この責任感を持つことが凄く大事ですし、しっかり教えないといけないという意識に繋がります。
教える側の意識が上がるということは後々にチーム全体の底上げに繋がってきます。
教える側が効率良く教えられたり、1人以上でも同時に教えられるようになったりしますし、なにより教える側になった本人の作業やこれまでに忘れていた記憶の整理も出来るので、どちらも同時に成長出来るチャンスです。

なので、僕は積極的に成長してほしいスタッフにはチャンスがあればこの「教える側」を経験してもらうようにしています。
教えることって本当にいろんなことを確認させてくれて、自分がしっかり理解していないと教えられないんだということがわかります。

新人で入社したころは何もわからない状態で、頼ることで仕事を覚えていきます。
また教える側は頼られて責任感が生まれて、より頼もしくなりますし、一段と仕事の効率が上がります。
頼ること、頼られることは成長が進んでも必要になってくることで、チームで仕事をしていくうえで重要なことです。

ですが、これは簡単なように思えますが、実際に仕事をしていくうえでは簡単なことではありません。
作業は出来る人がやった方が当然早いですし、わかることはわかる人が答えたほうが早く済みます、どちらも当然といえば当然のことですし、間違いではありません。

それに新人社員やスタッフにいろんなことを教えたり、経験させることはそれだけでも多少なりともリスクがあります。
ミスしたりクレームになったりすることもありますし、その時に責任を負うのは教える側です。

これが面倒で多くの場合は新人に任せるのは避けているのが現状では多くあると思います。
任せたりしなくても、少しずつ新人は成長していきますし、マニュアルに書いてあったりすれば教えるのはマニュアルに沿う形でも行えます。
ですが、マニュアルのようなイメージと実務での経験とでは大きく違いが出ますし、何事も経験をしないとイレギュラーな事態などは対処が難しいことの方が多いです。

それは経験してきている先輩や上司の立場の方であれば身に染みて感じていることだと思います。
こういったことから何でも経験することが一番の近道であるということがわかります。
チームの効率的な底上げをするのに必要なことなので、もしこのお話が参考になれば嬉しいです。

この記事が参加している募集

多様性を考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?