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過去を整理。 つらつらと書き綴ったものたち。

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    photoshopなどの練習したときのものをまとめていきたいと思います

最近の記事

あふれる静寂のなかで

ひかりが 木々の葉の隙間を、 零れ落ちる音が 聞こえました。 草原のやわらかな草の上を 風が 回り道してから 転がっていきました。 月が 海を超えて あなたが見ている同じ光を 私にも届けてくれました。 静かな 水の上に 小さな 雫を落として ゆっくり ゆっくり まんまるな 円を描きながら 広がってく波紋のように やわらかい あなたの笑顔が 胸をあたたかくしてくれました。

    • 無題

      何もない日に 何もしていないとき いったい 何してるんだろうと 思うことがある 忙しいとき 忙しくてなりふりかまわず 一所懸命になってるとき ふと いったい 何やってんだろうと 思うことがある 何もない日に 何もしてないとき ふと 静寂の中で その静けさに 感動することがある 何もしてないと思いながら 細胞の一個一個が 動いていると ふと感じられて 驚くことがある ざわざわとした 溢れる音を 不快に思うことがある ざわざわとした 溢れる音を たくさんの生活の音だと

      • さよならした人

        たまたま座ることができた、 いつも混みあう電車の中。 ほっとして、 静かに目を閉じる。 降りなければいけない駅は、 まだ先で、 少しだけ眠ろうとしてみる。 ふと、 気付く。 無意識の中に、 反応してしまうものがある。 一瞬で あのぬくもりが その情景が 浮かび上がる。 感情が鮮明によみがえる。 それはかすかな あの人のにおい。 おそるおそる、 こっそり、 わずかに 目蓋を開いてみる。 あの人が履きそうな きれいに磨かれた靴。 品の良い、 上質なスーツ。 急に

        • つぶつぶ

          最初は ひとつの シンプルな 水の玉だった 空間に浮かび上がった 水の玉がひとつ その玉を 手にとって見つめたら 無数の小さな粒になって飛び散った そして あたまと心のまわりを ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる 様々なスピードで 様々な方向に 走り出した おかげで ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる シンプルな ひとつの水の玉が 複雑になった あるとき ぐるぐるしてる気持ちを ぷっ って 吐き出したら ぷちっ と、 無数の粒が 音もなく 一気に地面に落ちた

        あふれる静寂のなかで

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        記事

          対話

          まるで 思春期の頃読みふけった古代哲学者の対話篇のように わたしは、まるで昔の私が自分に問いかけたような 質問を、毎日のように、少しずつ、投げかけられる キルケゴールのように プラトンのように サルトルのように わたしは ひとつひとつの質問に対して ゆっくりと時間をかけて 私なりの考えを述べる とてもナイーブなその青年は 人とコミュニケーションと取ることが苦手で 客商売でもある、今の職場には、はっきりいって 向いていない。 私と同じように毎日出勤しているので ふたり

          対話

          HOTEL

          今まで、いろんな職業してきたけど、昔、某ホテルで働いてたことがある。 一流のサービスマンってのを、目指そうとしていた頃がある。 専門学校なんか行きもしなかったけど、パーティコンパニオンを経験して、いろんなホテルをまわり、それから配ぜん人紹介といって、結婚披露宴などのウエイトレスを紹介する事務所に入って、またたくさんのホテルを転々とした。その配ぜん人紹介所から、あるホテルに長期勤務することになって、その勤務が終える頃には配ぜん人紹介所をやめ、そのホテルで働かせてもらえることにな

          HOTEL

          むねがいたい

          いたい いたい 胸がいたい でも いたいのは わたしの胸じゃない あなたの胸がいたい そんなあなたに 激をとばしたり うなづくしか 話をきいてあげるしかできない 手を握ってあげたり 背中をおしてあげたり ぎゅってしてあげられないことも はがゆい でも あなたの 胸がいたいのが 今、必要なことなのかも これから もっと 良くなっていくために。 だから いまは この胸の痛さを あじわって。 何を学ぶべきかを 見極めて。 がんば

          むねがいたい

          記憶喪失

          20050427 私の勝手な思いを綴ってありますので、批判などもあるかもしれません。 私のつたない言葉や、未成熟な思いで、傷つく方がいらっしゃいましたら、 申し訳ございません。 --- 悲惨な事故がありました たくさんの方が亡くなり たくさんの方が悲しまれています やりきれない気持ちでいっぱいでしょう 無力な私には、祈ることしかできません 何もできない私を許してください --- 事故といえば、どうしても頭をよぎるのは、幼少時代の私の親友だったという女の子の死です。彼

          記憶喪失

          父と私(後編)

          父は酒は飲まない、ギャンブルもしない、女遊びをするわけでもない。 でも浪費家であった。 幸い、家は代々農家で、土地がいくつもあった。土地はどんどんなくなった。昔畑があったところには団地ができ、田んぼもなくなって大きな道ができ、ショッピングセンターがたくさんできた。 家を建て、車を買い替え、大きなステレオを買い、出たばかりのビデオもすぐに買った。もちろんワープロもコンピュータも、なんでも買っていた。母はいつも借金の返済に追われていたが、父を止めることはできなかった。いつかはそれ

          父と私(後編)

          父と私(前編)

          父が実家に戻った。と先日母から連絡があった。 それまでは私名義で借りてあげた埼玉の安いアパートに父は住んでいた。 私は父が大嫌いであった。 大人になって、私は父に良く似ていることを自覚するようになったのだが。 小学生くらいになると、すでに父のことが嫌いになった。少しずつ自分の家が他の家と違うのではと気づいてくる。父を憎めば憎むほど、私は自分を責めた。私のせいだと。私には常に罪悪感があった。父を嫌いな自分へ対する罪悪感か、自分が存在することへの罪悪感か。時々教会へ通っていた

          父と私(前編)

          できること

          爆弾を抱えた仲間を見て あらためておもう 今できること 今精一杯やっておこう 今わたしにできること 今私がおもってることや 誰かを大切に思う気持ちを きちんと伝えておこう 爆弾をかかえた仲間は 今 精一杯 自分にできることを してる はやく 無事 爆弾をおろせればいいのに。 20060607

          できること

          苦手なヤツ

          であった時は好印象だった でも少し話してみたら そこにはあきらかに壁があって そこからヤツのことが苦手になった ヤツとはそれからまともに話したこともないまま 数年たって 今年から私がヤツを手伝うことになった 一緒に働くことになった かなりぶつかるんだろうな お互いがお互いの存在にむかつくんだろうな やだな そう思ってたとおり お互いはお互いのむかつく言葉や いらだつポイントを なぜか知ってた なんどもぶつかって なんども口論して 人がどうであろうが

          苦手なヤツ

          ポケベル

          その男の名は T先生。 日本人で30代後半~40代くらい でもきっと年齢より老けた印象を与える男。 T先生は 毎晩のように わたしが店長をしてた店に ご飯を食べに来た 私がいつも立ってるレジ脇で 私が忙しくないときにいつでも話せるように カウンターの隅で いつもひとりで ご飯を食べてた T先生は独身なのか、単身赴任なのか いや きっと独身だな。 中年太りがはじまったようなおなかに よれよれのジャケットを羽織るか よれよれのワイシャツを腕まくりして。 「○○さん(私

          ポケベル

          場所

          自分のいるべき場所なんて 自分で決めればいい 自分がなりたい自分は 自分で思い描いて 自分なりに試行錯誤して 自分でそれを目指せばいい 貧乏だから 親の愛に恵まれなかったから 境遇に恵まれてないから なんて それがあんたが今、その場に立ってる、本当の理由なの? 過去の過ちを思い煩ってばかりじゃ 今を生きられない 過去を解き放って 今の自分を見て。 これからのあなたが、どう生きるか。 自分がいるべき場所を求めて 自分がいるべき人を探して こうありたいという自分を探して

          15

          わたしが 車に乗せられて その事務所に はじめて連れて行かれたのは わたしが15歳の秋 彼らの下で働き始めて 半年以上たってからだったと思う 一目見ただけでその筋の人間だとわかる するどい目つきに その風貌 親分は無口で寡黙だけど 優しい目で笑って、時々話しかけてくれた ほんの少し腕まくりをすると 見事な刺青がみえる 姐さんは とても美人で やっぱり無口でとても優しいけど 怒ると 空気がピンと張りつめるのを感じるほど 静かに怖い いつも陽気でおもしろい おしゃべり

          詩人

          むかし 知り合ったその人は 詩人だった 詩人の彼は せつない詩をつづって わたしは かれの繊細な感覚に むちゅうだった 繊細な感覚をもってるのに その 彼が生きてるかんきょうは すさまじくて まるで 現実逃避のように 彼は それはそれは キレイな 詩をつぶやくのだった かれは 有名人になり そして その名前は ひとりあるきをはじめた もう 描きたくない感情を かれは どんどんいつわって書くようになった そして くるしくなった 出版社は うそでも いつわりで

          詩人