つぶつぶ
最初は ひとつの
シンプルな 水の玉だった
空間に浮かび上がった 水の玉がひとつ
その玉を 手にとって見つめたら
無数の小さな粒になって飛び散った
そして あたまと心のまわりを
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
様々なスピードで 様々な方向に
走り出した
おかげで ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
シンプルな ひとつの水の玉が
複雑になった
あるとき ぐるぐるしてる気持ちを
ぷっ って 吐き出したら
ぷちっ と、
無数の粒が 音もなく 一気に地面に落ちた
雨が降ったみたいに
空気がクリアになったような気がした
クリアな目で 進めると思ったのに
なんでだろ
いままでみたく
思うように 進ませてくれない
進めるはずの道も
今度ばかりは わたしをせき止める
晴れてきて
地面が乾いてきたら
また
無数の粒が
地面から 浮かんできた
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
でも
今度は 一粒一粒が
きらきら 興味深い瞳で わたしをみつめてる
今までも そうだったのかも
でも そのひとつひとつを
きちんと 見れていなかった
今度は ひとつひとつを
みつめてみよう
ひとつひとつ
ゆっくり
それぞれが いるべき場所に
片付けていこう
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