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【クレジットカードを不正利用されてへこんだ時にも山を歩く(山エッセイ)】

「クレジットカードを不正利用された山エッセイ」てなんだよ、と我ながら思いますが。

クレジットカードが不正利用されていました。そのせいで何だかとてもへこんでしまって、しばらく無気力状態でした。

何よりも落ち込んだのは、不正利用を事前に阻止できたはずなのにそれをやらなかったこと。

不正利用される一ヶ月くらい前、身に覚えの無い請求がありました。クレジットカードが使用されるとメールで通知されるのですが、明らかにカードを使用していない時間帯に120円や360円といった少額の通知が連続であるのです。

「これもしかして不正利用?」とその時点で気になって調べたのですが、カードの使用通知は数日遅れて来ることもあるので、身に覚えがないからといって必ずしも不正利用とは限らないと情報が出てきました。実際、今までにも使用分が何日か遅れて通知されることはありました。

「自動販売機とかで使った時の通知がまとめて来たのかも知れない」と、愚かにも追求することをやめました。どう考えても使ってないのに。

クレジットカード不正利用の典型的な手口は、いきなりたくさん使うのではなくてまず少額を使って様子をみるようです。少額使って相手が気付かずにいればその後に一気に使うのだとか。その手口も知っていたのに手を打ちませんでした。結果、典型的な不正利用のパターンに沿って6万円使われました。

夜間に1万円の使用通知が短時間で連続して届いたので、すぐにカードを無効化しました。カード会社の調査が終わり不正利用と確認されれば請求はされないので、実質的な被害金額はゼロです。カードの再発行に手数料が千円ほどかかりますが、実害はその程度です。

でも、流石に落ち込みました。

振り返って考えればどう考えてもおかしい話です。120円なら自販機で使う可能性はありますが、360円ぴったりの使用なんてどこで使えばできるのかもわかりません(Apple Storeで何かに使われていたみたいです)。使用通知が遅れて届くとしても、同じ数値の支払いが立て続けに来ることも変です。違和感があって「もしかして不正利用されているんじゃ」と疑ったのに手を打たなかったのは、明らかに正常性バイアスがかかって正しい判断ができていない状態です。

すっかりキャッシュレス化して現金を持ち歩かなくなっています。公共料金の支払いや携帯料金、コンビニや自動販売機で飲み物ひとつ買うのもカードを使用しているので、止めると面倒です。なので「大丈夫だろう」とダメな方に賭けてしまったのです。

違和感のあった時点でしっかり手を打っておけばこんなことにはなりませんでした。

仕事でも事故でもなんでも、数ある失敗談で散々語り尽くされている「根拠がないのに大丈夫だと思った」パターンのやつです。

これが登山なら、歩いている道と地図で違和感があるのに合っているだろうと突き進んで道迷い、天候悪化しているのに晴れるだろうと進んで荒天で前進も後退もできなくなり遭難、なんて事故になったでしょう。

登山時には、少しでも違和感があったら考える、安全策を取ると気を付けているのに、実際には事故が起こりました(山で、じゃありませんが)

どれだけ気を付けたつもりになっても実際には出来ていないじゃないか、と自分の不注意に対して落ち込みました。

しかもカード情報がどこから流出したのかわからないのが余計に怖いところです。Amazonなどのネットショップにはクレジットカード情報が入っていますし、公共料金の支払いや、色々な〇〇ペイに登録もしてあります。キャッシュレス化でクレジットカードの登録先、使用先が増えてしまったのでいったいどこから漏れたのか全くわかりません。クレジットカード現物を使う機会は少ないのでスキミングされたとは思えませんが、それともスマホにウイルスでも入っているのか、と疑心暗鬼になってスマホを開くのさえ嫌になりました。

折り悪く連日の雨が重なって、家で憂鬱な日々を過ごしていました。山を歩こうなんて楽しい気分にはなれなかったのですが、天気予報が晴れだったので、気乗りしないまま無理矢理に山へ行きました。

そうしたら久々の快晴! 

晴れた陣馬山

山の空気はすっかり秋の感じがあり、空も澄んでいます。雨続きでなかなか行けていなかった陣馬山から高尾山まで縦走中、まだ夏景色の富士山も見えたし、久々の晴れ渡る空ですっかり気分も晴れました。

雪が降る前の富士山

そうだそうだ、楽しいから歩くのではなくて歩くから楽しくなるのだったな、と山登りの魅力を再確認しました。

最近の学び
・正常性バイアスはあぶない
・クレジットカードの明細はこまかく確認する
・山歩きは楽しい

どんな気分だろうと、山を歩けば楽しくなる。

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また新しい山に登ります。