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【書評】『性犯罪被害にあうということ』小林美佳

レイプされた経験を持つ著者。同情をさそうための本ではない。性犯罪被害にあうとはどういうことなのか。ひとつの現実として教えてくれる。

実際に被害にあった人でなければ書けないもの。
当時の心模様が如実に綴られている。

性犯罪被害を受けた者とその家族の関係。
そこに生じた軋轢もまたリアルに描かれる。

これは、家族内に
精神をわずらった者がでたときの
軋轢と似ているものがある。そう感じた。

こういうすれ違いは
きっと現代のどこの家族にもあるはず。
親しいからこそ敵か味方にしかなれない家族。
敵になれば、それは二次被害。

家族は、感じ、知り、学び、わかり合い、
深く、変わっていくべきだと思う。

こんな事件には遭うべきではないし、
事件自体あってはならぬことだが、
著者は、こういう事件があったからこその
成長と深化を感じさせてくれる。
等身大の人間の弱さと強さを。

事件の前と、後では、
人生の見え方が違ってくる。

一生、ふりすてることもできず、
事件を背負っていかねばならない著者。

その声が聞けて、よかったと思う。
痛烈に。真摯に。

顔出しで、戦い続けている著者の勇気と覚悟に
敬服し、脱帽します。

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読書感想文

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。