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「諸戸、カナダから帰ってきたってよ」

秋とは名ばかり、東京はまだまだ暑い日が続いておりますね。
さて、私は過去エントリ「諸戸、カナダに行くってよ
でお伝えしていた通り、先週末に約1ヶ月のカナダ滞在より帰国いたしました!

今は時差ボケと闘いながら、帰国のご挨拶やお客様の元へご訪問、そして月末業務に勤しんでおりました。少し落ち着いてきたので今回はカナダでの生活や仕事のこと、感じたこと、考えたことなど、ご報告させていただきたいと思います。


カナダ、住めるね!

私が今の仕事をそのままにカナダでの生活を体験したかった理由は「諸戸、カナダに行くってよ」にて長々と語っておりますが、まとめると

「世界に羽ばたくためのお試し」 「ビジネスの動向調査」 「子供達の教育」 などになります。 そして、一番の理由がこちら、

「『世界中、どこでも仕事はできる時代』と言われているが、果たして本当なのか??を確かめる」

ですが、 結論から言うと…
できます!私、モントリオール、住めます!!いや、むしろ住みたい!!


意外と味方!?「時差」

「住めます!」とは言いましたが、実際に生活することの大きな不自由はありません、という意味で、もちろん問題が無いわけではありませんでした。

そして、それ以上に、お仕事に関しては、さらに課題があるなと感じたのも事実です。 もちろん、想定内の懸念事項はありましたし、それに対する対策も可能な限り行ったつもりでおりました。
一番最初に想定され、かつ、根本解決は難しい問題として、「時差」があります。これはもう、地球が丸い限り、必ず起こることです(笑)
このいかんともしがたい「時差」、実際は、予想していたよりもずっと問題なく過ごすことができたように思います。

日本とモントリオールの時差は、夏は13時間、まさに昼夜逆転になります。 ビジネスにおいては不自由な時差と私も考えての渡航でしたが、こと私の生活においては、この「時差」は意外な形でのメリットもあったように思います。

モントリオールでの昼間にあたる時間は、日本の深夜になります。当然、私も資料作成などはできますが、打ち合わせなどの業務が入ることはありません。 この時間に集中して子供たちのこと、家事や生活に関わるタスクを片付けていきます。そして、自分の大切なリラックスタイムすら、しっかりと取ることができたのです。
私は今後の事業など、ひとりでじっくりと考える時間がどうしても必要と感じているのですが、モントリオールでの生活は、よい「考え事タイム」を持つことができたように思います。

そして夜は仕事の時間。昼間にしっかりと英気を養った状態で、他の雑務に気を紛らわされることなく取り組むことができました。 日本にいる時よりも業務に関わる時間は短くなっているはずなのに、生活と仕事の時間をはっきりと分けざるを得ない状況が、メリハリのある効率的な時間の使い方に繋がったように思います。
結果、モントリオールでの生活も、お仕事も全力で満喫することができました。


環境要因の課題

海外に住んでいると、お仕事に関してはすべてをリモートで行う必要があります。もちろん日本と同様に、ほとんどのことはリモートで事足りるのですが、対面での打ち合わせでしか得られないものがあるのも事実ですし、会議などはリアルに会場にいられないことでの不自由もありました。
今回は理解あるお取り引き様のおかげと、1ヶ月の滞在だったから何とかなった、という面も大きいと思います。

仮に、本格的な海外移住を考える際は、定期的な帰国を前提としたお仕事や、日本拠点をお任せできる人材の確保、完全フルリモートでのお取り引きなどを考えていくべきでしょう。具体的なスキーム、例えば帰国中の子供たちの生活などがきちんと回る形ができあがれば、十分に現実的だなと感じております。


教育について

私の子供たちの話になります。 結果から言うと、モントリオールに連れて行って本当に良かったなと感じております。
学力の話をすれば、日本の方が優れている面も確かにあります。特に算数などは日本の方が良い、という話は聞きます。公立学校の先生の細やかさや手厚さなども日本に軍配が上がりそうです。 しかし、それを置いてなお、モントリオールでの教育は非常に興味深く、素晴らしいと感じました。

日本はきちんとしているけど窮屈で真面目、という印象があるかもしれませんが、モントリオールの学校は、自主性を重んじながらも、子供たちの責任を明確にし、やったことに対してはその結果を引き受けなければならないという厳しさも感じさせるものです。 例えば、私の友人の子供たちが通う小学校では、宿題を忘れたらレポートを書き、それを4回以上繰り返したら、2ヶ月間学校を休まないといけないというルールがあるそうです。こういう面は日本よりも厳しいなと感じます。

私の子供たちは、3週間、現地のサマーキャンプに通いました。渡航前は公文の英語とオンライン英会話を少々…その状態で、日本人は自分だけ、日常会話はフランス語の基礎英会話コースに入ったのですがら、最初は大変だったと思います。
初日は英語もままならず、休み時間にお友達が話しているのはフランス語、まったくコミュニケーションが取れない状態、おまけにカレッジ内で迷子になり、泣きじゃくっていたそうです。

しかし毎日通っているうちに、だんだんと英語が通じるようになり、また周囲もフランス語がわからないことを理解し、受け入れてくれるようになりました。 といってもフランス語も耳に入る環境です。最後の頃には、もっと友達とフランス語を話すんだ!と自ら学び始め… 英語もフランス語も話せない子供としてサマーキャンプに入り3週間後には、英語は話せるようになり、フランス語をもっと勉強したい!というまでになったのです。

話せる、というのはあくまでも子供たちと、その友達の認識ではありますが(笑)それでも、この成長は素晴らしいな、と感じます。
また、そのサマーキャンプには人種も国籍も様々な子供達が参加しており、3週間であらゆるルーツを持つ友達を得ることができました。この環境は、「外国」「日本人」といった無意識の思い込み、メンタルブロックを解除できたように思います。 子供たちは、「世界中、行きたいところにどこでも行けるし、やりたことだって何でもできる」と心から信じられるようになってくれたらいいなと思います。

上の子に至っては、もう帰りたくない、ずっとモントリオールで暮らして、英語とフランス語を話せるようになりたい!のだそうです(笑)今後のことはまだわかりませんが、彼の中に芽生えたグローバルな感覚、語学に対する意欲を生かしてあげたいと考えております。

日本人ゼロで過ごしたサマーキャンプ。最終日には大好きな先生と離れたくなくて、号泣していました。
montrealにある公立小学校前で。

海外事業への想い

ライフワークとして取り組みたい事業、グローバル教育への思いなど、たくさんの「夢」、その実現への可能性を探る、という意味もあった今回のモントリオール行きでしたが、より具体的なビジョンが見えてきたように感じております。
モントリオールでの生活は、世界をより身近にしてくれましたし、国の間に垣根など無いのだと感じさせてくれるものでした。私たちは誰でも、世界のどこでも仕事ができるし、どんなことだってチャレンジできる、と確信しております。そして私の夢も、実現可能なのだと感じております。

モントリオールでは日本と時差がある、というお話をさせていただきましたが、逆を返せばアメリカやヨーロッパとの交流は時差が少なく、よりビジネスしやすい環境とも言えます。海外展開を考えるのであれば移住はむしろメリットですらある、そんなことも考えたモントリオール生活でした。

もちろん、具体的にはまだこれからです(笑)が、ただ漠然とした「想い」から、進む方向が見えてきた…と言えば良いでしょうか。 まだ何もご報告できる段階ではありませんが、もしも実現に向けて動くことができましたらこちら、noteでもお知らせさせていただきますね。


生活インフラについて

では、モントリオールでの実際の「生活」についての問題はあったかというと、これまた大きな苦労はありませんでした。

具体的な話になりますが、モントリオールでの家賃は、2LDKで約20万円。日本に比べてちょっと高いかな、といった印象です。東京23区内にお住まいの方であれば、あまり変わらないなと感じるのではないでしょうか。
ただ、この金額でパーティールーム、ジムやプールが併設されていたりもしますので、これらを有効活用できる方であれば、モントリオールの方が良い!と感じるかもしれません。 ただ、日本に比べて壁は薄いように感じました(笑)

これは現在、日本円が安い、というのも理由かもしれませんが、物価は大体、日本の1.3倍ほど。そういう意味では、外食などはかなり割高だなと感じました。マクドナルドでハッピーセット2つとコンボを頼むと、余裕で3000円を超えてきます。スーパーなども割高なので、食費はかかると覚悟した方が良いでしょう。
日本よりも安いのは、電気代。上記のお家賃に含まれることも多く、支払ったとしても何千円というレベルだそうです。

他文化に寛容なところもモントリオールが過ごしやすい場所であった理由のひとつです。もともとフランス語圏の場所ですが、移民も多く、英語が普通に通じます。言語に対して大らかというのでしょうか、英語でもフランス語でも、そして下手クソでも(笑)あまり気にしていないように感じます。

行った季節も良かったように思います。夏でも涼しく、非常に快適に過ごすことができました。ただし、冬は氷点下、非常に厳しい寒さに見舞われます。冬に滞在すると、また違った感想を持つのかもしれません。


振り返って…

カナダ生活をまとめてみますと、短期だろうと制約があろうと「まずは行ってみる」ってとても大切なことだと感じました。

実際に、えいやっと行ってみて暮らしたカナダでの生活は、私にとっても子供たちにとっても、良いことばかり!非常に充実した実りある滞在となりました。

今後のことは、何も決まっていません!が、この体験は今後の私たちの進む道に、大きな影響を与えてくれる、「道しるべ」のようになってくれると確信しております。 そして、私は今、胸を張ってこれを言えます。

「みんな、羽ばたいちゃえば?」と。

カナダでは30名以上のいろんな方々との出会いや交流がありました。
弾丸で夜行バスに乗って訪れたナイアガラの滝は、壮大で神秘的で、そこにいるだけでパワーをもらえる素敵な場所でした。

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