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選考「前」に考えたい「選考基準」×「選考タイミング」について

「当社の採用したいターゲットは決まったが、なかなか選考が進まない」
「●●というポイントは書類選考でどう見ていくのが良いのでしょう」

採用活動を伴走させていただく中で、相談いただくことが増えてきました。大前提、目の前にいる人がどのようなタイプなのかを「正確に」ジャッジできる能力は非常に不明瞭であり、検証することが難しい分野です。
組織フェーズが拡大する中で、採用活動に関わる人が一定増えてくるでしょう。
求める人物が設計した際、「何の項目を」「どの選考フェーズ」「誰が」「どのように」見極めていくのか。これはもっと体系化できるのでは・・・?もっとハックできるのでは・・・?と感じました。

以前のブログでは、見極めの項目をどの面接の手法で見極めるのか、という点について触れましたが、本ブログでは、選考の見極めの項目は果たして
・書類で見極められるのか
・面接でないと見極められないのか
など紹介していこうと思います。

※あくまで本noteではポテンシャライトで日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いておりますので、一意見として参考程度にご覧くださいませ。



0. 面接で「見極めるべき項目」は

選考(面接)は「見極め」と「惹きつけ」に分けられます。

「見極め」:
文字通りではありますが、その求職者様が自社で活躍できるか、マッチしているかを判断する(見極める)ことです。
「惹きつけ」:
口説きのことです。その求職者様が自社のことを魅力的に思っていただけるように訴求することです。

後者の惹きつけはいわゆる営業のようなアクションですので、自信を持っておられる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、前者の「見極め」は難易度が高いです。どんなに優秀なビジネスマンであっても「人」を100%見極められることはない、と断言しても良いかなと思います。

整理をするとこんな感じのイメージでしょうか。
あくまで当社が考える項目にはなりますが、「見極めるべき項目」は3つに分類されると考えています。

(1) 価値観
(2) 人間力
(3) 業務スキル

上記3分類の詳細な項目については下記をご覧ください✏️


1. 「見極めるべき項目」×「見極めるべきタイミング」で分けてみる

「見極めるべき項目、つまり求める人物は一定クリアになったが、見極めるタイミングは・・・?」
と疑問に思いました。
一般的な選考は
・書類選考
・一次面接
・(二次面接)
・最終面接
かと思うのですが各選考フェーズ別で見極めるべき項目・見極められる項目はあるのか、を整理していきます。

また、恐らく
(1) 価値観   = 面接
(2) 人間力   = 面接
(3) 業務スキル = 書類×面接
で見極めましょう。
・・・となりそうですが、単に「面接」と言っても
・面接で会わなければ判断できない内容
・面接と+α(書類やテスト)のセットでないと判断できない内容
というように尺度は異なるかと思います。

整理してみたものがこちら💁‍♀️

縦軸:見極めるべき項目
横軸:タイミング
タイミングは下記の6つに分類してみました。

・「書類」のみ
・「面接」のみ
・「面接」×「書類」
・「面接」×「適正テスト」
・「面接」×「筆記/技術テスト」
・「面接」×「リファレンスチェック」


 1-1. 業務スキル = 「書類選考」× 「面接」(必要に応じて技術テスト)のセット

大前提として、見極めるべき項目の中で業務スキルは1番変動要素が大きいと考えています。職種によってみるべき業務スキルは異なるからです。
そのため、「書類」×「面接」セットで見極めていただくことをお勧めします。
とはいえ、デザイナーやエンジニアの場合はポートフォリオやGitHub。さらには、技術職の業務スキルはプログラミング試験があったり、デザイナーはデザイン実務試験があったりするのでそのような技術テストを実施するのも一つの手段として有効です。営業ポジションの場合は達成率などの成果で多少判断することもありますね。

書類や技術テスト「以外」に面接でお話お伺いする際のポイントとしては、履歴書/職務経歴書に記載の「成果」は単独(つまり自身)が達成したことなのか or 複数名で達成したことなのか?という点は意識したいですね。


 1-2. 人間力 = 項目によっては「面接のみ」で見極め可

人間力と一言で言っても様々な項目があります。

人間力とは:
いわゆるヒューマンスキルのことで、業務スキル/価値観とは異なるもの。
例えば、コミュニケーション力、分析力、素直さ、謙虚さなどを指す。

人間力は下記に分類をしています。

各項目における説明は記載の通りですが、この4項目にたどり着くためにあらゆる調査をいたしました。
例えば、

 - 日本の様々な企業様がアウトプットされている求める人物像を数多く羅列して整理
 - 海外の文献で、「どのような能力が必要とされるのか」をかき集めて、その能力を分類

などを実施しました。なるべくその能力をきれいに分類できるよう意識して、この4つにしております。
この4つへの納得感はある程度どの企業様も持っていただいており、現にポテンシャライトの求める人物像もこちらから算出してます。また、ポテンシャライトでは「人間力」を評価項目に入れております。

この手の「人間力」における見極めは、お会いして判断、つまり面接での見極めがほとんどでしょう。
・・・とはいえ、
例えば「コミュニケーション能力」。
もし自社がフルリモートで、テキストでのやりとりが多いため、テキストコミュニケーションを見極めたいなという意向をお持ちの場合は「書類にて判断」が可能です。

ただ、人間力の中でも「マインド」よりの能力。
例えば、向上心、誠実さ、謙虚さ などはほぼ「面接」上でしか見極められない項目かと思います。


 1-3. 価値観 = 「面接」と「適性テスト」のセットで見極め

続いては価値観について。

価値観とは:
物事の価値についての、個人(世代・社会) の (基本的な) 考え方。
※参照:Google検索

価値観と混同しやすいのは人間力です。価値観と人間力の違いは「尺度で善し悪しを判断できるか」になります。
また、価値観には2種類あるとポテンシャライトでは定義しております。
その方が幼少期から持ち合わせている「人」としての価値観、
そして、仕事をする過程の中で培った「仕事」の価値観。

面接等で起こる「カルチャフィット」はこの価値観の不一致に近しい気がします。前述した通り、価値観は「良し悪し」はありません。価値観がずれてしまうと、双方(企業/求職者様)にとって幸せではないかと思いますし、価値観のマッチングは非常に重要かと思います。

正直なところ、価値観を1~2時間という面接の中で見極めるのは、非常に難しいです。ほぼ不可能に近いのではないかと。
企業様によっては、適性テストを挟むケースもありますが、価値観の見極めは「面接」と「適性テスト」のセットで見極めることを推奨します。

とはいえ、セットで見極める場合は
適性テストの結果●●%・面接で見極める項目 ●●%とある程度どちらに比重を置くか決めておくと良いかと思います。


2. 「選考」における最適解とは?

ここまで、見極める項目とタイミングについてお伝えさせていただきました。では実際に選考上で見極めを行う際に、どのように進めていくのが良いのかを整理させていただきます。

 2-1. 選考回数における「最適解」とは

一般的な選考回数は、2~3回ではあるものの弊社としてはあまり選考回数に言及することはしておりません。
もし仮に、1人の面接官が自社の求める人物像を適切に見極められる(求める人物に必要な見極めるべき項目全てを確認できる)場合は1回でも良いでしょうし、見極める項目を人によって分ける場合は、必然的に複数回になるでしょう。
Googleでは、4回の面接によって86%の確率で適切な求職者を採用することが選ぶことができるというデータから4回までとしているようですね。5回以上繰り返しても確率は1%ずつしか上がらないということが統計データとして出ているとのことです。
参照元:こちら

回数 というよりは、
・見極めたい項目が適切に見極められているか
・他社との進捗に足並みを揃えることができているか(他社とのスピード負けが起こらないような選考スピードを保てているか)
という観点を加味して設計できていれば良いのではないかと思います。

 2-2. 「誰」が「何」の項目を見極めるのか

よくあるケースは、求める人物像や見極めるべき項目は決まったものの、選考フェーズ問わず全員が同じ項目を見極めているケース。(実は当社もありました)
悪いことではないのですが、見極める項目とフェーズによっては適切に判断できないケースもあるでしょう。
例えば
1次面接(求職者様との初めてテキスト以外での接点)のフェーズで向上心(成長意欲)を確かめることは難しいのではないかなと。ある程度その企業の人に触れたりその企業が描きたい世界観を知る中で、求職者様自身が自分のキャリアと照らし合わせて、その領域への向上心が生まれる。そういう選考があっても良いのではないかなと。

また、
・代表から見極める項目
・役員から見極める項目
・社員から見極める項目
という分け方もありますね。誰がどの項目を見極めていくのか、一人が見極めるのか、この項目だけは複数名で見極めるのか、など設計していくとよりよい選考になるのではないかと思います。


最後に

いかがでしたか?選考における「見極め」についてお伝えさせていただきましたが、選考ステップや各選考ステップでの内容に正解はありませんし
もっというと採用に正解はありません。可能な限り自社にとっても、求職者にとっても最善の未来に向かっていける判断をしてほしいと思っています。

また、当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

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