見出し画像

Annaの日記 ハイリスク妊婦の末路⑪


      「かるい・・・」


 最後毎日ひーひー言いながら生活していた、パンパンに膨らんだお腹にいた赤ちゃんは、今私の腕の中にいる。



         嬉しかった



 夫に「頑張ろう」と、出産を決意した時の嬉しいの感情と同じだった。

 暖かくて、軽いような重たいような、落としたらいけないという緊張感とふにゃふにゃと笑う感じ・・・
 生まれたてで決してかわいいという感じでは
なかったが


      愛おしいかった。


 なんだか、まだ「母親になった」という実感はなかったが、ここまで来たらもう戻れないと、どんな病気や障害があっても、一生大切にしないといけない責任感は込み上げてきた。

 そしてまた看護師さんの前で盛大に泣いた。

 今回はうれし泣きとわかってもらえ、良かったねとティッシュを渡された。


 初めての授乳。看護師さんに教えてもらい、
 出ているかどうかもよくわからなかったが、何もわかってない赤ちゃんが、乳首を一生懸命吸おうとする行動に動物の不思議を感じた。


 いよいよ明日から母子同室が始まる。

    いよいよだ!

     いよいよだ・・・


               〜続く〜

この記事が参加している募集

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?