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【3月議会 武蔵村山市議会議員 清水彩子の一般質問②新たに始まる不登校支援について】

【清水彩子の一般質問】
東京都は、新年度にフリースクールに通う小中学生にスクール利用料への助成として1人あたり月2万円を支給する事業を実施することを発表しており、今後、武蔵村山市でも、バーチャル・ラーニング・プラットフォームの実施予定など、様々なケースの子供たちに対応した学習環境の整備が進められています。
令和6年4月から、不登校対応巡回教員による巡回が始まり、第三中学校に、不登校生徒が在籍するチャレンジクラスが設置されます。その内容について伺います。

【教育長答弁】
令和6年度より開始される東京都の不登校施策を受け、本市では、市内中学校の不登校生徒に対応する巡回指導教員を配置いたします。また、第三中学校に東京都型不登校特例校のチャレンジクラスを設置し、不登校生徒に、より細やかな支援を行ってまいります。


(清水彩子の再質問)
不登校対応巡回教員による巡回について、どのような仕組みなのか教えてください。

(教育委員会の答弁)
不登校対応巡回教員につきましては、拠点校に配置され、市内中学校を曜日で巡回指導を行うものです。

(清水彩子)
何名の教員が、一人何校巡回するのでしょうか。

(教育委員会)
巡回教員につきましては市で1人であり、本市においては、第一中、第三中、第五中を巡回いたします。チャレンジクラスを設置する第三中学校、現在不登校加配を行っている大南学園第四中学校は巡回の対象となっておりません。

(清水彩子)
わかりました。巡回の際、どのようなことを行うのでしょうか。

(教育委員会)
基本的には各校に設置された別室を利用する生徒へ指導を行ったり、校内委員会等へ参加したりして、各校での不登校生徒や保護者への対応の行内体制の強化を目指し、不登校の対応に当たります。
各校での具体的な内容については現在調整中です。

(清水彩子)
巡回により、どのような効果が出ると考えられるのでしょうか。

(教育委員会)
これまでの中学校の別室対応につきましては、利用する生徒がいる場合には授業のない教員が対応しておりましたが、巡回を行う曜日には巡回教員が別室にいることになりますので、より個々に応じた対応ができるようになります。
また、各校の不登校の状況を把握し、教育委員会と共有を図ることで、課題解決を図ってまいります。

(清水彩子)
生徒にとっても、教員にとっても良い効果があるとわかりました。
現在、市内全ての中学校内に、不登校生徒が通う場の設置はされているのでしょうか。

(教育委員会)
全ての学校に設置されております。しかし、必ず特別な教室があるわけではありません。自分の教室でなく、別室ならば通えるという生徒がいる場合には、相談室や会議室等の空き教室を活用して別室を設けております。

(清水彩子)
臨機応変に対応していただきありがとうございます。不登校の支援については、生徒一人一人に「もしこうだったら行ける」という、本人にしかわからないポイントがあり、そのポイントに生徒本人も気づかない場合もある中で、一緒に探していただいていると思います。

不登校対応巡回教員が、専門的に学び、多くの生徒の事例、各学校の取組を見ることで、これまでより一体感のある支援ができると感じます。各校での具体的な内容については現在調整中とのことですが、巡回教員と生徒の関係が良好であるだけでも生徒の心の支えになると思いますので、良好な関係づくりをよろしくお願いします。

武蔵村山市役所の花壇

チャレンジクラスについて伺います。都内でいくつの自治体が設置するのでしょうか。

(教育委員会)
都内の10自治体、10校となっております。

(清水彩子)
都内で10校という数少ない中で、武蔵村山市に設置していただきありがとうございます。どのようなクラスなのか、詳しく教えてください。

(教育委員会)
チャレンジクラスは、東京都型不登校特例校分教室に当たります。まず、対象となる生徒ですが、市内中学校に在籍している生徒で、年間30日以上欠席し、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくてもできない状況にある生徒や、欠席が30日以下でも断続的な不登校または不登校の傾向が見られる生徒としております。

次に、学校での指導ですが、チャレンジクラスには正規の教員を配置します。この教員をチャレンジクラスの担任とし、個々の生徒の学習や生活の課題に対し、一人一人に向き合った対応を行います。
生活時程ですが、チャレンジクラスに在籍する生徒は、通常学級の7割程度の学習時間数としており、朝は9時30分からの開始、午後3時までに下校としています。

(清水彩子)
これまで「学校内に、不登校の子供が通える通級指導教室のような場所が欲しい」という声はあったので、今回障がいがなくても不登校または不登校の傾向が見られるようであれば申請できるクラスができよかったです。入級申請の流れを教えてください。

(教育委員会)
チャレンジクラスは第三中学校に設置する学級でありますので、第三中学校の通常学級からの入級については転籍、他校からの入級については転学となります。チャレンジクラスの入級を希望する場合は、まず在籍校の校長と面談を行い、入級について相談を行います。そのうえで、入級する希望があれば、申請書の提出をいただき、教育委員会で入級審査会を実施したうえで、入級となります。

なお、この対応は、現在学級が設置されていないため書類による審査、入級としておりますが、令和6年4月以降は生徒及び保護者による学級の見学・体験を行い、体験の中で入級意向を確認してから、入級審査会を行うこととしています。

(清水彩子)   
見学や体験ができるとのことで、わかりました。
年度の途中からも入級・退級はできるのでしょうか。

(教育委員会)
年度の途中からの入級・退級は可能です。

(清水彩子)
教員の人数、生徒の定員は、何名でしょうか。

(教育委員会)
教員の人数につきましては、学年に在籍する生徒がいる場合には1名が配置されます。現在、3名の教員を配置する方向で調整しております。
生徒につきましては、通常学級の定員と同じでございます。

(清水彩子)
わかりました。ゆうゆう教室との違いを教えてください。

(教育委員会)
本市にはこれまでも不登校の児童生徒の支援機関として、総合センター内にゆうゆう教室を設置しております。これは、学校に入ることができない児童生徒が対象となっております。

チャレンジクラスは、在籍校に通えないが、他の学校であれば通える生徒、教室に入れないが、別室であれば通える生徒の支援を正規教員による指導で充実させることができます。また、学校には入ることができる生徒については、従来通り校内別室指導を活用していきます。家から出ることができない生徒に対しては、バーチャルプラットホームが活用できるようになります。
今回、第三中学校にチャレンジクラスを設置することで、不登校の生徒が受けられる支援の選択肢は広げることができます。

(清水彩子)
来年度から始まる不登校支援により、かなり環境が整うことがわかりました。
学校には行けるけれど教室には入れず別室で学んでいる生徒のところには、不登校対応巡回指導教員が来るようになり、通っていた学校に行けなくなった生徒、第三中学校に在籍し、別室であれば通える生徒には第三中学校チャレンジクラスに通うという選択肢が増え、ゆうゆう教室もあります。

家から出られない子供のためのバーチャル・ラーニング・プラットフォームが始まる予定もあり、武蔵村山市は、学びにアクセスできない子供をゼロにしようと全力で取り組んでいることが伝わります。

中学生の不登校が多いため、不登校対応巡回指導教員、チャレンジクラス共に、中学校を対象とした施策が始まりますが、小学校についても必要に応じて必要な施策を進めていただきたいと思います。
引き続き、全ての子供が学べる学習環境の整備を宜しくお願いします。以上で2項目めの質問を終わります。


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