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<続き>「つくるを取り戻す」暮らしのサービスを作ります


前回の続きです。前回はこちら↓

・つくってきた人類の歴史

人類の歴史を振り返ると、移動型の狩猟採集生活から、定住型の農耕生活へのシフトが起こり、安定的に収穫できるようになると、余剰分や自分たちだけでは作れなかったものを貨幣を通して交換し(買い)、物の「選択肢を増やす」ことで暮らしを豊かにしてきました

詳しくは<サピエンス全史>


しかし、近代になって、工業化と大量生産が進んだことで、人々の第一選択肢は「つくる」ではなく、「買う」へ徐々にシフトしました。

結果として現代の私たちは、自分で「つくる」選択することが困難になり、「買う」ことしか選択できなくなっているんじゃないでしょうか?


顔を挙げてあなたの身の回りの物を、見回してください。
自分でつくったものはどれだけありますか?



暮らしを構成する衣・食・住。

「食」の分野では、家庭菜園やコミュニティ畑などの形で、市民の元に取り戻され始めた部分もありますが、まだまだ集団の大きな行動変容を起こすほどには至っていないです。

過去に企画した畑イベント。
大人も子供も、お喋りしながら土をいじるの本当に楽しそう。


一番ハードルの高い「住」の、ほんの一部分でも、変化を起こすことができたら、オセロの角石を置くように、一気に社会が変わるのでは。


みんなでウッドデッキづくり。素人でも作れるんです。


・『つくるを、取り戻そう』 from 20Century Boy


少し余談ですが、子供の頃、大好きでよく読んでた浦沢直樹の漫画「20世紀少年 20 century boy」の中に、こんなセリフがあります。

『このマークを、俺たちの元に取り戻そう』

by 主人公ケンヂ


元々は、幼馴染の印として描いた「ともだち」マーク
大人になり、「世界大統領」として君臨する、悪の集団”ともだち”のシンボルマークとして勝手に使われていることに対し、仲間を再結集するために使われた合言葉です。

小学生の頃、スケッチブックに描いたおとぎばなしの「よげんの書」通りに、地球滅亡をもくろむ悪の集団「トモダチ」 
VS
地球を救うために立ち向かう、正義のヒーローとその幼馴染の仲間たち


あれは漫画の世界の物語だと思っていたけど、まさに私たちが生きる21世紀の時代を表しているのかも。

安かろう良かろうで喜ばれていた、機械に頼る、これまでの大量生産社会
VS
限界に近づく私たちの心地よい暮らしと文化を守るため、
立ち上がる新しい時代の仲間たち。


改めてになりますが、私たちの暮らしに、「つくるを取り戻したい」です。


・個人の幸福と、地域の持続型社会のサイクル

まとまらない部分が多いので、似たようなミッションを掲げている株式会社Vuildの考えを一部シェアさせてください。

彼らも「つくるを民主化する」ため、セルフビルドを可能にする、CAD(3D建築ツール)等の専門的なスキルを必要としない、一般人でもセルフビルドを可能にするサービスを提供しています。

参照:リンク

VUILDの図

このフォーマットをベースに、私の頭の中を表すと、こんな感じです。

私の頭の中


・つくるって楽しい


自分でつくるというと、面倒だ・キツイと思われがちですが、実は楽しいに溢れています。

私が住む兵庫県神戸市の古民家の裏庭には、竹林があって、流しそうめんや竹炊飯をするために、趣味でよく竹を切ったり割ったりしています。

切るだけでも楽しいらしい

すると、近所の小中学生がふらっと参加してきて、一緒に竹割りしたり弓矢などの遊具作りを、勝手に始めます。竹を均等の太さで上手にナタで割るのは、意外と力も必要で難しく、それを真剣にやる子供たちを見ていると、本気でつくるって、楽しいんだなーと思ったりします。

私も自分でDIYするようになって、「今ここに無いなら、作ればいいや」と、どんな瞬間にも思えるようになり、生きる力が強くなったように感じます。

初めてDIYで折りたたみイスを作った時。


・子供だけじゃなく、大人も

最近、参加してる、家のリノベーションのプロジェクト。

そのDIYのボランティアには、個人事業主、過去に別のDIYプロジェクトの施主だった人、子供を保育園に預けたママさん、デザインを勉強する学生など、毎回5名〜多ければ15名くらいの人が変わる変わる頻繁に参加し、建築士さんから直接指導を受けながら、初心者から徐々にDIYスキルを上げています。

一級建築士の方から、壁塗りレクチャーを受ける場面。

面白いのは、彼らがまた別の興味のある友人を誘って来るので、そのDIYコミュニティの輪が、徐々に大きくなりつつあること。
そして、DIYの場に集まる誰しもから、つくる楽しさのエネルギーが溢れていること!

DIYや建築に興味のある人や、リノベして場所を作ってる人同士が、たまたま出会い、作業を通じて仲良くなり、DIYと全く関係のない別のプロジェクトやイベントが生まれたりします。

友達連れてきました、と言ってメンバーが増えていく。

建築というハード作りをきっかけに、住む街を超えた人々のコミュニティというソフトな繋がりが生まれる。誰かの「やりたい・つくりたい」が、別の誰かの「私もやりたい」へ伝染していく。
とても面白い社会実験です。


・こんなアイディア、考えてます。

「暮らしを自分でつくる」って、とても曖昧で何から始めていいか分からなかったけれど、この経験がきっかけで、「住」を自分でつくれるようになる充足感に気付きました。

プロの道具を使わせてもらって、DIY。

施工を手伝いながら感じること。

「この物件オーナーは、壁材は規格化されたものを使ってコスト抑えるけど、床素材にはこだわりがあるんだな。」

「自分だったら、将来部屋の使い方を変えたいから、壁を移動式にして、部屋サイズを自由に変えれる形にしておきたいな。」

人それぞれに、居心地のよさは全く違います。
規格化された暮らしで、自分らしい生き方が実現できるのか。
自分で決められる選択肢が増えたら、よりハッピーに生きれるんじゃないか。


具体的なアイディアとして、自分たちで「つくるを取り戻す」動きが、より身近に行えるような、リノベ(建築)プロジェクトとDIYに参加したい市民のマッチングプラットフォームを検討してます。 
<追記>検討してました!が、解像度が上がるたびに変わるので、アップデートしていきます。一番下に最新版を追記として載せていきます!

アイデアversion1


・ハード面

ハード面では、建築資材のサスティナビリティ
作っては壊して、また新しく建てる、が合理的で主流になってしまっている建築業会。空き家率は、戦後の1%→2010年代では13%(約800万戸)と増え、家はありふれています。

もし、自分達で少しでも作れたら、メンテナンスやアップデートが、身近な選択肢になるでしょう。
そもそも、将来使い方が変わることも想像して、簡単にアップデートできるデザインにしておけるので、長く使い続けることができます。

より本質的な、サスティナブル(持続可能)社会なのでは。

DIYで完成した店舗空間

・ソフト面

ソフト面では、人のWell-being(ウェルビーイング)

自分がDIYした店舗が街のあちこちにあり、店主やそこで出会った友人と、その店で一緒に食事することができたら、、?

誰かの家をDIYしたのがキッカケで、自分の理想の暮らしが見つかったら?ついでに、そこで出会った建築士さんと、今度は自分が、お気に入りの空間を作ることができたら、、?

想像するだけでも、幸せな空間が広がる未来しか見えません。


・最後に、、、力を貸してください!

まずはここまで長い文章を読んでいただき、ありがとうございます!

これまで建築業会の経験もないし、課題の解像度もまだめちゃくちゃ低いです。

でも、「つくる楽しさ」「周りの人にも楽しんでもらう方法」は、少しづつ分かってきました。
過去に企画したワークショップの参加者から、参加がきっかけで環境問題へのアクションが変わったと、嬉しそうに話してくれた人もいます。

竹のワークショップを開催しましたin神戸


そこで、今考えている作りたい未来を、早く・広く・より良いサービスの形で届けるために、力を貸して欲しいです。

今回書ききれなかった、複雑な業会構造と法的な側面が、ボトルネックになっていることも少し見えてきたけど、どうしたらいいかクリアな解決策に辿り着けていません。

・「この人、この会社の人に話を聞くといいよ」
・「こういう風に考えたらいいんじゃない?」というアドバイス
・「よく分からないけど、一緒に何かできそう」
など、何でも構いません。

「ねばならない」ではなく「楽しい」でこそ、創りたい未来は創れると、信じています。


ぜひ、DMやコメントを、こちらからお願いいたします!

https://twitter.com/ONayaka_ja


続きはこちら↓




〈追記2023.12.14〉


最新版のアップデートです。こんなプロジェクトを発足しました。

コンセプトは『完成しない家』。
都会VS田舎ではない、一番最新版の暮らし(注:技術だけでなく、精神面も身体面も含めてです)。
新しい時代の暮らしの実験室・創る暮らしのカルチャー発信源となる、場所づくり。

下手くそな絵を描きました


関わっていただける企業も、自治体も、運営メンバーも、募集してます。

みんなで楽しみながら、うねりを起こしていきたいです。一緒に焚き火を囲みましょう🔥



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