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29歳になりました。研究者→アフリカスタートアップ→その次へ。

メリークリスマス🎄!!29歳になりました。
今年もクリスマスイブが誕生日のおかげで、世界中のハッピームードのお裾分けをもらっています!

28歳の一年は、なんだか沢山移動しました。
今どこで、何してるの?とよく聞かれるので、何したいかよく分からなかったけど、移動しながらやっと分かり始めたよ、という報告をしようと思います。

20代中盤は、研究者人生からアフリカスタートアップに飛び込んだ、行先も分からないカオスダイブの冒険、第1章でした。

そして、20代最後の年に、カオスダイブ旅の第2章を始めます。
その先々にある自然や仕事の中で、一緒に焚き火を囲んで、美味しいご飯を食べる、そんな仲間が見つかったらいいなと思っています。

自分の振り返りと、いつもお世話になっている皆さんへのご報告もかねて書きます。

活動の軸となるキーワードは「サステナビリティ」「暮らし」「身体性」。自分の身体性を高めるために、3ヶ月前からアクロバットを始めました。そして誕生日の今日は練習しすぎで、肋骨骨折中です。笑

下手くそながら、バク転できるようになりました。


カオスダイブ第1章(これまで)のまとめ

・会社員を卒業しました。

今年1番大きな変化でした。ダイキン&WASSHAのJV、Baridi Baridiの1号社員として法人化前からジョインして、2年半。
PdM兼UXUIデザイナー兼事業開発兼グローバルIT部門長として(兼が多い。笑)、肩書きのよく分からなさに悩みつつも、IoTプロダクトの商品開発のリードから、営業仕組み作り、タンザニアメンバーの採用&教育まで関わらせてもらい、Baridi最大の開発プロジェクトをクローズできました。やり残しはまだまだあるけれど、最強に優秀なTZメンバーに、あとはバトンタッチしました。


・遊びか仕事かわからないようなスタンスで、たくさん旅しました。

タンザニアはダルエスサラームから始まり、ロンドン、コペンハーゲン、ヨーテボリ、ヘルシンキ、ダッカ、コモド、バリ。国内も、奄美大島、鹿児島、西粟倉、福岡、北九州、東川、上川、十勝、気付けは、今年も一年の半分以上は、神戸の拠点を離れて過ごしていました。もうすっかり、スーツケース一つで生きていけます。


・来年から、サステナビリティx新しい暮らしをつくる、事業を始めます。

スタートアップでユニコーンを目指すでもなく、スモールビジネスとも違う、次の100年の「暮らし」のカルチャーを作っていきます。法人化などはこれからでソワソワしてますが、その都度アップデートしていきます。


・移住します。北海道へ。

上記の変化と共に、活動の拠点をこれまで3年住んだ関西・神戸から、より地方へ移します。ひとまず、最初の地は北海道
ちょこちょこ、東京や神戸、地元福岡にも顔を出すと思います。家がまた無くなるので、しばらくはスーツケース一つでの放浪・居候生活になります。

関西・神戸の3年前でお世話になった方々へ、対面でちゃんとご挨拶できてないですが、この場を借りてお礼申し上げます!
また神戸は時々戻ってくるので、会いましょう&飲みましょう!


この決断に至った経緯はこちらに書いています。


カオスダイブ第2章:『完成しない家』プロジェクト(仮)

カオスダイブ第1章については、こちら。


これから始める、『完成しない家』プロジェクトについて、抽象的ですが、書いていこうと思います。
都会vs地方の二極化ではない、新しい第3の選択肢をDIT(Do it together)で一緒につくる、実験の家と風景のプロジェクトです。

キーワードは「サステナビリティ」「暮らし」「身体性」


・始まりはタンザニア

始まりは、上記のnoteにもある、タンザニアでの、地球との共生を感じる暮らしです。
エアコンがなくても、風がひゅうっと抜ける気持ちよさや、太陽光を浴びながら、キッチンで料理をしたりシャワーを浴びたりできる生活。
時々、土足の猫や虫は入ってくるけど、それすらも愛おしく感じられるタンザニアらしい暮らしでした。

こんなに美しい暮らしがすでにあるのに、都市部の多くのエリアでは、居心地悪い家や、家電ゴミの山があちらこちらに広がっています。
経済発展や人口増加によって、住居はコンクリートを固めてドアの空間を作っただけの暗くて暑い部屋や、美しい壮大なビーチの視界を埋め尽くす均一的な路面店、そして、そこから溢れ出るプラスチックのゴミたち。


・日本では

そんなやり場のない苛立ちを抱えながら、インフラの進んだ日本に帰ってきて感じるのは、住みたい場所が大好きだった土地の風景が、緩やかにそして着実に減り続けていっていることでした。

都会の高層ビルと情報にすっぽり包まれた生活は、ずっと暮らすには頭と身体のバランスが悪くなってしんどくなっていく。地方の素朴だけど生き物に溢れ力強かった田畑の風景は、新築の集合住宅で埋め立てられていく
その裏で、都市部の人はメンタルヘルスを解消するため、お金を払ってジムにランニングしにいくし、地方の人口減少スピードと空き家数はどんどん膨れ上がって、社会問題に。

なんでやねん!!と突っ込みたくなるけど、きっとそれが今の日本の合理的な生活スタイルなんだと思うと、余計に悲しくなってくる。

たしかに、古民家はそのままだと冬寒すぎるし、リノベーションしようとすると、大抵は建材の市場価値に対して、初期コストと維持費が高すぎて、合理的じゃない。


・都市 VS 地方???

仕事も情報もインフラも確保された都市部か、自然豊かで人間の身体性を回復できる地方か。人生の大きな2択を選択せざるを得ない現状。

他拠点生活、リモートワーク、復業、、、
住む場所をフレキシブルに選べるように、ソフト面の社会アップデートは進んできた一方で、身体性にダイレクトに響く、ハード面の重たい課題は、こんなにテクノロジーが進んだ今もまだ、個人の努力や地方のプレーヤーの頑張りに任せっぱなしになってきていたように思います。

都市の生活 VS 地方の生活。
いやいや、待てよ、新しい第3の選択肢はないんだろうか?というのが今の私の問いです。
そして、無いなら、作っちゃおうよ、という提案でもあります。

これまでの経済発展を目指してきた社会は、スピードと規格化を、正義としすぎていました。
1日でも早く家を建てること。1分でも早く注文品をデリバリーすること。
どの地域に住んでいても、同じ間取りの家に住めること。できるだけ同じサイズの農作物を売ること。
そのスピード感・規格からはみ出ると、途端に価値がマイナスに振れられてしまい、大切な資源価値は変わらないのに、ゴミのように扱われてしまいます。

モノが足りなかった時代はその正義のやり方でよかったかもしれませんが、物質的に十分すぎるほど満たされている今の時代には、価値の転換が必要です。

・第3の選択肢をつくる

新しい第3の選択肢として、どんな未来があり得るんだろうか?
環境・資源問題、エネルギー問題、食料自給率、高齢化、メンタルヘルス、、。
解決すべき課題はたくさんありますが、それぞれ個別の領域では、たくさんのスタートアップや企業の努力のおかげで、良いソリューションが出てきています。ただ、当たり前のインフラとして社会にインストールされるには、輸送コスト・人材コスト・エネルギー利活用の面で、経済合理性がまだまだ低い。

「じゃあ、そういうけど、具体的にどんなサービスや技術を組み合わせたら、よいサーキュレーションと経済合理性が生まれるの?」


こういう話をする度に、いろんな人に尋ねられて、答えにつまづき、本や記事を読み、現場の経験がありそうな経営者の人や研究者と話をしました。
今これが課題だよね、という話はするけれど、じゃあこれがベストだ、という答えはなかなか見つからない。

その過程を通して気づいたのは、「決まった一つの答えなんてない」ということ。(あたりまえだけど)

日本と一括りにしても、北海道から南は九州まで、全く違う気候と風土と文化の中で、今日まで積み上げられてきた暮らしがあり、同じ地域に暮らす人の中でも、アウトドアが好きな人がいれば、インドアの自分だけのお気に入りの環境の中で過ごすことに幸せを感じる人がいる。
それぞれの暮らしの中での優先度は違うから、個人個人が考えていく必要がある。

つまり、私個人の中に答えがあるわけでもなければ、誰か企業や専門家が最適解を持っているわけではないんです。。

と同時に、サービスを提供する企業側として今必要なのは、目先数年の利益の追求より、中長期の持続性。共に未来を描き、実装していくこと。
企業だけではなく、市民の関心も一緒に、ポジティブなムーブメントとしてうねりを起こしていくこと。

そんな風に、もっと気軽にディスカッションしあい、実験する場所と暮らしがあったらいいのに。。
サステナブルだけど、我慢をしない新しいライフスタイルを、作りながら、試しながら、地域の住人もごちゃ混ぜで。

・建築・不動産の問題

そして、もうひとつ気になっているのが、建築・不動産の問題。
先ほど上でも書いた通り、今の建物の価値は、”築年数”がおおよそ全てです。
そのため、新築として完成した時点が、もっとも価値の高い状況で、時間が経つにつれて価値はゼロに近づいていく。
どんなにメンテナンスし、いい状態を更新し続けても、売るときにはその労力が認められない。そうやって進んできた、作っては壊す、スクラップ&ビルド型の不動産トレンド。
働き方・生き方の選択肢が、多様になった今、住む場所を家を変えようとしても、建物に縛られて自由に生きる選択が出来にくい構造になっています。

それって当たり前なんでしょうか。
ヨーロッパに住む20代の友人夫婦は、自分で中古の物件を買って、自分たちが住みながら、DIYで家をリノベーションしています。数年後、家を変える時も、買った時と同じだけの価格またはそれ以上の価格で売れるため、積極的に家を綺麗にアップデートしながら、自分色に楽しく暮らしを作っていると言います。

日本でも、北陸で暮らす知人はこう言ってました。
『日本は地震大国なので、よく木造建築だ、鉄筋コンクリートだ、といって、素材で安全性を評価しようとする。でも、2007年の中越沖地震のときに、すべての建造物が崩壊した中で、唯一生き残った大きな古民家があって、その現実の方がよっぽど信頼できる。』と。

ここで詳しく書くのは省略しますが、この不動産・建築の問題と、林業の問題は密接に絡み合っています。
国土面積の3分の2が森林という、木材資源に恵まれた日本で、安い外国産に押され、国内の木材自給率は4割程度。林業者は補助金無くしては生計を立てられないし、大手の製材所はいくつも倒産しています。そういったことが原因となり、人手が必要な人工林の森は荒れ果て、それが土壌や生態系、ついには海洋系にも影響を及ぼしていく。

この負の連鎖を変えるには、課題を一つ一つ解きほぐすことももちろん大事だけど、あるべき姿を新たに横で描いて、そこに向かって創っていくような、楽しくポジティブな取り組みを始める必要があるんじゃないでしょうか?私はむしろそういうスタンスで、暮らしも人生もつくっていきたい。


・「完成しない家」プロジェクト

「じゃあ、完成しない家を、皆んなでつくればいいんじゃないかな?」

ふとよぎったアイデアを、そのまんまプロジェクト名にすることにしました。
家が完成しなければ、新築→中古のように価値が下がることなく、永遠に上がり続けます。
暮らしに必要なテクノロジーも、時代や文化と共に変わっていくので、随時それらが容易にアップデートされていけばいいのでは?(パソコンに、OSのアップデートをかけるように!)

目下のところ、やりたい事は、
自分に電流が走ったような、最高に心地よい住環境と、それを実現するライフスタイルを実験していく拠点づくりと、その拡大です。家というより、インキュベーション施設のような形かもしれません。

目指すのは、人間にとっても、環境にとっても、サステナブルで我慢をしない、新しい時代の、新しいライフスタイル4.0のプロトタイプづくり。

この想いに共感し賛同してくれる人達と一緒に、作っては試し、またアップデートしていく、最先端の暮らしのCo-working&Co-living施設をつくりたい。

そして、その場所でやりたいことは、仲間と焚き火を囲んで、うまい飯を食べること。思いっきり、自然と遊ぶこと。

年が明けたら、最初の一歩として、北海道に拠点を移して、活動を始めます。(1月の北海道寒そう!)
北海道の皆さんよろしくお願いします。


最後に。

5年前に描いたカオスダイバーの話を少しだけ。


大学院2年生だった当時、アフリカビジネスという未知の分野に出会い、それまで1日12時間以上ラボに篭るほど没頭していた研究生活もそこそこに、研究者としての人生を一旦降りました。

そんな無茶苦茶な決断から、親に勘当されかけ、四ツ谷駅の改札の前で大泣きしながら、当時のメンターに電話をして励まされ、そうしてやっと渡航した初のアフリカルワンダの地で感じた、コンフォートゾーンの外に大きく身を投げる感覚。視覚から得られる情報も、自分の思考も、やりたいことも、やれそうなことも、全く違う。さらに、日々一刻一刻と大きく変化していくそんなカオスな環境を、あの頃の自分は、【鳴門海峡の渦巻き】のようだと例えていました。

「鳴門海峡の渦巻きに飛び込むと、じっとしていたら溺れちゃう。溺れないように必死に泳いで泳いで。そうして少し経って、渦の中心から少し外側に出られた時、自分が目指す岸辺が、見えてくるはず。だから、怖くても一緒にカオスダイブしよう。一緒に飛び込むバディに、そして、万が一の時の、命綱に私はなりたいです。」

そんなことを体験談として話していました。
私も今、自分の泳ぎたい岸辺方向が見えてきて、小さい船を漕ぎ始めたように思います。
少しずつ、共感してもらえる乗組員の仲間も見つかってきました。

今の船はまだ小さいけど、目指しているところは漫画のワンピースでいうグランドラインくらいおっきいです(上手く例えられるように、先週からワンピースを見始めました笑)。
数年後には、日本だけじゃなく、海外にもこの考え方を広げて、これまでの資本主義では不条理だった途上国の暮らしも、心地よいものに変えていきます。

あれ、すっかり長くなってきちゃったな。続きは、会ったときに焚き火を囲みながら話しましょう!!

「ねばならない」ではなく、「楽しい」から世界は変えられる、本当にそう信じています。

火を起こす感動は、人類のDNAに刻まれているみたいです。


この思考にいたるまでの過程をこちらに書いています。アドバイスやコメントいただけると嬉しいです!!
久々の方々、キャッチアプがてら、話しましょう〜!


ここまで読んでいただいてありがとうございます!!
Merry Christmas to all of you, your friends, and your family🎄


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