#43 大切な人が「もう消えたい」と悩んでいる時にどう関わりますか?
▼前回のnote記事
営業の仕事をされている方で、なかなか契約が取れずに悩んでいる人が多いのではないだろうか。新型コロナウィルスの影響で、今までうまくいっていた方でも取引先の事情や経営状況が変わってしまった企業を相手にしている人もいると思う。
契約が取れないと、あるある話では上司から
「なんでお前はできないんだ?お前の性格が歪んでいるからだ」
と解釈でモノを言われてしまったり、同僚でうまくいっている人の成績が羨ましいという気持ちになったり、自分と比較してしまったり自分を認められない心理状態になっている人もいると思う。
「なんで自分はうまくやれないんだろう??」
と自問をしたとしても、自分でもうまくいかない理由がわからず、「なんで?なんでだ?」とぐるぐると悩み続けている人もいる。
もちろん、契約は取れた方が会社の経営はうまくいく。
良い商品であればお客さんに届けることができて喜んでもらえる。
また、自分自身を仕事を誇りに思えたり、上司をはじめとした周囲や家族からも「すごいですね!」と認められる。
うまくいっていない時ほど、「そういう自分になりたいなぁ・・・」と思っているのではないだろうか。正直、ぼくでもそういう状態ならそう思う。
しかし、今の自分がそういう状態ではなく、むしろ逆の状態になっている人は自分自身を認めることはなかなか難しい。しかも、「なんで?なんで?」と考えても、その理由や答えが自分ではわからないし、みつからないのはとても辛いと思う。
最終的には、
「自分がダメな人間だからだ」
「こんな自分はいる意味がないんじゃないか」
という整理をしてしまう人もいる。
周囲から追い込まれていくこともあるだろうし、自分自身が自分を追い込んでいくこともあると思う。今そういう風に悩んでメンタルを崩していたり、崩しかけている人はすごく多いのではないかと感じている。
というのも、ぼくが運営している自分を知る学校「自分史サロン」でも、営業マンのパートナーがこういった状態になっているという相談をこの8月末に受けたからだ。
相談メンバー:「こんな自分は価値がないんじゃないかな」と口にしていて、すごく心配なんです。どういうふうに接したら良いかもわからなくて・・・うまく話を聞けていません。今はまだ話してくれてますが会話の雰囲気も暗くなってきていて・・・このままでは話してくれなくなって殻にこもられるかも。ヤバイなと感じています。どうしたら良いでしょうか?
この相談を受けて2時間ほどセッションをした。
結論から言うが、この約1週間後に報告をいただいたDMがこちら↓↓
落ち込んでいたパートナーのメンタルが回復し、関係もより良好になり、仕事にも前向きになれているという報告だった。このパートナーと関わる相談者さんが自分の普段のコミュニケーションスタイルをしっかり認識することが関係改善の第一歩だった。
もちろん、ぼくは相談者さんのパートナーとは知り合いではない。
でも、人間関係には大切にすべきポイントがある。これを大切にするだけで関係は変わる。実際に変わっているから断言できる。
しかし、この大切にすべきポイントを大切にできない最大の敵がいる。
それが、「慣れ」である。
人は、身近な人には特に「慣れ」る。
なのでセッションでは、相談者さんが普段どうパートナーと向き合っているのかやどんなふうにコミュニケーションをどうされているのかを知るために、客観的に問いかけをさせていただく。
この対話の中で、相談者さんに、
「あ・・・」
とコミュニケーションがうまくいっていない「原因」に気づいてもらうことに全力を注ぐのである。
その「原因」を見つけて言語化し、相談者さんに「これは確かに問題だ」と認識してもらうことで、自然と相談者さんの今後の行動は変わる。
原因がわかると、改善策が考えられる。
改善策がわかったら実行していくだけだ。
「原因」といっても、相談者さんが悪いわけではない。
今回の場合では、営業の仕事がうまくいかず「うまくいかないのは自分がダメだからだ」という考えがクセになっているパートナーの思考習慣を切り替えていくことが重要だと感じた。
この思考習慣の改善策を相談者さんと共有して実行してもらったところ、パートナーのメンタルは持ち直して元気になったのである。
正直、1週間でパートナーのメンタルがガラッと持ち直したことについては驚いた。相談者さんの実行スピードが速かったおかげだと感じている。
相談をいただく方の中には、
「今までもっとうまくコミュニケーションをしていたら・・・」
というように自分を責めたり否定してしまって行動できない人もいる。
しかし、相談者さんはこういった過去のコミュニケーションについての反省スピードと改善スピードがものすごく速かったのだ。この報告をいただいた時、ぼくもものすごく嬉しかった。
自分を知る学校では、メンタルが落ち込んだパートナーを回復させるコミュニケーションの方法も対話で伝えさせていただいている。今回は、この相談者さんが実行した内容についてここからお話ししていきたい。
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