#10 胸クソ悪い事件発生につき全体公開
▼前回のnote
ぼくの夢は「誰もが自分の人生を決定できる社会をつくること」
このビジョンの実現に向けて週末は、自分を知る学校「自分史サロン」の奈良・京都クラスを開催した。新しく2名のメンバー加入があり、とても嬉しい。大きな前進だ。
メンバー各個人いろんな悩みを抱えているが、その中でも特に印象的だったのが、上司からのパワハラに関する悩み。
「これってパワハラ?自分の不出来のせい?」
そんなふうに辛い思いをしている人が多いと思う。上司から周りの同僚と比較されたり、「何でお前はそんなに仕事ができないんだ」とか言われたりしているとかなり辛いと思う。
ミスをしてしまうのが人間
完璧にはなれない人間だからこそミスをするのはしょうがない。だけど「ミスをするのはお前の性格が歪んでるからだ」とか、「人格が問題だ」みたいに言われてしまい、「やっぱり自分って駄目なのかな」と凹んでしまう人もいる。
そういうふうに否定されたり怒鳴られてへこんでしまった時の対処法について話していきたい。
あと、「仕事」のことになると熱い想いをぶつけてしまい、知らず知らずのうちに相手に辛い思いをさせてしまってることもあると思う。
今回のメンバーからの相談を受けて、自分が知らず知らずのうちにパワハラをする側にならないためにはどういった意識や自己認識が必要かについても気づきがあったので、この記事を読んでいただいている皆さんとぜひシェアしたいと思い、記事を書くことにした。
公務員としての実体験からパワハラについて考えてみた
役所で働いている時は、決裁といって資料や文書を作成してから係内、係長、課長、部長という役職の順で、内容を確認後に納得していただいた後にハンコをもらい組織としての意思決定をしていた。
この決裁をクリアして初めて、組織の文書として成立する。その後に関係機関に送ったりしていたが、14年間公務員として働いてる中でびっくりしたのは、「てにをは」の修正に命をかけているんじゃないかというような上司の存在だ。
もちろん、一人で働いているわけではなく組織として働いているわけなので組織の意思決定は超重要なことで文書に誤字や脱字があったり、事実でないことを記載してしまうことは問題だ。しかし、この決裁中にマウンティングを取るタイプの上司が極少数ではあるがいた。
「君はまだ歴が浅いから知らないだろう」
「私が教えてしんぜよう」
こういうタイプの人はまだ優し目だが、次のような人もいる。
「もう○年も働いてるのにこんなこともわからないのか!
「なんで○○役所の人間としてできないんだ!」
「常識だぞ!頭がおかしいのか!」
というように怒鳴ったり否定されていることを見ることもあるし、資料を真っ赤に赤ペン修正を入れて「やり直し!」とマウントを取られることもある。(言い返したとしても「生意気なやつだ!」となるのでなかなかコミュニケーションをとることが難しいのが実情)
相談をいただいた、ある若手公務員のAさんもそうだった。
Aさん:自分の文書作成スキルはまだまだだなと思っています。でもそんな自分をしっかり理解してこれから高めていこうと思っているんですが、ちょっとですね、事件が起こりまして、、、
ハル:事件とは???
Aさん:決裁中に「ここ誤字があったよ」とか、「ここは事実ではないよ」という指摘をいただけるのは大事だとは思うんですけど、「〇〇役所の人間として失格」とか「成敗!」ということが書類に書いてあったんです
ハル:成敗って・・・悪さをした人を懲らしめる成敗???
Aさん:そうです。
ときたまにこういう解釈でモノを言い放つ上司がいるのである。
セクハラ予防であれば、体を触らないとかデートに誘わないという行動をとらなければいいが、仕事のことになるとヒートアップしてしまい自分の解釈をぶつけてしまう上司がいる。そしてこのタイプの上司には部下はフィードバックをしない。嫌われたりまた怒鳴られて傷つくことを避けることを優先するので、当然できないのである。
この上司が自分を客観的に省みて気づくことはとても難しい。
自分の解釈でモノを言い続けてしまい、孤立。その上司が席にいない時に部下同士は裏で大批判を繰り広げている。それが現実なのである。
とはいえ、怒鳴ったり解釈でモノを言い続けている上司は「自分を悪者」だとは思っていない。むしろ部下のことを心配し、是正してあげたい愛の気持ちで言っているのである。しかしその気持ちはうまく伝わっていない。これもある意味恐ろしい事である。
上司から怒鳴られた時の対処法:事実と解釈を分けて対応する
上司といえどスーパーマンではない。誰でもヒートアップしてしまうと自分の解釈でモノを言ってくるということをここまでのところで説明した。
しかし、その上司を今すぐ変える術はない。
変えられるのはあなたの解釈だけだ。
上司が自分の解釈(お前の人格が歪んでいるからミスをするんだ)でモノを言ってきた時、その解釈は受け取らないでいい。事実だけを受け取ることにフォーカスするのが大事だ。
例えば、誤字・脱字をしてしまったら、「この失敗経験から学べることは?」とか「次は何ができる?」と考えると「決裁を行う前にもう1度確認をするようにしよう」という具体的行動につなげることができる。
しかし、見逃せないのは、上司の人格・精神的攻撃や怒鳴ってくる態度である。これは相手の解釈・思いこみや感情コントロールができていないことが問題だ。
なので、こういった人格・精神的攻撃は、組合や人事に報告して上司のさらに「上」から指導してもらうのが良い。というか、それしかできない。正直に上司のためを思って部下からフィードバックを発信したとしても上司は素直に受け取ってくれないからだ。
その指導の結果、自分を省みて変わる上司もいる。上司の言葉や行動が変わり、怒鳴ることが減ったり、個人的解釈をぶつけることが少なくなれば、組織の生産性が上がる。とても良いことだ。
好き好んで傷つけられたい人はいない
上司であれ部下であれ傷つくのは怖い。
それが人間である。
怒鳴られたり否定をされることで「自分はこれからやっていけるのかな」と自信を失ってしまったり、笑顔になれなかったり仕事への意欲が失われてしまうと職場環境は暗い雰囲気にしかならない。そんな一体感のない組織では「地域や住民のためにみんなで働こう!」とはとてもならないのである。
もちろん、仕事なので「事実」の指摘は必要だ。しかし、解釈をバーンとぶつけてしまい、本人が「傷つけられた」と思ってしまうとパワハラになってしまう。
今回の「成敗」はその上司の解釈であり、全く不要である。
Aさんもこれについては納得がいかなかったということで、組織に訴えかけた。とても良い対応だと思う。むしろ若手公務員や社員は組織のためにこういうケースがあれば組織に訴えかけた方が良い。
でないと、上司はフィードバックを受ける機会がないからだ。
公務員の話ばっかりで申し訳ないが、上司は昇進の際に試験があるわけではない。年齢や勤続年数、上の役職のポストが空いたら上に上がる仕組みなので上がっていけるのである。
人は役職についたら偉くなった気になり、解釈でモノを言いがちになるものだ。指摘をされたとしても、「いやそんなことはない」「自分は間違っていない」「相手のためを思って私は言っているんだ」と本気で思っているのである。
部下・スタッフに与える影響・インパクトについて、自己認識ができてない状態になっているのである。だから、フィードバックの機会が必要だ。だから若手は上司が解釈でモノを言っていたら組合・人事に報告をしてあげた方が良い。
「確かに私はミスをしました。そのことについては真摯に向き合い改善していく必要があります。しかし、上司の解釈でモノを言い放ってきたこの部分で私は傷つきました」
自己認識不足で解釈でモノを言い放っている上司はある意味、かわいそうな方です。本人は本当に気づけていない。気づいてないってすごくかわいそうなことでもあります。
だって、仕事だけに限らず人間関係はコミュニケーション力で決まるので、家族や周囲の人たちにも知らず知らずにそういう解釈でモノを言い放ってしまって孤立していることがある。自己改善できるチャンスはあった方が良いのである。(躊躇する必要はない)
怒鳴られたり否定されたとしてもあなたの今の価値は変わらない
by eliel8156
相手の解釈でモノを言われた時の「事実」と「解釈」を切り分けてとらえるトレーニングすることで、メンタル的にもかなり変わってくる。
ぜひこの対処法を使っていただければと思う。
今回は、パワハラをテーマにお話しをさせていただいたが、ぼくのビジョンは、誰もが自分の人生を自分で決定できる社会を作ること。
「この会社が大好きでここで働きたい!」
「これが自分の天職だ!」
と会社の理念や活動に対して深い共感を抱き、頑張っていきたいと思っているとしても職場環境はまた別物で、そこには人間関係の問題があるからだ。
パワハラをはじめいろんなハラスメント系のことがあるし。仕事を辞める大きな原因は、人間関係。大好きな仕事を人間関係が問題で続けられなくなるのはとてももったいないことだと思うし、大問題であるとぼくは思う。
だからこそ、職場の人間関係の悩みを取り除いていけるように一緒に考えていきたい。
個性や才能やスキルで個人個人が活躍できる社会にすることがぼくのビジョンの実現に近づいていくので、そういうサポートをこれからも自分を知る学校「自分史サロン」でおこなっていきたい。
一人で悩まない環境、悩んだときは相談できる環境でサポートしていけるようにこれからも活動していく。
今回はテーマがパワハラということでマガジン読者限定にせずに全体公開にさせていただきました。
noteマガジン「月刊水樹ハル」では毎日こういった「誰もが自分の人生を決定できる社会づくり」までの道のりで学んだことや、自分を正しく知る方法を毎日投稿しています。
今回も長文、読んでいただきありがとうございました。
LOVEだぜ!
2020.8.9
ハル
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