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Jリーグクラブの本拠地を知る Vol.1 佐賀県

皆様こんにちは。
本田拓郎(Takuro Honda)と申します。
この記事へお越しくださいまして、ありがとうございます。

 このnoteでは、今現在観光業に就いている私が、私の目線で、「観光・旅行・歴史・文化・教育」について、知識や新たな発見の提供、その他自論を展開し、「勉強になった!」や「こんな考え方もできるなぁ」という、古代ギリシャでいう、「アゴラ」のような場所を目指します。
 私が勉強していることを皆様とも一緒に学ぶというスタイルで、記事を創っていきます。

 毎度観光や旅行についての記事を書いてます。もちろん今回も。 
 今や加盟クラブが56に増えたJリーグ。各クラブの本拠地にフォーカスし、その歴史や産業等に目を向け、日本を知っていこうという企画です。
 第1回は、サガン鳥栖の本拠地「佐賀県」です。私が高校3年間を過ごした県でもあります。

拙い文章力と乏しい考察力ではありますが、
最後までお付き合い、お願いいたします。

1. 佐賀は歴史のパイオニア

 今シーズン、ユースからトップ昇格し、開幕スタメンを掴み取った、本田風智選手が、サガン鳥栖の新たな歴史を築いていくことに期待してます!偶然同じ苗字だし。この章では、佐賀県が日本における重要な役割を担った歴史について見ていきましょう。

 実は佐賀県は、今の私たちの生活には欠かせないものが、日本で最初に伝わってきたと言われています。さて何でしょうか。「稲作」ですね!諸説ありますが、佐賀県唐津市にある菜畑遺跡は日本で初めて稲作が伝わった場所とも言われています。どうやら縄文時代末期の水田遺構が発見されたとか。当時の水田が復元されており、私たちが生きていく上で欠かせないものの歴史を学ぶことができます。

 佐賀県の遺跡と言えば、吉野ケ里遺跡!小学校の社会でも習いましたね。環濠集落の遺跡としては日本最古のものとして、日本の歴史をつくった場所です。環濠集落とは、周りが堀に囲まれている住居群のこと。堀があることで、外敵の侵攻の妨げになり、住処を守るのに最適な造りだったんです。当時では画期的なシステムを確立していました。実は、吉野ケ里遺跡は「日本百名城」の1つ。お城でもないのになぜ選ばれているのか。そのヒントが「環濠」です。日本のお城って、堀に囲まれてますよね。そう、吉野ケ里遺跡がその原型なんですね。城郭建築と都市計画の礎は吉野ケ里遺跡にあると言っても過言ではないというわけです。

 明治時代になると、佐賀県を中心とした肥前藩は、「薩長土肥」の一角として、日本を牽引していきます。佐賀県は「七賢人」と呼ばれる、近代日本のリーダーたちを生んでいます。日本赤十字の祖を開いた佐野常民や、2度内閣総理大臣に就き、早稲田大学の前身を築いた大隈重信など、現代社会の礎を作った人物を多く輩出しています。この章の最後に「佐賀の七賢人」をまとめてますので、名前だけでも覚えて帰ってください。七賢人には含まれてませんが、辰野金吾も忘れてはいけません。日本銀行本店や、東京駅丸の内駅舎の設計や、国会議事堂の建築コンペにも携わっており、日本の重要建築を生み出した人物も佐賀県出身です。

 「佐賀なんて何もないやろ」って思ってた皆さん、どうでしょうか。佐賀県って偉大でしょ?時代をリードしてきたのは佐賀県かもって思ったでしょ?本当は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の拠点の話とか、伝統工芸品の伊万里焼とマリア・テレジアの話とかもっとたくさんしたいのですが、長くなりすぎると飽きてくると思うのでここまで。次は佐賀県に生きる神様についてお話します。
※「佐賀の七賢人」
鍋島直正:第十代佐賀藩主。放射路の建設等近代化に貢献。
佐野常民:日本赤十字社の祖を創設。
島 義勇:北海道開拓使の首席判官として、札幌の都市計画に尽力。
副島種臣:外務卿や内務大臣など、明治新政府の重役を歴任。
大木喬任:東京府知事や元老院議長として活躍。
江藤新平:廃藩置県を行い、地方統治の基礎を固める。
大隈重信:2度の内閣総理大臣を経験。早稲田大学の前身を創設。

2. 神懸かる佐賀県

 去年、リーグワースト3位のシーズン53失点と守備陣が崩れたサガン鳥栖。今シーズンは新加入GKの守田達弥選手の神懸かりスーパーセーブを筆頭に、失点の少ないチームで、J1で戦い続けてほしいです。この章では、佐賀県にある2宇の神社をご紹介します。神社を数える単位って「宇」なんですね。

 まずは佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社です。京都府の伏見稲荷大社、茨城県の笠間稲荷神社と並んで、「日本三大稲荷」に数えられる由緒正しきお社です。美しい朱色に塗られた祐徳稲荷は、周囲の自然から孤立することなく、四季折々の景色に見事に溶け込み、いつ足を運んでも美しい姿を見せてくれます。その美しさは栃木県の日光東照宮に匹敵すると言われ、「鎮西日光」とも呼ばれています。私は、サッカーの試合の遠征後に一度足を運びましたが、お社の荘厳さかつ豪華さに圧倒され、時が止まったように見とれました。こちらの祐徳稲荷は、衣食住、生活全般の守護神として、なんと九州第2位の参拝者を誇る、とても多くの人に慕われてる神社です。歌人の斎藤茂吉や、童謡『シャボン玉』の作詞をした野口雨情も祐徳稲荷神社の詩を詠むほど、文学的情景に出会えますよ!さらに、タイのドラマのロケ地としても知られ、今では東南アジアからの参拝客も多いようです!こうやって日本と世界が繋がっていくのは素敵ですね。

 続いては、佐賀県唐津市の沖合に浮かぶ高島にお社を構える、宝当神社です。もう名前だけで縁起の良さが滲み出ていますね笑 そう、こちらに参拝すると、宝くじの高額配当が手に入るという、最強開運スポットなのです。今では多くのメディアにて取り上げられた影響で、年間約20万人の参拝客の方がいらして、開運祈願をなさるとのこと。この数字は、唐津市の人口のおよそ2倍。お社には全国から高額当選の報告がきているとか。私は唐津市の高校に通ってました。高校生は宝くじを購入できませんので、こちらの神社に足を運んだことはありません。しかし、校舎から高島を望めたので、しれっと金運アップの遥拝をしていたってのはここだけの話。

 どうですか、佐賀県。スーパーパワーが宿ってるんです!自粛期間は終わったら、佐賀県に足を運んで、ご利益を授かる旅をしてみるのも良いですね。では最後に、お待ちかねの「食」についてのお話をしましょう。

3. がばいさがん飯

 サガン鳥栖のホームスタジアムの、駅前不動産スタジアムは、JR鳥栖駅の目と鼻の先。Jリーグのスタジアムではアクセス部門優勝だと思います。鳥栖駅のホーム看板に駅前不動産スタジアムが描かれるほど。そんな鳥栖駅のホームにある立ち食いうどんが抜群にうまい!五反田にある立ち食いうどん屋と良い勝負って感じです。うどんに目がない私は試合前と試合後に1杯ずついただきました。前置きはこれくらいにして、この章では、佐賀の「食」についてご紹介します。

 佐賀は九州随一の米どころです。広い佐賀平野で育つお米は、艶と甘みが魅力で、どんな食事にもばっちり合います。特にブランド米「さがびより」は有名ですね。名前の由来もめっちゃ面白いので気になった方は調べてみてください。

 佐賀と言えば高級ブランド牛の「佐賀牛」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。A5ランクのものは、全国屈指の絶品牛として、日本各地に支持者を抱えています。他にも「イカ」といえば呼子ですね!こちらも全国的に知名度が高く、呼子=イカ、イカ=呼子の必要十分条件を満たしていると言えるでしょう。私はそう唱えたいです。

 では、ご当地グルメはどのようなものがあるのか。まずご紹介するのは、「シシリアンライス」です。ご飯の上に、炒めたお肉と玉ねぎ、さらにトマトやレタスを生でトッピング、最後にマヨネーズをかけて出来上がりのご当地グルメです!これがまたペロリといけちゃう絶品なんです!また、お肉が甘辛い味で炒められてるので、ご飯との相性が抜群!お野菜もたっぷり入ってるので、女性の方でも満足する一品であること間違いなしです。名前はイタリアのシチリア島と関係あるとかないとか。

 そして忘れてはいけないのが、「ちゃんぽん」です。「いやいや、ちゃんぽんは長崎やろ!」って思った方、佐賀のちゃんぽんは長崎のちゃんぽんとは全く違います。長崎のちゃんぽんは、鶏がらベースのスープにイカやエビなどの海鮮系の具ですが、佐賀のちゃんぽんは豚骨ベースのスープに野菜が山盛りなんです。かつて炭坑の労働力だった人たちの腹を満たすために、このパワフルなちゃんぽんが出来上がったと言われています。だから長崎のものとは違う、新たなちゃんぽんに出会うことできますよ。

 佐賀の「食」は食べ物だけではないです。食べ物を彩る器はもちろん、佐賀が誇る伝統工芸品、伊万里焼有田焼唐津焼です。伊万里焼はシルクロードを通ってヨーロッパへ渡る、世界に誇る日本の焼き物です。有田焼の本拠地有田町は日本の磁器発祥の地であり、陶器市には毎年多くの観光客の方がいらっしゃいます。厳密に言うと、伊万里は有田の外港なんですよね。唐津焼も負けていません。東の「瀬戸物」に対し、西の「唐津物」と称されるほど、名高い焼き物です。そんな佐賀の焼き物で食卓を彩ると、よりご飯もおいしくなりそうですね!

 もう書いてるだけで食欲が沸くようなものばかりです。私の表現力が乏しいので、読者の皆様に上手く伝わってないと思いますが、ぜひ、佐賀のおいしいご飯に舌鼓を打ってください。

4. 旅行するなら県内一周

 「日本三大美人の湯」である嬉野温泉、1章で紹介した辰野金吾設計の楼門がシンボルの武雄温泉、世界無形文化遺産に登録されたお祭りである唐津くんち、国内外から100機以上の熱気球が集まり佐賀の空を飾る佐賀インターナショナルバルーンフェスタなど、まだまだ行ってほしい場所、見てほしいものがたくさんあります!佐賀県は東西南北に魅力で溢れ、どこに行っても素敵な場所です。「正直田舎者」ですがね。旅行するなら、旅程に余裕を持って、佐賀県を一周し、佐賀の全てを知ってほしいです。幸い、面積もそんなに大きい県ではないので。

 はなわさんの「SAGA」ブームや、島田洋七さんや佐賀北高校野球部の甲子園優勝などの「がばい」ブームのように、数年に1度、佐賀県がフィーバーします。ついに都道府県魅力度ランキングが下から2番目の46位になってしまった佐賀県、私も観光業に就いてる者として、第2の故郷とも言える佐賀をもっともっとプロモーションできるよう努めたいと思います。そして、この記事が、「佐賀に行ってみたい!」とか「佐賀について調べてみよう!」とか、佐賀に興味を持つきっかけになってくだされば、とてもハッピーです。

 最後に、サガン鳥栖さんへ。今シーズン、アビスパ福岡がJ1に昇格するので、来シーズン、また熱いバトルオブ九州で、Jリーグを盛り上げましょう!

長くなりましたが、
今回も最後まで読んでくださいまして、誠にありがとうございます。
また次回お会いしましょう。
Ciao...

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