【体験談】ワーホリ中にオーストラリアのローカル保育園で働くことになったきっかけ
この記事では、元公務員保育士のぼくが、ワーキングホリデービザを使ってオーストラリアに滞在していた時に現地の保育園で働くことになるまでの経緯を書きました。
自己紹介
1989年愛知県生まれ。24歳の時に「一生に1回は海外で暮らしてみたい！」と一念発起し公務員保育士を辞めてワーキングホリデーでオーストラリアへ渡る。最初は道も尋ねられないほどの低い英語力だったが現地語学学校やファームジョブを通して英語力を鍛え、ワーホリ2年目にはシドニーのローカル保育園で働くまでに成長。
また渡豪時は資金も十分に無かったが、ローカルカフェやファームでの仕事を通して7ヶ月で3万ドル（当時レートで約280万円）を稼ぎ1年目で黒字ワーホリを達成。
その後、ワーホリ中に出会った看護師の日本人女性と2019年に結婚。世界一周ハネムーンを実現させ、夫婦で35カ国を巡る。2022年に子どもが生まれ、現在は福岡県で暮らしながらワーホリ&留学情報を発信している。
オーストラリアでも実習があります。
最初に、オーストラリアで保育士になるための実習について話をさせてください。
日本でも保育士や教員免許を取る際には必要となるあの「実習」です。
オーストラリアでも、チャイルドケア（保育士）の資格を取るためには実際の保育現場で実習を行わなければなりませんでした。
ぼくが通っていたコースはCertificate3（保育士資格の種類の１つ）で、資格取得の為には合計120時間の実習時間が必要でした。
コース初期は週に1日の実習を8週間（＝8回）、最後の14日間は毎日実習に行く"ブロックウィーク"と呼ばれる期間がありました。
つまり実習日が合計で22日間あり、時間数でいえば"120時間を消化すればよい"というものでした。
日本と違って柔軟だったのは、1日の実習時間を自分で選ぶことができることでした。
ぼくの場合は9:00〜17:00の1日8時間（昼休憩1時間）で実習を行いました。（この計算でいくと、ブロックウィークを数日残して120時間終えることができました）
人によっては8:00〜15:00の7時間実習にして、実習期間ギリギリまで使う人もいました。
実習の期間や時間については、通う学校の方針やカリキュラムによっても違うと思います
ちなみにオーストラリアにはいろんなタイプの保育施設がある中で、ぼくの実習先はLong Day Care Center（ロングデイケアセンター）という種別で、開園時間が朝7時から18時までの、日本でいうところの普通の保育園のような施設でした。
実習について簡単に書きましたが、ここで伝えたかったのは「オーストラリアで保育士になるには、資格取得のために学校に通い、実習にも行く必要がある」ということです。
仕事が見つかるまでの流れ
さて、ここからは今回の記事の本題である「ぼくがどのようにオーストラリアの現地チャイルドケアセンターで働けることになったのか」について書いていきます。
ぼくの場合は偶然によるところが大きいと言いますか、幸運だったと言った方が正しいかもしれません。
あれは確か、5回目か6回目の実習日のことでした。
保育園の人手不足がきっかけ
ぼくはその日も朝から実習生として園に来ていました。
ただその日はいつもと違い、職員の1人が体調を崩してしまい1週間出勤できなくなったらしく、いつもよりバタバタしていました。
その日の午前中。 ぼくが子どもたちと遊んでいると、園長先生がぼくのところにきて、唐突に「Kazuki,明日の予定は？」と尋ねて来ました。
ぼくが「学校で授業があるよ」と答えると、「そうなのね。相談なんだけど、働ける職員が足りないから明日も来てくれない？もちろん賃金も払うから。」と突然言われました。
ぼくは即決で「Yes!!Of course!!」と食い気味に答えました。
学校の授業も大切ですが、お金までもらえて現地の保育園で働く経験ができるなんて願ってもない機会だったので1日くらい授業を休んでも得られる物の方が大きいと判断しました。
この状況、日本の保育学校の先生に相談していたら「今は学業が本分なんだから授業を優先しなさい。」「まだ資格も取れてないんだからやめておきなさい」なんて言うかもしれません。
そんなことを考えながら、実習が終わってすぐ当時通っていた専門学校の担任の先生に事情を相談しました。
その時タン先生から返ってきた答えがこれ↓
「おぉ！そりゃあ最高じゃないか！良かったね！授業なんかいいから保育園行きな!!」「現場で経験するのが一番大事だから！」
理解のある視野の広い先生で良かったです。
というわけで、その実習の翌日、「1日だけのヘルプ」ということで実習先の保育園で働くことができました。
ちなみに、初めてお金をもらって働いた日に感じたのは、「責任感の違い」でした。
実習生としている時とは立場が違い、職員にお願いされることも多く、自分１人で子どもたちを見る場面もあったので、すごく良い経験になりました。
でも、今だから笑って話せますが、この日は、仕事をお願いされてもうまく出来ないことが多く、アタフタしてしまったりで、「お金もらってるのに俺ってこんなに何もできないんだ」といろいろ反省したのを覚えています、、、
1日限りのヘルプと思っていたけど、、、
1日限りのヘルプ（実際はあまりヘルプにならなかったと思う>_<）を終えて帰り支度をしていると、また園長先生がぼくのところへ来てこう言いました。
「ねぇKazuki,あなた資格はいつ取れるの？あと、資格取れるまでの間、学校は何曜日が休みなの？」
ぼくはこう答えました。
「資格はあと1ヶ月後に取れる予定です」
「学校は毎週月曜が休みです」
それを聞くと、マネージャーから即座に提案がありました。
「じゃあ、来週から毎週月曜日だけ、ウチに働きに来てくれない？あなたのこと雇いたいわ」と。
ぼくは今日1日だけのお手伝いだろうと思っていたので、それ聞いたとき一瞬「へ？」と戸惑いましたが、ものすごく嬉しかったです。
そしてぼくは、甲子園を目を指す野球部員ばりの威勢で「よろしくおなしゃすッ!!」とマネージャーに伝えました。
思わぬ仕事の誘いに舞い上がってしまったぼくは、ちょっと調子に乗ってその場で「園長！ぼくの学校が終わって資格取れた後もそのまま雇ってくれます？」と聞いてみました。
するとマネージャーは満面の笑顔を浮かべながら即答で「もちろん！」と答えてくれました。
ぼくがオーストラリアの現地チャイルドケアセンターでの仕事が決定した瞬間です。
実習生と職員を兼ねた不思議なポジション
それからというもの、専門学校を卒業するまでは、月曜日は職員として、火曜日は実習生として保育園に通いました。
そして、学校を終えてからは週5のフルタイムで働くことができました。
勤務時間は月曜〜金曜の週5日間、
勤務時間は7:30am〜17:30pmの10時間、
時給はAU$20でした。
ローカルの保育園だったので、保育士も子どもたちも含めて日本人はぼく１人という環境（ちなみに男性保育士もぼくだけ）でした。
毎日10時間英語環境の中で働きながら子どもたちと関わっていると脳みそがクタクタになるので、夜は毎晩ぐっすり寝れていました。
そしてぼくがワーホリ中に１番経験したかったオーストラリアの保育園で働く日々は、驚きと衝撃の連続で、文化的な違い、保育への考え方の違いがたくさんありすぎて、日本で数年の保育経験があったぼくにはなかなかの刺激でした。
ただ、やっぱり子どもたちはどの国の子でも何歳でも無邪気で面白いです。
国が変わろうとやっぱり子どもは子ども。子どもたちの無邪気で面白い会話や動きに癒されてます。
ちなみに、資格取る前からお金もらって仕事していいのか？と疑問に思った方もいるかもしれませんので補足です。
オーストラリアではチャイルドケアの資格を取るための学校に通っていて資格を取る予定であれば、雇用してもいいことになっているそうです。
ぼくも最初疑問に思ったのでマネージャーに聞いてみたら、大丈夫だよと言われたので違法ではないようです。ひと安心。
仕事の見つかり方は人それぞれ
今回はぼくがオーストラリアの保育園で働くことになるまでの経緯について書きました。
通常は自分で履歴書を出したり面接をしたりして雇用されますが、ぼくは今回それとは違った方法で仕事を得ることができました。
「実習をきっかけに雇ってもらえることもある」と思っていただければオーストラリアでのチャイルドケアの仕事探しへの意欲も高まるのではないでしょうか。
ちなみに他のクラスメイトは、履歴書を出して面接で受かった人もいたし、実習先ではなく実習先の園長の知り合いの保育園を紹介されて働いた人もいました。他にも資格を活かしてベビーシッターやオーペアとして働き始めた人も。
どんな形で仕事が見つかるか分かりません。興味がある方はまずは情報収集をしてみて、そのあとはとにかく現地に行ってみること、挑戦することがすごく大事だと思います。
今回は、元公務員保育士のぼくが、ワーキングホリデービザを使ってオーストラリアに滞在していた時に現地の保育園で働くことになるまでの経緯を書きました。
あなたの参考になれば幸いです！
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