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では歌います、人生で見たことのなかった値段の靴を買いました

靴を買ったら、もっと満たされて、ハッピーな気持ちになると思っていた。

ほしかった靴をやっと買ったのだ。
人生では、今まで買ったことのない値段の靴。

以前試し履きをさせてもらっていて、
心は決めていたからオンラインで来店予約をして、そして昨日、その靴を購入した。

でも私は、なんだか違った。

ショップバッグを持つと、ずっしり重い。
へぇ、靴買うとこんなに重いんだ? 知らなかった〜まぁ初めてみたいなものだから……(そういえばケア用のクリームも入れていたのでそれもあったかも、と後から気づいた)なんて、思って。

裏ばりをするのを、接客していただいた店員さんにおすすめしてもらったので、
それを同百貨店内で頼む。(頼むまでにちょっとあったのだけど、また書ける時に…)
2時間かかるとのことで、気になっていたコスメや服なんかをふらりと見たりしてから、受け取りに行った。
そして、持つとやっぱり重いな、と思う。

なんだか急に喉が渇いてきた。
多分、色々やりきった疲れとか、現実の感覚がかえってきたのだと思う。
入れるカフェを探す。
すわって、喉を潤して落ち着きたかった。
丁度お茶の時間で、どこもいっぱい。
何件か目でやっと入れる。
アイスキャラメルカフェモカを頼みすわる。甘くて美味しい、と、ほっと息をつけた。

そうして一休憩出来てからカフェを出て、
私がイヤホンで聞きだした曲は、
うきうき弾むような、ふわふわ夢心地のような、ハッピー全開!な曲ではなくて、
虎視眈々と戦闘モードに入るような曲だった。
やっぱり、ショップバッグは重たい。
でも、私の背筋は自然とのびるような気がした。

歌いたい時は、歌うしかないのだ

バッグではないけれど、多分演歌が歌いたかったのだ、と思った。

「高価なバッグを買う方」は、だいたい心で「演歌」を歌っています。

「東京の生活に疲れ果てて故郷に帰ります。」それでは聞いてください「津軽海峡冬景色」なんですよ。心に大きなストーリーを抱えています。✊(こぶし)を握っています。

相手の浮気で離婚が決まりました、それでは買います 
「シャネル、チェーンバッグ」✊
最愛の人と離れました、それでは買います 
「エルメス、バーキン」✊
介護で疲れ果てました、それでは買います 
「ロエベ、パズルバッグ」✊
自分の芸術表現に限界を感じました、それでは買います 
「グッチ、ダイアナ」✊

「ブランドバッグは〝演歌〟である」より
私がこぶしを握る日がくるとは……

足に必要な靴というより、私の人生の一曲のために必要な靴だったのかも。
やるぞ、やるぞ!と体の芯に力を入れるみたいな、
構える剣ではないけど、携える盾みたいな、そういうものを感覚でイメージした。

家に帰って、私、演歌が歌いたかったのかぁ…ということをもう一度考えて、

そして、
それくらい今の仕事が結構しんどくて、
毎日頑張って働いているんだなぁ、と思った。
夏のボーナスが去年より増えていて、よし!行くしかない!!と来店予約をしたわけだけど、
そのボーナスの上がり方の理由は、
昨年度末に、会社から移動してくれないか?という打診のもと、今のところに変わったからだと思っていた。(私のその時の希望とは合っていて、渡りに船ではあったのだけど)
そしてそれが、まだ3ヶ月ちょっとほどだけど、今のところで頑張ってきたのを労われたように感じて嬉しかった。

やっぱり私、頑張っていたのだ。
思っていたよりギリギリで、頑張って、頑張って働いていたんだね、と私に声をかけた。
演歌バッグのnoteを読んだ時も、そのあとも、私はあんまりそういうの、今はわからないかもなぁ〜、なんて思っていたのに、
演歌が歌いたいぐらい、最近の私は頑張っていたのだ。

なんだかそれに気づいて、なった気持ちをうまく言語化はできないんだけど、
頑張って生きてるね、えらいね私、と走り書きした。
天国にも地獄にも、この靴は持っていけないけれど、
私は多分、これからまた明日へ歩いていける。
頑張って生きた勲章を身につけて、戦っていける。

私と馬と、足

この靴には、有名な馬具のモチーフがついている。
馬って、私何か縁があったっけ? う〜ん……と当初は思っていたけれど、
ちょっと経ってから思いついたのは、星座だった。
私は冬、射手座のあたりに太陽がいる時期の生まれ。
それこそ、射手座の人なんてたくさんいるだろうけど、でも、少し思い入れがある。

私は気分屋で、好みも可愛いものが好きかと思えば、尖ったものも好きだったり。
時々、自分のあちらとこちら、どっちが私だろう?、と思う時がある。
でもその時に、私は半分人間で、半分馬だから……なんて考えると、ちょっと落ち着いた。
理性で考えるのも好き、感性や衝動で動くのも好き。
どっちも、いろんなところも、全部全部私だ。
それでいいと思っている。
だから、靴に馬具モチーフがついているというのは、私の半身の足みたいだと思ったら、いいなと感じた。

もう一つは、「ファイト」という連続テレビ小説が好きだったこと。(計算したら11歳ごろに見ていたらしい)
家庭などの状況で、心に問題を抱えてしまった少女が、競走馬のジョンコとのふれあいで再生していく話だったと記憶しているけど、
元気のない主人公に、優しく聡く、静かに寄り添ってくれるジョンコを見ていいなぁと感じて、
いつか私も馬と触れ合ったり、乗ってみたりしたいなぁ……と思った記憶がある。今もそう。
優しく聡いパートナー、そうこの靴がなりますように……そうなったら嬉しいなぁ、という願いも込めたいと思った。
(だからやっぱり、剣でなく盾なんだなぁ、と書きながら納得していたり。)

だからこの靴で、色んなところへ歩いて、楽しく人生を駆けていけたらいいな、と思っている。

はじめて履いたのは、4/9のこと。
靴の試着を始めて10足目で撃ち抜かれてびっくりして、色んな準備や心の整理をして、
ようやく本日迎えにいけた。
やっとうちの子に出来る!と思ってお店にむかった。
彼を、私のファッションの第一歩にしようと、Aからはじまる名前を考えて、心の中で呼んだりもしていた。

ここで、玄関につくったスペースに鎮座しているその姿をもう一度見に行く。

いらっしゃい、いらっしゃい!
遅くなりましたが、我が家へ、私の人生へようこそ。これから、仲良くやっていけたらいいな。
今日は雨なので、すぐには履けないけれど、
君と私の未来に幸あれ!


一曲聴いていただき、ありがとうございました!!!



2度目ましては浮かれた記念撮影
シンプルめながら、フォーマルにもカジュアルにも
いろんな場面で活躍してくれそうな頼りがいが好き
ひそむGUCCIと、多分私は踏まない踵……🤣
(履き方的に踏んでもOK👌なくらいの、やわらかい革が気に入ってしまったのです)

他のnoteでも、ぼそぼそぼかしたり、いや、買うぞ〜〜!!してましたが、
やっとお迎えしました。
応援(?)、ありがとうございました!
皆さんの足元にも、幸あれ!!!


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