日本を強くする。学生と社会人の繋がり。
私が大学生だった頃は多くの教授や、まさかの父親にまで、「今のうちしか遊べないからいっぱい遊びなさい」となかなか言われたものだった。そうしていると国際社会に出た時になかなか苦労するわけである。もっと学生の間に卒業生、社会人の方と沢山話をして「働く」こと、自分のやりたいことを早くから考えられていたらよかったな。そうすれば大学生のうちから深い学びを得て、働く姿勢も大きく変わっていただろうな。国際社会でももっと強い個になれていたのではないかと思う。
本記事では自身の日本の大学とアメリカの大学の経験を比較して、学生と社会人の繋がりの重要性について触れています。
私の大学生活
大学生の頃の私は「遊びなさいと言われてもやっぱりちゃんと勉強したい。」とは一応思っていた。しかし周りの学生は遊びモードの人も多いし、周りがやっていることといえばサークルとバイトがほとんど。自分探しのためにバックパッカーなんて人もいた。
「勉強もしたい」と思っていたものの、世間知らずの私は一体何をやっておけばいいのか分からず、結局周りと同じように、ひたすら海外に行ってみたり、ボランティア活動に行ってみたり、就活につながりそうなバイトをする、という生活を送った。当時は一生懸命やっているつもりでも、振り返ってみたら訳もわからず、行き当たりばったりだった。
社会人との繋がりがあったら
もし大学生だった頃の私が日頃から気軽に、卒業生や社会人の方ともっと話す機会があればどうだったでしょう。
世の中にある色々な仕事・会社に対する知識が広がり、やりたいことを考えるヒントを得ていたのではないか
「働く」とはどういうことか考えることができていたのではないか
やりたいことを思い描ければ、授業選択も授業の取り組み姿勢も変わっていたのではないか
「大学の間に●●をやっておけばよかった」と社会人から教わっていたら、4年間をさらに有意義に過ごせていたのではないか
今もし自分が大学生の頃の自分にアドバイスしてあげられるとしたらむやみやたらに海外に行くよりも、いろんな人に出会ってごらん?いろんな人とお話しして社会のこと、仕事のこと教えてもらったらどうだろうか?とまずは教えてあげたいです。
アメリカと日本の大学の差:社会人とのつながり
卒業生や社会人とのつながりの大切さに気づいたのはアメリカの大学院に進学してからです。アメリカの大学で驚いたことの一つは、卒業生とのコネクションが非常に強いことです。
例えば、卒業生が授業を見にきてくれることがあります。最後の成果物をプレゼンする場面で真剣にフィードバックをしてくれます。厳しいフィードバックもありますが、現場の方から本気のフィードバックを受けられるので学びは大きいものと言えます。
大学主催のキャリアワークショップに卒業生が招待されます。自分の卒業後のキャリアに近い方に就活経験談を聞くことや、個別で就活用資料(レジュメやポートフォリオ)を見て修正点や今後身につけるべき課題などアドバイスをもらうこともできます。
LinkedInで個別に連絡を取れば、卒業生は喜んで話をしてくれます。昨日も卒業生とZoomする機会があり、その方のポートフォリオを見せて頂くなど、就活準備のアドバイスを受けました。
キャリアを考える際、現場で活躍している人から業務内容を教えてもらえると、社風や業務内容が良く分かります。
また「こんなことをやりたいと思っています」と話してみると、こういう会社があるよ、こういうプロジェクトがあるよ、新しい会社に出会うなど、視野を広げられます。
卒業生の経験を踏まえて、学生時代をどうすれば有意義なものとできるかアドバイスを受けることができ非常に参考になります。
日本の大学教育は海外の大学と比べて競争力が低いとよく耳にします。実際自分がアメリカに進学してみて、海外大学の強さの一つは卒業生・社会人とのネットワークだと感じています。現場の人から喝を入れていただけると相当モチベーションは上がります。学生からは見えない視点を教えていただくことができます。
日本にも個の強化の仕組みを!
私の経験を伝えることで役に立てるような機会が日本にないか調べてみました。なかなか自分では見つけられませんでした。
自分の大学時代の教授に自ら連絡を取って、何か私が貢献できることがないか聞いてみました。すると教授は「実は卒業生とコネクションを維持することは難しく、大学側のサポートも少ないので大変困っていました。ぜひ大学に来てください」と言っていただきゼミに呼んでいただけることになりました。
またその後、同教授に教えてもらい、最近ビズリーチがOB/OG訪問のネットワークを作る活動をしていることを知りました。しかしまだまだ公知な仕組みではないと思います。
日本でも社会人と学生がもう少し気軽に繋がれる仕組みができたらいいなと思います。
今現在こうした仕組みが活発化していない中、これを読んでくださった中学生、高校生、大学生、社会人でも、LinkedInや何かMediaを通して、学校の繋がりある方に勇気を持って連絡してみても良いかもしれません。(既に取り組まれている方もいらっしゃると思いますが。)親戚のおじさんやおばさんを通じて知見を広めてみるのも一つの方法だと思います。
日本社会がこれからより強くなっていくため、小さなことでも何かできるといいなと、勝手ながら考えている今日この頃でした。
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