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理性としてのAI

 日経電子版の記事【ニシキゴイの価値、AIで算定 新潟・長岡で試み】は、AIによってニシキゴイの価値を客観的に算定するシステムを開発しようという動きをリポートしたものです。



 そもそも、記事によれば、ニシキゴイの価値は、品種・体長・体形・色彩(濃淡・模様のバランスなど)・泳ぐ姿(優雅さなど)・親ゴイの系統などから客観的に評価されるべきものだと言います。

 しかし、ニシキゴイに限らずモノの評価にあっては、人間による評価という現実がつきまといます

 ――時代の流れに伴う流行り廃り・個人的な好み・価値を見極める能力のあるなし・誤解・認識不足・価格急落への恐怖・価格暴騰への欲望……現実の世界での価値の評価は、人間によって主観的になされる部分が非常に大きいのです。

 時として荒い値動きを演ずる『価値』と対する時に、初心者でも判断を過たずに済むような『価値』の根拠を提示し、また、そのことで担保される融資や保険といったシステムを構築するには、AIによる客観的な評価には大きな意義がありそうです



 AIがバイアスのかかっていないホワイトボックスな状態で正しく機能すれば、AIの役割の一つとして、客観的な『価値』を提示する『理性』としての役割が認められるように思います。



#COMEMO #NIKKEI

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