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百花繚乱のディスプレー~最新のディスプレー技術がリアル店舗を変える!~

 日経電子版の記事【米小売り、ITでアマゾンに反撃 冷蔵庫表面にディスプレー】は、アマゾンなどのネット通販に対抗すべく、IT投資でCX(顧客体験)の向上を図るリアル店舗の動きを、最新のディスプレー技術に焦点を当てて追いかけたものです。



 最近、TV、ニュースなどを見たり、実際に商業施設に足を運ぶと、ITによって顧客の利便性を向上させ巻き返しを図るリアル店舗の動きがますます活発になってきている感がありますが、さしずめ、最新のディスプレーを用いたサービスは、その先頭を走っている、と言えそうです。

(付記:最新のディスプレー事情については、下記の拙稿でも考察しています。)



 そこで、それら『ディスプレーサービス』の数々を、この記事からも含め、思い付くままにピックアップしてみると――

▶最新の『ディスプレーサービス』

(1)『ディスプレー化した冷蔵庫の扉』・・・通常は中に陳列されている
  商品が映し出されるが、商品を選び終わって扉を閉め少し離れると、
  お薦め商品の広告などに切り替わる。
 ▶ 店の魅力の向上。

(2)『AR(拡張現実)で試着を疑似体験できるスクリーン』・・・
  スクリーンの前に消費者が立つと、スクリーン上のカメラが消費者の姿
  を読み込み、その消費者に合ったコーディネートを、あたかも服を着て
  いるかのような画像でスクリーン上に表示、など。
 ▶ 実際に試着の面倒を掛けずに、効率的に服を探せる
 ▶ 店員に煩わされずに、店員のアドバイスではなく、自分自身の納得感
  でコーディネートを探せる。

(3)『コスメのARミラー』・・ARミラーをのぞいた消費者が、ミラーに
  示されたコスメの種類・色などを指定すると、そのコスメを使って
  化粧されたように見える。
 ▶ 実際に化粧する煩わしさ時間のロスがない。
 ▶ 周囲の風景も写っていてリアル
 ▶ ECサイトと連携も。

(4)『遅れ鏡』・・・普段は鏡として機能するディスプレーを内蔵し、任意
  のタイムラグでカメラに写った自分の姿を確認できる仕組みで、後姿を
  見れる。
 ▶ 普段は見れない後姿を簡単にチェックできる。

(5)『メガネのARミラー』・・・眼鏡店で、チェックしたいメガネを機器
  に読み込ませ、ARミラーを見れば、そのメガネをかけた状態が表示
  される。
 ▶ 従来のようにレンズの入っていないメガネを試着する際の最大の問題
  は、鏡に余程顔を近付けないとよく見えない事だった。

(6)『同じフロアにある全てのショップの商品を見れるディスプレー
 ▶ 来店客は気兼ねしながらショップを見て回る面倒を掛けずに
  ストレスレスに商品を選べる。
 ▶ ECと連携していれば、リアルで試着して、持ち帰る手間をかけ
  ずに
、例えば食事などして帰ることが出来る。
 ▶ ECと連携することでショップは店在庫を削減、店舗面積を減らす
  事も。その結果、1フロアに入るテナントの数が増加。
                            など



 こうしてみると、ディスプレーには、消費者のインサイトを具現化する、買物体験を最大化して、今までは夢でしかなかった体験をリアル店舗に実装するポテンシャルが見て取れます。今後の展開がますます楽しみです。



#COMEMO #NIKKEI

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