AI活用を成功させるには?
AIは、生身の人間では到底不可能なレベルで、膨大なデータをスピーディーに処理できるため、AIによって業務を効率化できれば、最終的な顧客のベネフィットで大きな差を付けることが出来るはずです。では、実際にAI活用を軌道に乗せ成果を上げるには、どのような点に注意したらよいのでしょうか?
日経電子版の記事【「使えないAI」生む過度な期待 エイベックスの回避策】は、直ちに全てのケースに当てはまる訳ではないにしろ、大きなヒントを与えてくれるように思います。
記事などから失敗を回避するポイントを拾ってみると――
▶AI活用を失敗させないために
(1)『目的の明確化』・・・AIの導入は手段であって目的ではない。何の
ために導入するのか、効率化・自動化する業務を
明確にして開発を進めないと、コスト面・性能面
で『使えないAI』になってしまう。
(2)『現場の使えるシステム』・・・開発チームが全ての現場に密着する
のが無理なら、現場のスタッフが使える
システムにして開発を進める。
(3)『精度100%にこだわらない』・・・学術目的ではないのだから、今まで
定量化できていなかったコトを見える化
できるレベルを求める。
(4)『データ100%にこだわらない』・・・全体の傾向の把握が目的なら、
個々のデータを全て収集しなくてもよい。
(5)『既存のAIも使う』・・・日進月歩で進化するAIを自力で開発する必要
は必ずしもない。
(6)『後発優位性』・・・後からより適したAIが出てきたら、迅速に乗り
換えられるようなフレキシブルなシステムにする。
このような指摘からは、AI導入の目的を見失わずに、より良いユーザーのベネフィットを求めて、アジャイルにPDCAを回していく姿勢が浮かび上がってくるようです。AIはあくまで手段であり、他の全ての手段、ツールと同様に、試行錯誤と取捨選択が不可欠だと考えられます。
(付記:AI活用の重要性については、下記の拙稿でも考察しています。)
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