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『天使の翼』第12章~吟遊詩人デイテの冒険~

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サンス大公国の秘密警察機関SSIPのデビルハンター捜査に巻き込まれたデイテ、シャルル、ローラの一行は、指揮官クラレンス少佐の計らいでハイアンコーナまでパトロールエアカーに同乗させ…
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#連山

『天使の翼』第12章(26)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

『天使の翼』第12章(26)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 わたしは、大きな岩の上に這い登って、遥かな連山を、右から左、左から右へと見はるかした。
 一ヵ所、特徴的な地形があった。
 ――連山から、わたしのいる方へ向けて一本の支脈が出ている。
 ――その支脈は、例外的に緑豊かなようだ。
 ――支脈の尾根を上へ上へと辿っていくと、そこは、峠のように連山がへこんで……高度が低まっている……。わたしは、登山には詳しくないが、『コル』というやつだろうか?
 (…

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『天使の翼』第12章(25)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

『天使の翼』第12章(25)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 ミロルダの洞窟に救われた記憶が強かったのか、わたしは、あの遠い連山の麓まで行く、何が何でも行くんだと思い詰めてしまった。その時は、野宿する場所を見付けることが、わたしにとっての最優先課題で、もともと行こうとしていたハイ・アンコーナはどっちの方角か、などという考えは浮かんでこなかった。仮に浮かんだとしても、まるで分らなかったろう。……もちろん、携帯端末を使うなんて論外だ。自分の居所が知れてしまうか

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『天使の翼』第12章(24)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

『天使の翼』第12章(24)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 冷たい風が、わたしの頬をなぶった。
 (あれこれ思い悩んでる場合じゃないわ!)
 結論の出る問題ではないし、気にはなるけど、今はその時ではない。
 (今夜の宿を見付けなくちゃ)
 相当寒くなりそうだし、この辺りをどんな獣が徘徊してるか分かったものではない。どうしよう……。わたしは、山頂に万年雪をかぶった連山の方を見やった。まだしばらくは大丈夫そうだが、太陽は、あの連山の陰に隠れるように沈んでいく

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『天使の翼』第12章(5)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

『天使の翼』第12章(5)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 窪地の縁の少し手前まで来て、遥か遠く万年雪を頂いた連山が視界に入ってきた。記憶通り。
 風の音しか聞こえない。
 わたしは、思い切って縁の上に頭半分目から上だけ出した。
 …………
 一つだけ、墜落前の記憶と違う。
 50メートルほど先に、かなり大きな湖が広がっている。波が立っているのか、連山の上の太陽の光がまばゆく乱反射している。
 わたしは身を乗り出した。
 ――逆光の中、湖岸からさほど遠く

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