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#こよいお月見

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お互いの距離を保ちながら皆との共通体験が楽しめる行事とも言える「お月見」。このマガジンでは 私たちOTSUKIMI.の取り組みをはじめ、お月見に関する投稿をまとめています。
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記事一覧

9/29はオンラインで、9/30は浅草でお会いしましょう。

ここ数日で秋らしい季節になってきましたね、みなさんお元気ですか? たいへんたいへんご無沙汰しております、渥美まいこです。 私は17年程度の会社員人生を終え、この秋からYellowpageという食のメディアを立ち上げるなど、子育てしつつ慌ただしい日々を送っていました。独立についてはまた改めてとし、本日はお月見についてのご案内です。 環境が変わっても変わらずOTSUKIMI.として”お月見活動”がすすめており、2023年のお月見シーズンにむけて企画を準備していました。 今年は

お月見コンテスト2022、受賞作品発表🌕🌾

2020年から続けているOTSUKIMI.主催「お月見コンテスト」。 今年もたくさんの作品、本当にありがとうございました!OTSUKIMI.メンバーでひとつひとつ大切に読ませていただまして、受賞者を発表いたします。 🌕満月賞 ※厳正に審査した結果、今年は該当者なし 🌙三日月賞 佳作となる三日月賞に5つの作品を選ばせていただきました。 ・・・ 上田聡子さん mayu.Kさん 野やぎさん 日野笙 / Sou Hinoさん 豆千さん 今回も読みごたえのある作品

お月見にあわせて文芸ゲリラマガジンをつくりました

中秋の名月という風情ある行事を、みなさまは今年どのように味わったでしょうか。名月を見ながら、お団子にすすきを用意して長くなりはじめた秋の夜を楽しんだ方もいらっしゃるでしょう。 それほど、お月見という行事ははるか昔から、私たちの心になにかを響かせる。だから、これほどまでに長く受け継がれてきたのだと感じます。 さて、私が所属する富山県富山市の文芸サークル「エペの会スピン部」では、お月見ゲリラマガジン「月とバケツ」別冊をメンバー一同で制作いたしました。 こちらは、そもそも富山

新しいお月見と重箱料理

新しいお月見、これからのお月見に「重箱料理」を提案します。 なぜ重箱料理なのか? 「OTSUKIMI.」さんのnote記事「お月見の設計図 #0」 こちらの新しいお月見プロジェクトの考え「今の暮らしに溶け込むお月見を提案したい」「わざわざ専用のものを買わなくても良いように」この二点に共感したからです。 日常の中のイベントだから肩肘張らないものがいい。だけど特別感は出したい。 そう考えた時に、「まずは器だけでも整えたらどうだろう?」と思いました。 そこで目についたのが重箱

こびとと月

 夕飯前に散歩に出かけようとするともう暗くなっている。日の沈むのが早くなった。ゆっくりと川べりを歩く。  するとお犬が言うのである、ほら、あの月をごらんなさい。今日は上弦の月の前日、西南の空に浮かぶ月。一人でぶらつくだけなら、月をまじまじと見る習慣はつかなかったかもしれない。  この白いお犬になぜここまで心奪われているのかわからない。ほかの仔犬を見てもさざなみは立たなかった。けれども十一年前のその日、会った瞬間にこれが探していた相棒だとわかった。  わたしの手を引いてそこへ

勉強すること、僕にしかできないこと、ワインとビールの違い、オトモニさんとのコラボこよいお月見ビール、noteで作品募集のこと

「35歳で新しい音楽がわからなくなる」という説があるのはご存じでしょうか。僕、若い頃からずっと音楽が大好きで、音楽に関連した仕事をしたいなあとずっと考えていたんですね。 bar bossaをはじめてからは、音楽関連の方たちと親しくなって、音楽ライターの仕事もたくさん入ってきたし、コンピレーションCDもたくさん関わったんです。自分で言うのもですが、人より少しだけ早く新しい音楽を見つける才能みたいなものがあるんだと思っていました。 それが本当に35歳以降新しい音楽がわからなく

かぐや姫の真相 【創作】

「みー、気がついちゃった!かぐや姫さんって、月に帰ったんじゃなくて、もしかして死んじゃったんじゃないの?!」 衝撃的な推理を披露したのは、小学校に入ったばかりの娘だ。このごろは涼しくなって、学童からのお迎えも楽になった。 娘は、”得意げ”を顔に描いたかのように、目が大きくなって、鼻の穴も広がっていた。超常現象を信じないとか、怖い話が嫌いとか、そういう類の発想ではなくて、何か真相を暴いてしまったかのような口ぶりだった。 「そんなことないと思うけどね・・・どうして、みーちゃ

ナシナシの組み合わせは、アリアリのアリだった。

ふふふ...。届いた...。 届いてしまった。 待ちわびていた「こよいお月見」が...。 「こよいお月見」は、渥美まいこさんが主催する"新しいお月見"あらためOTSUKIMI.さんと、クラフトビールが定期便で届くサブスクサービスを行っているOTOMONIさんのコラボレーションによって誕生したウィートエールである。 ウィートエールってなんだろうと思って調べたところ、小麦をベースに作られたビールとのこと。 ほへぇ〜。そうなのか。 好きは好きだがビールにまったく詳しくない"飲み

今宵、お月見を口実にわたしと散歩しよう

「なんとなく歩きたいから散歩に行こうよ」 そう言ってもきっと彼は一緒に川沿いのコンビニまで歩いてくれたんだと思う。なんで、とも聞かれなかったと思う。分かってはいたけれど、「今夜は十五夜らしいから、おつきさま見えるよ」と誘った。 十五夜? 訝しげに聞き返した彼は、きっと十五夜を九月十五日のことだと思っていたんじゃないかと想像している。そのあと私が「満月だよ」ともう一度言うと、少しホッとしたように、「そっか」と言った。 私も満月ですら気にしないし、お団子だって用意していた

満月のかけら

とくべつな満月の夜は  月のかけらを集めて ポケットにしまおう いつでも取り出して 眺められるように

月の姿を伝えたくなる人がいるということ

綺麗な月を見ると、思わず誰かに伝えたくなるのはなぜだろう。 まんまるの満月、くっきりと見えた三日月、あたりの雲を羽衣のようにまとった幻想的な月、手が届きそうなくらい低いところにある大きな月。 月はいつもそこにあり、普段は気にも留めていなかったりするくせに、ふと夜空を見上げて月が綺麗だと、人は誰かにそれを伝えたくなる。 その誰かは、美味しいものを食べた時に「一緒に食べたいな」と思い浮かべる人だったり、かつて一緒に月を見上げた人だったり、月の力を借りてなんらかのやり取りをす

月はずっと

眠れない夜は、大きな望遠鏡を出してきて、地球を眺めることにしている。懐かしい地球。私がいなくなったのに、まったくもって、いつも通りに回り続けている地球。たぶん地球は私がいなくなったことに気づいていない。 月にいる私の友人たちもよく地球を見るらしい。 ある友人は、太陽が上がる瞬間ばかり追いかけている。「地球の夜の部分って真っ暗でしょ。そこにね、白い光が現れるんだ。丸くて暗い地球が、少しづつ光に覆われていく。いっせいに朝になっていくんだ。その光の下で海も山も砂漠も木も花も動物

お月見は突然に。 #こよいお月見

お月見は、突然やってくる。 + 振り替え休日。いつもと違う平日のお休み。なんとなく、時間の流れも景色も新鮮に写る。 「パパ、きょうおやすみなの……?」 「うん。でも市役所いったりいろいろ出掛けるなー。」 「そっかぁ……。」 日曜日のようにみんなお休みだと、ついつい幼稚園に行きたくなくなるから、わたしも出掛けるよアピールを忘れない。幼稚園大好きで行き渋りもほとんどないけど、同じくらいおうちも好き。たのしいもんね。 しかし!こういうイレギュラーな平日休みが発生したときは、

中秋の名月の日に

たぶんそれは昨日まであったはずなのだが、今日の昼には跡形もなくなっていた。 私のマンションの向かいにあった結婚式場。大きくて、おしゃれで、お城みたいじゃない式場。嬉しそうな列席者の顔、部屋の窓からちょうどよく見える横文字のサイン、クリスマスのイルミネーション、みんな好きだったのに。跡地は、高齢者向けの高級マンションになるそうだ。 ビルみたいな大きなものがなくなると、とても不思議な気持ちになる。つい先日まで、そこで生活していた人があり、仕事をしていた人があり、たくさんのモノが