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〇〇のことをよりおおくのかたにしってほしい その一心でかくことにしました 全て事実です…

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〇〇のことをよりおおくのかたにしってほしい その一心でかくことにしました 全て事実です みなさんの♡スキにとても励まされています /京都生まれ NY7年在 ロンドン8年在

最近の記事

【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#17夜

iPhone を呪う。 何年前の今日。 勝手に写真が表示される。 今まで全く気にならなかった。 ああ、その時は〇〇はいた。確かにいたのに。 過去の写真を見るのすら、怖い。 〇〇の写真が何枚も何枚もでてくるのに、 なんで〇〇はいないのだろう。 また、胸が痛くなる。 涙が溢れてくる。 もう考えたくない。 もうこんなしんどい毎日いやだ。

    • 【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#15夜

      昨夜はまた眠ることがうまくできなかった。 京都に来て、少しだけ眠れるようになっていたのに。 京都にきて、私はバカな錯覚に陥っていた。 なんどもなんどもお姉さんにきいた。 「ほんとうに〇〇っていないの?」 今朝はまた爆発してしまった。 「なんで〇〇がいないの」 「この間まで元気だったのに」 「一回もしんどいってきいてないのに」 「こんなことありえない」 な ん で 〇〇 に あ え な い の あ い た い 「ごめん、あっちゃん。どうしてあげることもで

      • 【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#14夜

        一人で嵐山まで歩いてみる。 今日は平日だから、先日の日曜よりはずっと人が少ない。 平日は海外からの観光客と学生さんが多い。 〇〇も修学旅行で京都にきた。 旅行班の計画を立てる日に休んでしまって、寺院巡りばかりの行程に〇〇はしょぼくれていた。 「他の班は抹茶パフェや美味しいもの巡りしているのに!そんちゃんに会えたのだけが嬉しかった」とぷりぷり怒っていたことを思い出す。 二人できたのも、一回だけだろうか。コロナでとんと来ていなかった。 嵐山の店々は試食までしている。

        • 【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#13夜

          今日で一ヶ月。 こんなに毎日一日一日をつぶすことに苦労し、専念した日々はなかった。 こんなに泣いて、寝られなくて、生きている自分を呪った日々はなかった。 生きていたくないといいつつ、みんながもってきてくれるパンや食事を口に入れればお腹が空いていることに気づき、食べている。 結局私は生きようとしているじゃない、私は。 だけど、こんなに泣いて、寝てなくて、あんまり食べてなくても、私は生きているのに。 なんで、〇〇の命だけが奪われたのだろか。 美山のかやぶきの里に足を

        【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#17夜

        • 【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#15夜

        • 【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#14夜

        • 【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#13夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#12夜

          梅雨時なのに、快晴の京都。 よっちゃんが「京都あついでしょ」ってラインくれるけれど、異様なくらい涼しい。 京都とは思えないくらいカラッとしている。 今日は風もあるから、日陰に入ると涼しいくらい。 東山の清水小学校をリノベーションした『The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu』のRooftop Barに行ってみる。 快晴。18時でもまだ日が高く眩しい。19時前にようやく陽が落ちて京都が夕暮れに染まった。 〇〇と来たかった。 〇〇と一緒にこの京

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#12夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#11夜

          久しぶりに少し寝れた。 寝汗もかいて、2回着替えたけれど、自宅ほどではない。 よっちゃんが「故郷は不思議なパワーがあるよ」って。 でも、京都は私が住んでいたかつてとは様相がかなり違う。 どこにいっても混んでいて、外国人も多くて、嵐山はまるで原宿のよう、買い食い天国。 竹林も竹より人間が多いのではないかと思うくらい混み合っている。 「パンとエスプレッソと嵐山庭園」混み合っている。 東京にもあるんだね。 二子玉にあった「パンと365」と似てる。 〇〇が美味しいと

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#11夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#10夜

          京都のお姉さんちに行こうと新幹線に飛び乗る。 京都にも長らく帰ってなかった。 6月の晴天。富士山がくっきり。 富士山好きな私。いつもなら、この光景を見られただけで幸せだった。 〇〇に写真を送っていただろう。 ただ、少し家から離れていくことに安堵しているような。 京都。 京都タワーを見ると、「京都に帰ってきたなぁ」とにんまりするのだけど。 土曜の9時なのに、嵯峨嵐山線は観光客でごった返している。 みんなうきうきしている。 私にはもうこんな日はこない。 普通に毎日を過

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#10夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#9夜

          寝れない朝があける。この家にいるのがつらい。 ちょっと郊外の整然と立ち並ぶ住宅地。少し歩けば、ずいぶん住宅に変わってしまったが、今だに畑や空き地があったり、頭だけだが、天気の良い日には富士山が見えるスポットがあったりと大好きな街だった。 仕事場の表参道からここに帰ってくるとホッとした。 家が一番ほっこりできる最高の場所だった。 「やっぱり家が一番」 と〇〇ともいいあった。 でも、〇〇は都内のマンションに住みたいっていっていたか。 私は本当に家が好きだった。 の

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#9夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#8夜

          一日ってこんなに長かったんだ。 今まで私は何をしていたんだろう。 ずっと仕事に追われていた。 朝起きて、パソコンでメールをチェックして、7時過ぎから仕事をしていた。 仕事をしていなくても、仕事に関連する記事や本を読んだ。 なんでも先々にやってしまわないと気が済まない性分だから、年末年始ですら、絶対に仕事をしないと決めた〇〇の誕生日である大晦日と元日だけを除いては、何かしらちょこちょこ朝起きて、仕事をしていた。 なんだか常に追われていた。追われていなくても、追われて

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#8夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#7夜

          あれ以来、寝られない。 長い一日。なんとか寝ようとするが、布団に入ると、〇〇のことを考えてしまう。 今まですっかり忘れていた思い出がとめどなく思い出される。 考えたくないから、NETFLIXのUSドラマを流し続ける。 一瞬、うとっとして、携帯の時間を見る。 「22:33」 まだ日も変わっていない。 寝汗を恐ろしくかくようになった。 一晩のうちに4回も着替え、昨夜は全身びしょびしょになってシャワーにはいった。 かけ布団もなんだかしっとりしているから、反対にして

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#7夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#6夜

          「XXが薄味だから、私も外で食べた時、味が濃くて食べられない」と〇〇が笑いながら言う。 私は味が濃いものが苦手だ。京都出身というだけではないと思う。 私が作る筑前煮はほとんど出汁の味しかしていないようなものだから、よそ様にお出しすれば、お醤油を入れ忘れたの?と聞かれるだろう。 アイスクリームもお互い好きで、食後に毎晩一緒に食べていた。 私はおそらく痩せ型で「毎晩、アイスを食べる」というと知り合いは「ほんとに?あまいもの食べなさそう」とよく言われたが、ソルベよりこってり

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#6夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#5夜

          いつも一緒にいると、好きなこと、嫌いなことが似てくるのだろうか。 私は鳩が嫌いだ。 嫌いになったのは、大学時代の友人が「はとの動きって、めっちゃきもい」と言った時から。 それ以来、今まで意識していなかった鳩を殊更凝視するようになった。 たしかにきもい。首だけを振り子のようにゆらし、よく見ると胸も羽もボロボロどす黒く、平和の象徴とは程遠い。しかも、「くー」「くー」と喉をならし、不気味に近寄ってくる。 鳩が大嫌いになった。 鳩がよってくると脚で威嚇し、異常に嫌った。 「

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#5夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#4夜

          ときを感じたことはなかった。ときがこんなに残酷であることもしらなかった。今、この瞬間も残酷に刻まれ、すすんでいく。〇〇を置いて。 今、ときの残酷さ知る。 今、私は生きる意味を問う。 人生ってなんなのか。 生きるってなんなのか。 考えたことがなかった。 追われる毎日の中で。 私たちはなんのためにいきているのだろう。 あなたはなんのためにいきているの。

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#4夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#3夜

          もしも人生という言葉が適切ならば、私の人生を賭けた人は突然去った。 なぜ、私は〇〇と出会ったのか。 〇〇は何のために生まれてきたのだろうか。 こんな残酷なことが、本当に起こってしまったのだろうか。 誰かが作った話の中を彷徨っているのではないだろうか。 そうに、決まっている、こんなに残酷なことが起こるわけがない。 じゃあ、なぜ、私の目尻は赤く爛れているのだろう。 じゃあ、なぜ、私は今書いているのだろう。

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#3夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#2夜

          〇〇は私の前から忽然といなくなった。 何の予告もなしに。 あまりに突然のことで私は何が起こったのか、何が起こっているのがわからない。 こんなことはありえない。 誰もが驚愕し、息を呑む。 なぜ? わたしだって、わからない。 なんでいないの。 いない意味がわからない。 〇〇部屋には〇〇のものが全部あるのに。 〇〇だけがいない。 ねぼすけの〇〇はいつもだらだらとベットに転がっていたのに、ベットにもいない。 「意味がわからない」 荒れ狂う、どうしようもない怒

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。#2夜

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。初夜

          雲ひとつなくまん丸い月が鮮やかに空にぽっかり輝く。今日は満月なんだ。 まきちゃんからのラインで初めて気づく。 〇〇は空を見るのが好きだった。もしかすると、これも私の好きが伝染したのかもしれない。 いつも一緒にいると、好きなこと、嫌いなことが似てくるのだろうか。 私も空を見るのが好きだった。 「窓の外見てみて。すっごく、綺麗」と、月や夕焼けが綺麗な時はわざわざ伝えにきた。〇〇はピンク色に染まる夕焼けが特に好きだった。 富士山が好きな私には、綺麗な富士山が見えると写真を送

          【エッセイ】満月、綺麗だね。会えるみたいだよ。初夜