7月に読んだ・見た・聴いたもの
コンテンツ月報を書くのは先月に引き続き2ヶ月目!
少し遅くなりましたが7月分も書いていきます~
エッセイ:好きになってしまいました。/三浦しをん
三浦しをんさんのエッセイを読むのは数冊目なんですが、語り口が真面目っぽいのに(でもサクサク読める!)書いてある内容がいい意味でくだらなくて大好きなんですよね。
色々な連載で書いてきたもののまとめ本で、旅、食べ物、本、とジャンルが分かれています。今回本にまとめるタイミングで追記してるのもあってそれも面白かったです。
スキマ時間にぴったりで、電車のお供にちょうどいいんだけど笑っちゃうのが難点(?)でした。
詩:わたしたちの登る丘/アマンダ・ゴーマン(訳・鴻巣友季子)
バイデン大統領の就任式で読まれた詩です。
翻訳、訳者解説だけでなく対談や対訳もあるので、詩集じゃなくて本当にこの詩だけなんですが結構充実してます。
あと紙がしっかりしてる。笑 薄い文庫本なのでぜひ! と勧めたいんですけどその割には800円弱するのでちょっと価格にびっくりした。本どんどん高くなってませんか……。いや、話が逸れました。
自分で読んで、音読してみて、それから元の朗読を聴いてみたんですが、確かにこれは対談で言われていた通り、言葉の魔法だなと思いました。
脚韻だけでなく頭韻(hope, hurt/ tired, tried, tied)、同音で同綴の意義語(arm 武器/腕)とか、言葉の音は繋がりながら、言葉の意味は展開していくのが、シンプルにいいな、言葉ってこういうことができるんだよなって思わされました。
祝福とか鼓舞とか、そういう力強さが好きな人にはぜひ味わってほしいです。
YouTubeの実際の朗読だけでもぜひ!↓
小説:祝祭と予感/恩田陸
『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ集です。
本編の文字数が本当にすごかったので(割と分厚い上に2段組)、その記憶が新しいまま読み始めたらあっという間に読み終えて寂しかった。笑
いやまあ、スピンオフ集ですもんね……。
収録内容は以下の通り!
印象的だったのは主人公・亜夜の友人で本編のコンクール中もそばで応援していた奏ちゃんの「鈴蘭と階段」かなあ。
このあとにまた感想書くんですが映画の「蜜蜂と遠雷」を見まして、さすがにあの文字数を2時間に収めるために結構登場人物が削られていたんですが、奏ちゃんは削られていた一人で……。亜夜との距離感の取り方とか、自分は自分でやることを決めているところとかが結構好きな登場人物だったので寂しかった。。。
まあとにかく好きな登場人物だったので、やっぱりスピンオフでピックアップされて嬉しいお話でした。亜夜と塵のらしさも出ててよかったです。
あとはコンクール課題曲だった「春と修羅」の作曲の話(「袈裟と鞭撻」)もめちゃくちゃよかったです。
なんか本当に登場人物を愛せる物語だったんだなと改めて思った、また彼らに会えるって帯の言葉通り、再会が嬉しい本でした!
買った漫画リスト
ピックアップ:氷の城壁/阿賀沢紅茶
これは単行本化がすごく嬉しかった作品!
ジャンプ+で連載中で7月も新刊を買っている「正反対な君と僕」の作者、阿賀沢紅茶先生の前作です。元が縦読み漫画だった&多分だけど「正反対な君と僕」からの新規読者が増えた(連載中より完結してから読者が増えた)からなかなか単行本化されていなかったんですが、待望のコミックス化です! やったー!
心情描写というか、特にちょっとしたもやもやの言語化がものすごく上手なのは「正反対な君と僕」からも窺えますが、こっちの作品でもその成分を味わえます!
登場人物みんな根がいい子でみんなかわいい。
ピックアップ:株式会社マジルミエ/原作:岩田雪花、作画:青木裕
これもジャンプ+で連載してる漫画です。水曜日更新です!
7月に全話無料キャンペーンをやっていて周りに布教して、結構好きになってくれたから嬉しかった!
(少なくとも4人は確実に読んで好きになってくれた! まあジャンプラは初回全話無料なので! 今からでもぜひ~)
そしてやっぱり読み返したい作品だよな~と思ってまんまと全巻購入するっていうね。でも単行本おまけの書き下ろしが結構充実してたので悔いなしです!
ヒロアカのヒーローみたいに魔法少女が職業になってる世界観で、でも魔法少女アクションというよりは、零細ベンチャーの魔法少女会社に焦点を当てたお仕事漫画です!
構成とかコマ割りが上手いのか、あとは絵柄もあってか、めちゃくちゃ読みやすいのでサクサク読めるんですけど、何ていうかすごく「しっかり面白い」漫画だなって思ってます。
登場人物も癖強いんだけどみんないい人で、零細ベンチャーなので少数精鋭でしっかり各キャラの掘り下げがされているのも嬉しいポイントです。理想の先輩、理想の上司に最高~! って盛り上がれるのめっちゃ楽しい。
魔法少女は自然災害の延長線みたいな怪異に立ち向かうんですが、過去に大きな事件があったこと、それがどうやら社長が起業する理由だったようで――? っていう過去の謎と、単純に主人公たちがお仕事(怪異退治)を通して成長していく姿が楽しいし胸を打つ、変身シーンはテンション上がる、みたいな設定を生かした見せ場が面白いこと、そして今後発生し得る事件にどう立ち向かっていくんだろう? っていう先の展開への期待、過去・現在・未来3拍子揃って楽しませてくれる物語です!
まだ最新が8巻ですし、初回は無料で全話読んで追いつけるので、ぜひ!!!
ピックアップ:STAY GOLD/秀良子
これはタイトルのところが箔押しになっているのがかっこよくて紙でほしくて紙で買いました。そしたら本棚いっぱいになっちゃった。
こないだ本棚の上に横置きでカラーボックス買い足したのに、短い延命措置だった。。。
BLで甥→叔父の片想いから始まる話なんですが、二人は同居してて、甥の両親は一緒に暮らしていなくて、兄妹(主人公は中学生、妹はまだ幼稚園のところから始まる)で叔父2人と暮らしているので、家族の物語としても読めて、関係性に名前を付けきれない感じがめちゃくちゃ好きでした。
実は叔父の方が家族というか家(ホームとしての家)があることに支えられてて、みたいなのが後々わかってくるので、そのあたりすごくよかった。。。
あともう一人一緒に暮らしている叔父の弟の方(大学生スタート)には親友がいるんですが、その親友が片想いしていて、そっちの2人もすごくよかった……。「STAY GOLD それから。」として続編が続いてるんですが強すぎる友情と恋愛と、みたいな、いわゆる巨大感情がね……。最高だった。。。
ヒューマンドラマというか、家族を軸とした人間関係マンガとしてめちゃくちゃ楽しみました。BL絶対無理! ってわけじゃなきゃぜひ読んでほしい、おすすめです。
映画:蜜蜂と遠雷
小説原作の映画「蜜蜂と遠雷」、見ました!
感想としてはですねー、うーん、映画としてはよい作品だとは思うのですが、どうしても先に小説を読んでしまったので、物足りなさがあった……。やっぱり長編小説を小説→実写映画の順番で見るべきではない、という当たり前の教訓を再認識しました。。。笑
しかも小説を読み終わったあとに、やっぱり音楽の小説だから、それを映像として楽しみたい、と思って臨んだのもよくなかった。
でもまだ小説の方を読んでない方にはいい映画としておすすめできる映画です!!!
そう、映画としてはいい映画なんだろうなっていうのは本当にそうだし、あの長編小説を2時間の映画にするにあたって削る要素は妥当だとは思いました。でも妥当だとは思うけど結構好きなキャラとか場面がなくなってたり違う意味を持ったりしてたから寂しかった。これはどうしようもない。笑
カメラワークを敢えて不安定にさせてるところとか、主人公亜夜の頭の中のイメージの映像化とか、映像だからできる部分はとても面白かったと思います。
あと主演の松岡茉優さんの不安定な亜夜の演技好きでしたし、塵役の鈴鹿央士さんの演じた塵も結構好きでした。全体的に演技好きだったかも。
映画はあと「花束みたいな恋をした」を途中まで見てるのでちゃんと最後まで見ます……!
展覧会:テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ
これは結構ずっと行きたいと思っていたので割と早めの段階で行けて嬉しかった〜!
いつも早割みたいなのチェックしとけばよかった〜って思うんですけど今回はちゃんと事前に買えたのも嬉しかった。音声ガイドとのセットを購入したので微妙に早割ではないんですけど。
ウィリアム・ターナーは一番好きな画家のひとりだし、自分で写真撮るときも光を上手く取り入れた写真が撮れると嬉しくなるので、題材としても興味があるものでした。
展示の名前の通り、セクションごとにどんどん現代へ向かっていく流れで、光をテーマにした色んな作品が見れて楽しかった。
下記リンクの「みどころ」からチャプターの紹介もあるんですけど、キリスト教とかの概念的な「精神的で崇高な光」とか、抽象絵画を集めた「色と光」とかも含まれてて面白かったな。
写真OKだったのでいくつかだけ撮りました。下に載せているので、キャプション欄に作品名とか書いておきます(自分の記録用)。
今月のアーティスト:南條愛乃
ここは月ごとによく聴いたアーティストとか書きたいアーティストについて書くコーナーです。今月はFCのバースデーイベントでアコースティックライブがあった南條さんにしようと思います。
南條さんは4月のライブに行ったあとにnoteを書いたのでよろしければこちらもどうぞ。
南條愛乃(なんじょう・よしの)さんは声優さんで、ラブライブの絢瀬絵里ちゃん(金髪ポニテの子)とか、ミルキィホームズとか、戦姫絶唱シンフォギアとかに出演されてます。最近だと「転生貴族の異世界冒険譚」で主役を演じられてました。
あとは既に卒業されてますが、アニソンユニットのfripSideのボーカルでもありました。
透明感のある伸びやかな歌声が本当に聴いてて耳が幸せになります。ビブラートも好き。耳馴染みがとてもいいので、女性ボーカルでBGMが欲しいっていうときにおすすめしたいです。
下記にインスタと最新アルバムの全曲視聴トレーラーのリンクを置いておきますね!
セルフプロデュース力みたいなのがすごく好きなんですけど、アルバムだと本当に幅広い歌い方を魅せてくださってテンション上がります。
作詞も結構されていて、南條さん作詞の曲に表れる考え方とかが好きなので、やっぱり歌詞とか考え方が好きなアーティストは時期によって熱量の波はあれどずっと好きだなと思います。
前のnoteでも書いたんですけど、南條さんの曲、前向きなものも多いんですけど、その前向きさの性質が好きというか……。私は「堅実な前向きさ」って言語化することが多いんですけど、過去の自分が積み上げてきたものに支えられているから前に進める、っていう根拠のある前向きさが好きです。堅実だし、言ってしまえばちょっとストイックでもあるのかもしれません。
もうnoteの記事で何度か引用してるんですが、「ツナグワタシ」という曲の以下の部分とかはそれがよく現れてると思います。
この曲は分からないまま進むことを肯定していて、それって結構すごいなって思うのです。意味なんて分からないまま、って歌い上げてるのすごくないですか?
でも意味が分からないまま進んできた道のりに支えられることもある、っていうのは経験とか自負があってこそこういう歌詞が生まれるんだなあと思って、希望が見えるし、まあでも何かしらの努力ありきの歌詞でもあるので身が引き締まる気持ちにもなる。
バースデーライブのセトリでよかったな〜って思った箇所のひとつは「Recording.」という曲から「君との音色」という曲の繋ぎなんですけど、両方ファンとの繋がりみたいなものを歌った曲で、でも2015年と2019年の曲で割と離れてるので、活動重ねてるからこそだな〜と思いました。
歌詞はこんな感じ。
Recordingは直球で曲とかライブのことを歌った曲ですが、君との音色はいろんな聴き方ができる曲で、でもライブで目の前で歌ってもらえると、私たち宛てだ! って思わされちゃう。
「君の横で」っていうのはこの曲の中の別の箇所でも、他の曲でも出てくるんですけど、南條さんはファンに対して、ステージ上では向き合う関係だけど、同じ時代を生きる仲間として横並びで隣にいるような感覚、とおっしゃっていて(ファンへの気持ちをラブソングとしても聴けるように作詞した「白い季節の約束」の「あなたの横顔」とかはそういう意味)、本当に同じ時代に生きれてよかったなって思います。
ちなみに今回のバースデーライブでは、去年12月に発売された最新アルバム『ジャーニーズ・トランク』の初回特典だったキャラソンカバーが聴けてそれも嬉しかった……。と言っても私がキャラクターをちゃんと知ってるのはラブライブだけだったんですが、「冬がくれた予感」という曲を歌ってくださって、しっとりとした曲でアコースティックアレンジにも南條さんの声にめちゃくちゃ合っていて最高でした、、、
ちなみにアコースティックアレンジのアルバムが出ていて、好きなアーティストでアレンジアルバム出してくれるって本当にファンにとっては最高のご褒美ですよね……。
このアルバムはシンプルに南條さんの歌声を楽しむのにめちゃくちゃ向いているので、ちょっと興味持ってくださった方はぜひアルバム視聴トレーラーの動画をご覧ください!
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というわけで7月も何だかんだ色んなコンテンツを楽しみました!
8月は映画ちゃんと見たいですね。
こういうラインナップで楽しんでるならこれも絶対好きですよ! みたいなおすすめがあればぜひ教えてください。
それでは、ここまで読んでくださったあなたに感謝です! ありがとうございました。
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