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総合電機メーカのエンジニア|組織運営・モノづくりの経験から得た知識や気付きを発信します…

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総合電機メーカのエンジニア|組織運営・モノづくりの経験から得た知識や気付きを発信します|自分への戒めです

最近の記事

ある男

○「正直、今日死んでも構わないんです。何の希望も無いんで。」 ●「どうして。」 ○「とにかく、何もかもですよ…。仕事もうまくいかないし、友達もいませんし。」 ●「仕事はどんなことをしてるの?」 ○「工場で働いてます。細かい部品を組み立てたり、機械を動かしたり。」 ●「つまり、その仕事は楽しくないってこと?」 ○「まぁ、そうですね…。上司には毎日怒られてばかりです。」 ●「怒られるって、例えばどんな?」 ○「僕は人よりどうも要領が良くないみたいです。時間通りにで

    • フローチャートの書き方

      システム構築だったり業務マニュアルだったり、様々なケースで利用されるあるフローチャート。実際にフローチャートを一から書こうとすると、例外条件ばかりが思い浮かび「どこから手を付けていいか分からないよ…」と筆が進まなくなったことはないでしょうか。 フローチャートには書き順がありますステップ1:基本フローを書く 例外無し(分岐無し)の基本フローを書きます。「うまくいったらこうなるよね」というメインシナリオを単純に並べます。 ステップ2:例外フローを書き足す 想定される例外と

      • Kさんから学んだこと(週報#2)

        大企業に勤める中堅エンジニアです。慌ただしくあっという間の一週間ですが「週報」として振り返って、一週間の気づきをまとめてみたいと思います。 尊敬する会社の先輩Kさんから「3月で退職する」と連絡を頂きました。5年ほどのお付き合いだったでしょうか。よき先輩として、Kさんから学んだことは大きな財産になっています。まだまだKさんから学びたい、話をしたいという気持ちはありますが、これからのご活躍を素直に祈りたいと思います。 Kさんから学んだこと優しい笑顔に人は集まる Kさんの一番

        • 正しいモノを作ろう~要件定義の難しさについて~

          大手電機メーカーでエンジニアをしている あつ(@atsu_zukai)と申します。モノづくりに限った話では無いですが、ユーザー(お客様だったり、場合によっては上司だったり部下だったり)の要求・意図を汲み取り切れず、結果としてちょっと残念な結果になってしまうことってありますよね。 ユーザー側の意図が固まっていない(または曖昧)ということも往々にしてあるとは思いますが…。そのような不確実な情報、さらに将来を予測することが難しい現代においては、”要件”を整理し、真に求められてい

        ある男

          知らないと素直に言えるようになりたい(週報#1)

          大企業に勤める中堅エンジニアです。慌ただしくあっという間の一週間ですが「週報」として振り返って、一週間の気づきをまとめてみたいと思います。今回が初回となりますが、継続的な取り組みとなるようがんばります。 今週の印象的なこと 別部門から着任された上司(直属の上司ではないので月に数回話す程度の方)と打ち合わせする機会がありました。自社だけでなく業界全般、また世間一般にも幅広い知識を持たれた大変尊敬できる方です。 自分の業務範囲については当然のことながらある程度の専門的知識を

          知らないと素直に言えるようになりたい(週報#1)

          文章の「わかった」と「わかったつもり」の違いを理解する。仕事への活用

          文章が「わかった」というのはどういう状態なのでしょう。改めて考えてみると、一読して「わからないところはなかった」という状態であれば「わかった」と思うのではないでしょうか。 書籍『 わかったつもり ‐ 読解力がつかない本当の原因 ‐ 』では、この一見して「わかった」という状態が、読みを深める行為(動機)を阻害していると主張しています。 冒頭で出てくる「もしもしお母さん(小2教科書より)」の例題を用いた解説は目から鱗です。「わかったつもり」恐ろしさを一瞬で感じ取って頂けると思

          文章の「わかった」と「わかったつもり」の違いを理解する。仕事への活用

          言い方ひとつで印象が変わる。

          同じことを言っているのに言い方ひとつで相手に与える印象が大きく異なることってあると思うんです。どうせなら、ポジティブなイメージを与えるお得な言葉を使うことを習慣づけていきたいですよね。 ~その1~ ついつい多様しがちな「とりあえず」。イメージとしては『とりあえずのやっつけ感』がにじみ出てしまっていると思うんです。シンプルに「まず」を口癖にしてみるのはいかがでしょうか。 ~その2~ 「どちらでもいい」は『真剣に考えていない』という印象を与えてしまいますよね。どちらもいい

          言い方ひとつで印象が変わる。

          「ちょっと違うんだよなぁ~」を避けるために

          世の中には常に何かしらの課題があって、その課題を解決することが「仕事」です。具体的には、上司からの依頼だったり顧客からの相談だったり、誰かの役に立つことが「仕事」ということですよね。 せっかくがんばってお仕事するわけですから「ちょっと違うんだよなぁ~」という残念な結果は避けたいものです。また、どうせなら期待を上回るような成果が出せれば最高です。 上司から調べものを頼まれたとしたら 例えば、上司から調べものを頼まれたときのことを想像してみてください。 アリさん目線の「蟻

          「ちょっと違うんだよなぁ~」を避けるために

          教えるって難しい。ティーチングとコーチング

          教えることの難しさを日々感じています。「教える」ということについてはそもそも ”ずばりこれ” という答えはないでしょう。 また、部下を育てることと組織目標を達成することは基本的にトレードオフの関係にありとても難しい課題です。 そこで今回「教える」という正解の無い課題について「ティーチング」と「コーチング」という手法を切り口に少し深堀りして考えてみたいと思います。 「ティーチング」と「コーチング」 ティーチングのイメージは「押す」、コーチングのイメージは「引く」です。

          教えるって難しい。ティーチングとコーチング

          投げ出したいほど辛いとき。もし真逆の立場だったらと考えてみる

          仕事に忙殺されすべての責任を投げたしたくなることが年に3回ぐらいある。気持ちには浮き沈みがあり、しばらくすると前向きな気持ちに戻れることは経験上分かっているのですが、その時はそこそこ辛いものです。 最近今年2回目の「投げ出したいモード」になったのですが、自分中心の狭い視野でしか物事を捉えられていないということに思い至りました。 「仕事が忙しすぎる」という悩みは「多くのことを求められている」と言い換えることができる。そう考えると「求められていない」ことに悩んでいる人も大勢い

          投げ出したいほど辛いとき。もし真逆の立場だったらと考えてみる

          「自分でやった方が早い病」を克服したい

          メンバーが出したアウトプットの細部に手を加え、自分で仕上げてしまうことがある。また、時間がないからと答えだけ指示して仕事を片付けてしまうこともある。 その場しのぎの策としてはいいのかもしれないけど、長期的には考え方やプロセスを教えることが大切だとわかっている。日々業務に切迫するマネージャーは「短期的な成果」と「長期的な成果」の両方を追い求めなければならないジレンマにある。 「任せるより自分でやった方が楽だ」そう思っていた自分も、1人の力ではどうにも解決できない壁にぶちあた

          「自分でやった方が早い病」を克服したい

          図解エンジニアのおすすめ書籍一覧

          地頭力を鍛える圧倒的に仕事レベルが上がります。20代~30代前半までには読んでおきたい名著。うまく仕事をこなしている人の頭の中がどうなっているのか覗き見することができます。 なぜ、あなたの仕事は終わらないのか残業で悩んでいる方、必読です。仕事が終わらない仕組みがどうなっているのか、本書では完全に解明されています。仕事はスピードが命。元マイクロソフト伝説のプログラマーの言葉には説得力があります。 自分でやった方が早い病メンバーが出したアウトプ

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          普通を褒める

          褒めるのが苦手です。元々の性格もありますが、エンジニアチームの管理職という立場上、部下のアウトプットに対しては「間違いがないか?」という視点でチェックします。 するとどうしても、出来ている部分はスルーして、間違えのみ指摘するというコミュニケーションになりがちです。 「褒められて伸びるタイプなんです」というフレーズがあるけれど「叱られて伸びるタイプ」にいまだかつてお会いしたことがありません。やっぱり「褒める」が正解なんだと思います。 ピグマリオン効果褒められることと、作業

          普通を褒める

          「偶然の成果」を狙って得る

          思ってもいなかった成果や幸運が偶然もたらさせることをセレンディピティというそうです。 戦後まもなくアメリカでは、遠くにいる潜水艦を検知するために音波の研究をしていました。研究を進めていくなかで、機械音ではない音が混じっており、それがイルカの交信であることが偶然分かったそうです。 一般的な話では、急ぎ必要な書類を探して机の上をひっくり返していたら無くしたと思っていたお気に入りのペンが出てきたり、そんな経験が誰にでもあると思います。 これらのことから、良い成果、偶然の発見は

          「偶然の成果」を狙って得る

          何も期待しないという考えをデフォルトに生きる

          助けてあげたのだから今度は助けてほしい。がんばったのだからご褒美が欲しい。そう考えてしまうのは普通だと思います。 だけど、何も期待しないという考えを基本にすることで幸福度は格段に上がる気がします。 職場の人間関係であっても、夫婦関係であっても、親子関係であっても、見返りを期待せず自分のできることを粛々とこなす。一方的に自分が勝手にやっていることだからと覚悟する。 何も期待しないことを基本とするからこそ、思いがけず他人から注がれる小さな思いやりに幸福を感じられるのではない

          何も期待しないという考えをデフォルトに生きる

          煮詰まった問題は、朝になると勝手に解決する

          「思考の整理学(外山滋比古 著)」を読んでいます。<寝させる> という章にこのような一節が紹介されていました。 イギリスの小説家ウォルター・スコットさんはやっかいな問題が起き「どうしたらいいだろう」という議論になると決まってこう言ったそうです。 「いや、くよくよすることはないさ。明日の朝、7時には解決しているよ」 また、ガウスの定理で有名な数学者のガウスさん。ある発見をした記録にはこのように記されていたそうです。 "1835年 1月23日 朝7時 起床前に発見" こ

          煮詰まった問題は、朝になると勝手に解決する