「自分でやった方が早い病」を克服したい
メンバーが出したアウトプットの細部に手を加え、自分で仕上げてしまうことがある。また、時間がないからと答えだけ指示して仕事を片付けてしまうこともある。
その場しのぎの策としてはいいのかもしれないけど、長期的には考え方やプロセスを教えることが大切だとわかっている。日々業務に切迫するマネージャーは「短期的な成果」と「長期的な成果」の両方を追い求めなければならないジレンマにある。
「任せるより自分でやった方が楽だ」そう思っていた自分も、1人の力ではどうにも解決できない壁にぶちあたっている。「自分でやった方が早い病」を克服しなければどうにもならない状況に追い込まれている。
病の処方箋はこちら
とても納得できる考えが盛りだくさんな本書。その一部を図解で紹介する。
「自分でやった方が早い」と思っているときが人生のピーク
30代にもなり経験値が上がってくると、自分一人で大抵はなんとかできてしまう。なんとかできてしまうというのは非常にやっかいで「自分は仕事ができる」という錯覚に陥りやすい。
この思考から抜け出せないと、そこが人生における成果の最大値(ピーク)ということになる。ここからもうひと押しステージを引き上げるには、周りを巻き込み、チームで仕事をする必要性を理解しなければならない。
表舞台にはメンバーを立て、自分は黒子に徹する。プレイヤーからマネージャーへの転換期にはちょっとした寂しさも伴うかもしれない。
「1人の100歩」=「100人の1歩」と自覚する
どんなに優秀なエースプレイヤーでも、1人でてきることはたかが知れているし、体力勝負の仕事のやり方は長続きしない。また、別の病に陥る危険性も大きい。
仕事を抱え込み、病気も抱え込む。そんな40代を迎えないために、30代の内から「自分でやった方が早い病」の克服を目指し、真剣に取り組む必要があると思う。
「任せる」とは「失敗する権利を与える」こと
仕事を丸投げすることが任せることではない。仕事は「失敗する権利」とセットで渡す必要がある。何度も失敗する中で「次は失敗しないようにしよう」と自分なりの工夫を考えるはずだ。
短期的には失敗のフォローなどで、忙しさは間違いなく増大することが予想される。「自分がやった方が早い病」は、それを覚悟の上で向き合わなければいけない病気である。
「任せる」は「未来への投資」と捉え、勇気と忍耐と責任を持ってを実践していこうと思う。
考えている具体策3選
「自分がやった方が早い病」を読了し、具体的な行動変化3選を紹介(宣言)する。
1.「困ったら聞いて」ではなく「こちらから聞きに行く」
「困ったら聞いて」これをやめようと思う。自分の業務も進めたいので、どうしても自席にかじりついているのが基本スタンスになっている。私もそうだけど、自席で集中している人に話しかけるのはとても気が引ける。
そこで、1日3回ぐらい巡回して今の困り事を気軽に相談できる時間を作ろうと思う。忘れるのでスケジューラーに「巡回タイム」を登録しておく。気軽に話せる空気感がコミュニケーションをとりやすい職場づくりにも繋がるのではと考えている。
2.失敗を未然に防ぎ、相談しやすい業務にする
失敗から学ぶは大切だけれど、仕組みで防げるものはなんとか防ぎたい。今の時代「丸投げして失敗した」は許されない。任せるにあたっては肝となるマイルストーンが設定される業務フローを構築しようと思っている。
業務の具体的な道筋が設定され、困りごとが適切な時期にフィードバックされるような業務を設計しようと考えている。
3.病を治したいと公言する
「自分でやった方が早い病」を治したいのは私ひとりの事情ではないことをメンバーに理解してもらう必要がある。「私の悪い癖で病気です」と公言し、さらに納得感を持って変化に対応してもらえるようにしなければならないと思っている。