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Vol.22 睡眠不足の本当の脅威

近年日本人の睡眠時間が減ってきているという。
どれくらい減っているのか気になったのでデータが無いか調べてみた。

これは総務省の出している統計データだ。15歳以上の日本人過去35年分(1976〜2011年まで)の平均睡眠時間の推移である。見て分かる通り明らかに国民全体で睡眠時間が減少している。有業者、無業者で明らかに睡眠時間の違いがある。特に有業者の睡眠時間の低下は圧倒的だ。これだけ睡眠時間が低下すれば病気や身体的機能への問題提起が増えるのも納得だ。
そして今回はその睡眠不足による様々な脅威について書き綴る。


睡眠負債

睡眠負債とはアメリカはスタンフォード大学睡眠研究センターの創設者であるウィリアム・C・ディメント教授により提唱された言葉で、『日々の睡眠不足が借金のように積み重なり心身に悪影響を及ぼす状態である』とされている。睡眠負債の状態が継続するとスポーツパフォーマンスや仕事への影響、私生活での悪影響も及ぼしかねない。


睡眠負債による自律神経失調症

睡眠負債は特に自律神経へのダメージを蓄積させてしまう。ダメージが蓄積すると"自律神経失調症"として身体へ悪影響を及ぼす。

自律神経失調症とは『自分の意思とは無関係に働いている神経=自律神経がコントロールを失い、適切な機能を果たせなくなる状態』のことをいう。
【例:①寝ようとしているのに目が冴えて眠れない。②サッカーの練習でウォーミングアップをしてもまったく身体があったまらない。又は動こうという気がまったく起きない。】
これらの例は一部の症状に過ぎないが、これが酷くなると"うつ病""躁うつ病(そううつびょう)"といった精神病にかかることも少なくない。近年この"うつ病"などの精神病が特に問題視されている。もちろん睡眠以外でのストレスによる発症もあるが、結局はその様々なストレスによる睡眠不足により発症してしまうパターンが多い。「ただの寝不足だろう」「寝てる暇があるなら仕事をする」など、気合い系精神論人間にとっても睡眠負債によりこれらを発症する事は少なくないので注意が必要だ。


睡眠時間

理想的な睡眠時間は各論文やデータなどで8時間とされている。先ほどの画像を元に計算すると2011年の段階で445分=約7.4時間の睡眠時間となる。スマホの普及、仕事の拘束時間長期化により2020年段階で平均睡眠時間は7時間を切るのではないかというデータもある。これを参考にしてみると1日1時間の睡眠負債が起きる。それを踏まえて更に計算してみよう。

・1日の睡眠負債=1時間
・1週間の睡眠負債=1時間×7日=7時間
・1ヶ月の睡眠負債=1時間×30日=30時間
・1年間の睡眠負債=30時間×12ヶ月=360時間

1年間で360時間もの睡眠負債となってしまう。しかもこれは1日きっちり7時間寝れた時の場合なので、仕事の忙しい人とっては更に睡眠負債を重ねている可能性があるだろう。


睡眠時間を確保するには

・仕事を変える
・仕事終わりの余暇に睡眠不足に陥る行動をしない(夜中までスマホをいじる、ゲームをする、テレビを見る、飲み歩くなど)
・運動不足を解消し身体への適度な運動ストレスを与え、睡眠につきやすい状態にする
・食べすぎ、飲みすぎを止める(身体の休まる時間をつくる)
・自分にとって本当に楽しいと思える行動を増やす(精神的ストレスの解消)
・昼寝の時間を確保する etc...

上記のように様々あるが、「仕事が忙しくて睡眠時間をどうしても確保出来ない」という人は思い切って仕事を変えるのが1番の対処法だ。とにかく睡眠時間を確保する為には、身体的にも精神的にもストレスを溜めすぎないことが1番の方法であることは間違いない。


まとめ

・睡眠負債は身体、精神へ様々な悪影響を及ぼす
・なかでも自律神経失調症はダメージが大きい
・1日8時間の睡眠時間を確保する
・睡眠時間を確保するために身体的、精神的にストレスの溜まる行動を全力で回避する

これらのことを頭の中にたたき込み、睡眠負債を出来るだけ貯めない行動を心がけよう。

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